predia5周年記念ライブツアーのファイナル。
5月に発表されてから満を持して備えてきたライブ。
prediaは「大人の色気」を前面に出した紹介をされるけれどそれはあくまで方便であって、
実際は幾多のメンバーチェンジなど紆余曲折の連続と真面目さの印象が強い。
そんな彼女たちが、これまでで「最も大きな舞台」に立つときが来た。
会場に着くと、開演直前でもないのにすでに入場待機列がはけていた。
場内に入ると、1階のフロア前方にはイスが用意されていた。
最も物語として望ましいであろう
「苦労の日々の果てに、Zeppをオールスタンディングでフルハウス」とはいかなかったのだ。
しかし、フロアを割って長く設置されたランウェイと出島、イス席が相まって、
結果的にゴージャスな雰囲気が生まれていた。
prediaタイプのグループは、動けないくらいにびっしりの中で見るものではないと思うのだ。
ランウェイを作っておきながらほとんど使わないグループもあるが、
prediaはこれを最大限に活用。
ランウェイを何往復もし、遠くの客のすぐそばにある出島ステージまで何度もやってきてくれた。
アンコール含め全21曲
壊れた愛の果てに
you slipped away
Dream of Love
Mid9t Luv
Wedding Story
満たしてアモーレ
秘匿のパラダイス
赤のアジタート
Voyage
名もなき白い花は消え逝く
シルキーレイン
one more yesterday
You're my hero
刹那の夜の中で
Tokyo Love Affair
美しき孤独たち
夜想曲 ~赤い残り香の誘い~
イトシキヒトヘ
Going To Ride
(アンコール)
きみみたいに
BABY KISS
*夜想曲~Going to Rideまでのラスト3曲は、同じプラチナム所属のガールズバンド・
BAND-MAIDの3ピースが参加して生演奏。
EDM系の音が主体のpredia(でもギターは妙にハード)に対しては「生バンド」という
発想があまりなかったけれど、この起用は大正解。
物語的な意味での「サプライズ」はなかったのだけれど、これが音楽的な意味での、
つまり歓迎すべき「サプライズ」だった。
自分についていえば、1~3曲目の流れとこの生バンドパートだけで元が取れた。
predia単独の大きな舞台での約2時間のステージは、ランウェイ、出島、ビジョンの最低限の演出は
あったものの、基本的に「音楽、ボーカル、フォーメーションダンス」など備え持った・
鍛えてきた基礎力勝負の要素が強かった。
驚かせて目を引く手法よりも、もっとシンプルな部分で「見せる・聞かせる・魅了する」ほうを
選んだのだと思う。そしてこれでまったくもって正しかった。
prediaが持つ楽曲力、ボーカル、フォーメーションダンス、人間味にあふれたMCなど、
飾り立てなくても十分に華やかで伝わるものはあるのだ。
一番新しく加入し、最もインパクトの強いキャラである前田ゆうさんを迎えたときを
振り返る他のメンバーのトーク(「あのキャラをずっとキープできるはずがない、アレは
作っているだろう」と疑っていたが地だったとわかった話)は面白かった。
途中、MCのためのMCといった感じ(時間稼ぎだとは思う)になった箇所はあったけれど、
全体的にトークも上達した(以前は「なんで持ち時間少ない対バンなのにそこでどうでもいいような
トークすんのよ」と歯がゆくなることもあったw)と思う。
さすがライブハウスだけあって、音響が心地よかったのも大きい。
オケを使ったパートもいい音だったが、生バンドの迫力・音圧はさすがだった。
前方がイス席だった=オールスタンディングにした場合前売りがそこまで売れなかった、
という事実は残るし、メンバーにとってこれは課題になるのだろう。
しかし今回救われるのは、これを彼女たちが「挫折」とはとらえていなかったであろうこと。
「挫折」ととらえてしまったら、ここに集ったファンに失礼だと思うのだ。
「やっとここまで来られた」という視点と、さらに「次はここを満員にする」というテーマで
理解していたのではないだろうか。
「アイドルは時間がないんだからそんな悠長なことでどうするんだ」と言えばカッコいいのかも
知れないけれど、彼女たちは大人のアイドルだ。
若さの短距離走がテーマのようなアイドルよりは長いスタンスで先を見ている。
終盤のMCで、松本さん(だと思う)が、「prediaは以前は固定メンバー制ではなかったため
(*登録されたメンバーから、その都度選ばれた人がステージに上がる)、団結するのが
難しかったことがある」という話をしていた。
プロスポーツチームならそれでいいのかも知れない「成果主義」的なものが、
ことアイドルなどにとっては必ずしも良いとは言えないのだ。
「熟成」させる必要があるのだ。
変にファンを焦らせたり煽ることをせず、続けていくこと。
続けることでここまでたどり着いたのだから、さらに続けることで、新しい世界が
見えてくるかも知れないのだ。彼女たちはこの道を選んだ。
思い出すと効いてくる、そんな余韻が残る素晴らしいライブだった。
