Z世代とかいう10~20代と俺ら(昭和/ゼットン)世代の価値観の違いについていけない。
渋谷にストーンズのCDを買いに来たというZ世代の女の子の購入品は”SixTONES”だった。
彼女が普段聴くのは音楽配信サービスで、そこから”AIのお勧めする曲”を摘んで聴いたり
youtubeで映像なんかをチェックして滅多にCDは買わないのだとか。
ゼットン世代の俺らは、ストーンズといえば "THE ROLLING STONES"のことなのだ。
(結成60周年の英ロックバンド)と注釈を入れないと彼女に通じないのが哀しい。
なおゼットンとは、ウルトラマンにでてくるゼットン星人が操る怪獣のことです。
ターンテーブルに針を下ろし、耳栓(イヤホン、ヘッドホン)なんかでなく
スピーカー・コーンを爆音で振るわせストーンズのレコードを聴いてみよう。
レット・イット・ブリード / ローリング・ストーンズ
Let It Bleed / The Rolling Stones (1969)
1969年末に発表されたストーンズのアルバムで、僕のストーンズTOP3は外れない。
グループは当時混沌とした時期で、ブライアン・ジョーンズが解雇され後釜の
ミック・テイラーも参加している。幾人ものサポートメンバーの助けも功を奏し
最高傑作の呼び声も高い。とにかく"This Record Should Be Played Loud"なのだ!
『ギミー・シェルター』,『レット・イット・ブリード』,『ミッド・ナイトランブラー』
そして『無情の世界』と、これらは21世紀になってもライブで演奏される名曲揃い。
僕が観た日本公演(Voodoo Lounge in Japan 1995)では、このアルバムから珍しく
『モンキー・マン』もやってくれて嬉しかったな。
(Z世代)じっちゃん、これは何?
(ゼットン世代)ああ、これはレコードプレーヤー、昔は蓄音機と云ったものさ
これに黒い円盤を乗せて、回転させ溝から音を拾って音楽が流れる装置さね
(Z世代)へぇー。こんな大層な機械が無いと、じっちゃんの好きな音楽を聴けないのだね
私なんかこれ(スマホ)だけでどこでも好きな音楽を聴けて楽チンだよ!
(ゼットン世代)そんな耳栓で音楽を聴いて何がおもしろいんじゃ
(Z世代)これ(スマホ)でさぁサブスク聴けば何千曲?いや100万?もーぉ、わかんないくらい
無限大に音楽が聴けるんだよ。じっちゃんサブスクリプションってわかる?
(ゼットン世代)ほう、そんなこまいスマホのサブボロ・ハクションとやらの何処にたくさん曲が
入っとるかのー不思議やな~。わしのLPレコードは両面で9曲収録じゃわい。
(Z世代)両面ってめちゃウケるー。この蓄音機に円盤状のものを乗せれば音楽が聴けるんだね。
じっちゃんの9曲だけじゃ寂しいからさ私、沢山聴けるように色々持ってくる、まっててね。
(ゼットン世代)おーい、レコードならわしゃまだ押入れに持っとーぞ、何をしに行ったんじゃ~
(Z世代)ヨーシこれでいいんじゃない、ばちかわじっちゃんこのボタン押せばいいの?
◎ △ ☆ ✖ ◇ ▼ ▢ 〇
(ゼットン世代 / Z世代)わ、わ、わ? / きゃー!
(ゼットン世代)オートチャンジャー式プレーヤーにケーキやピザ、時計文字盤、フィルム缶や
自転車の車輪なんかを乗せて演奏したら壊れるって。あゝ無情の世界や!
(Z世代)You Can't Always Get What You Want!