5月に発表されてから満を持して備えてきたライブ。
prediaは「大人の色気」を前面に出した紹介をされるけれどそれはあくまで方便であって、
実際は幾多のメンバーチェンジなど紆余曲折の連続と真面目さの印象が強い。
そんな彼女たちが、これまでで「最も大きな舞台」に立つときが来た。
会場に着くと、開演直前でもないのにすでに入場待機列がはけていた。
場内に入ると、1階のフロア前方にはイスが用意されていた。
最も物語として望ましいであろう
「苦労の日々の果てに、Zeppをオールスタンディングでフルハウス」とはいかなかったのだ。
しかし、フロアを割って長く設置されたランウェイと出島、イス席が相まって、
結果的にゴージャスな雰囲気が生まれていた。
prediaタイプのグループは、動けないくらいにびっしりの中で見るものではないと思うのだ。
ランウェイを作っておきながらほとんど使わないグループもあるが、
prediaはこれを最大限に活用。
ランウェイを何往復もし、遠くの客のすぐそばにある出島ステージまで何度もやってきてくれた。
アンコール含め全21曲
壊れた愛の果てに
you slipped away
Dream of Love
Mid9t Luv
Wedding Story
満たしてアモーレ
秘匿のパラダイス
赤のアジタート
Voyage
名もなき白い花は消え逝く
シルキーレイン
one more yesterday
You're my hero
刹那の夜の中で
Tokyo Love Affair
美しき孤独たち
夜想曲 ~赤い残り香の誘い~
イトシキヒトヘ
Going To Ride
(アンコール)
きみみたいに
BABY KISS
*夜想曲~Going to Rideまでのラスト3曲は、同じプラチナム所属のガールズバンド・
BAND-MAIDの3ピースが参加して生演奏。
EDM系の音が主体のpredia(でもギターは妙にハード)に対しては「生バンド」という
発想があまりなかったけれど、この起用は大正解。
物語的な意味での「サプライズ」はなかったのだけれど、これが音楽的な意味での、
つまり歓迎すべき「サプライズ」だった。
自分についていえば、1~3曲目の流れとこの生バンドパートだけで元が取れた。
predia単独の大きな舞台での約2時間のステージは、ランウェイ、出島、ビジョンの最低限の演出は
あったものの、基本的に「音楽、ボーカル、フォーメーションダンス」など備え持った・
鍛えてきた基礎力勝負の要素が強かった。
驚かせて目を引く手法よりも、もっとシンプルな部分で「見せる・聞かせる・魅了する」ほうを
選んだのだと思う。そしてこれでまったくもって正しかった。
prediaが持つ楽曲力、ボーカル、フォーメーションダンス、人間味にあふれたMCなど、
飾り立てなくても十分に華やかで伝わるものはあるのだ。
一番新しく加入し、最もインパクトの強いキャラである前田ゆうさんを迎えたときを
振り返る他のメンバーのトーク(「あのキャラをずっとキープできるはずがない、アレは
作っているだろう」と疑っていたが地だったとわかった話)は面白かった。
途中、MCのためのMCといった感じ(時間稼ぎだとは思う)になった箇所はあったけれど、
全体的にトークも上達した(以前は「なんで持ち時間少ない対バンなのにそこでどうでもいいような
トークすんのよ」と歯がゆくなることもあったw)と思う。
さすがライブハウスだけあって、音響が心地よかったのも大きい。
オケを使ったパートもいい音だったが、生バンドの迫力・音圧はさすがだった。
前方がイス席だった=オールスタンディングにした場合前売りがそこまで売れなかった、
という事実は残るし、メンバーにとってこれは課題になるのだろう。
しかし今回救われるのは、これを彼女たちが「挫折」とはとらえていなかったであろうこと。
「挫折」ととらえてしまったら、ここに集ったファンに失礼だと思うのだ。
「やっとここまで来られた」という視点と、さらに「次はここを満員にする」というテーマで
理解していたのではないだろうか。
「アイドルは時間がないんだからそんな悠長なことでどうするんだ」と言えばカッコいいのかも
知れないけれど、彼女たちは大人のアイドルだ。
若さの短距離走がテーマのようなアイドルよりは長いスタンスで先を見ている。
終盤のMCで、松本さん(だと思う)が、「prediaは以前は固定メンバー制ではなかったため
(*登録されたメンバーから、その都度選ばれた人がステージに上がる)、団結するのが
難しかったことがある」という話をしていた。
プロスポーツチームならそれでいいのかも知れない「成果主義」的なものが、
ことアイドルなどにとっては必ずしも良いとは言えないのだ。
「熟成」させる必要があるのだ。
変にファンを焦らせたり煽ることをせず、続けていくこと。
続けることでここまでたどり着いたのだから、さらに続けることで、新しい世界が
見えてくるかも知れないのだ。彼女たちはこの道を選んだ。
思い出すと効いてくる、そんな余韻が残る素晴らしいライブだった。