里の家ファーム

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心の病と環境物質2

2012年02月01日 | 健康・病気

 やっと2月になりました。長く感じた1月でした。

科学的データは常に後になる

化学物質が子どもにどういう影響があるのかということは、わかっていない部分の方が多いのです。
 研究者は、「よくわからないこと」や「データがないこと」については、話してはいけないという暗黙の了解があります。

 科学的データというのは、常に後になるという構造を知っておいてほしい。データがなければそんなことはありえないということが、まかり通っているのです。

受精卵から人体ができあがるまで各段階、各部分、各種の発達障害があります。 しかし、生まれる数は一般に少ない。 それは、胎児期以前の重度の障害は流産し、さらに着床前では流産とも気がつかず、不妊とみなされるということがあります。不妊の増加、少子化の一因となっていると考えられます。ダイオキシンによって、卵子の発達異常が起きるということもわかっています。化学物質の影響は、精子や卵子の段階での不妊、着床しない、流産、死産など、ひじょうに早い時期での重大な障害においては表になかなか出てきません。

環境ホルモンなどによって性ホルモンに異常が起これば、子育て障害(虐待)となって表れるだろうと思います。最近増加している行動異常は、ひじょうに幅が広いです。
 ADHDLD、高機能自閉症の他に、学力の低下、切れる、引きこもりなどと重なっていると考えられます。脳の神経回路の微妙な働きで全体が決まってくる、ということを知る私にはそう思えるのです。切れるというのはADHDと、引きこもりは高機能自閉症と、脳のしくみから考えると近いように見えます。

もっと気にるのは、若年性痴ほうの増加です。アルツハイマー病の研究の中で、1980年頃から50歳代で発症した患者を全国から探しましたが、とても少なかったのです。 ところが、今、40歳代からの発症者も含めてかなり増えています。

環境中に出現する、残留する、あるいは人体に入る化学物質は、薬以外は規制がひじょうに甘いということがあります。農薬類も甘いし、一般の化学物質はもっと甘いのです。現在の知識や規制が不十分なので、今起こっていること、今後起こりうることの安全性が保証できていないのです。
 後で「実は・・」というデータが出てくる。日本では、環境ホルモンはもう終わったと言われていますが、国際的にはこれからデータが出てくると思います。

脳に関しても、ひじょうに複雑で、解明するまでには学問が進歩していません。脳の中がよくわかって、その結果、毒であるものがわかるというのが一般的と思われるかもしれませんが、実際には、脳にとって毒である物を研究して、その結果脳の中はこうなっていたとわかるという、逆になっていることがほとんどです。
 脳への毒性化学物質の研究をしている人は、国内、国外問わずひじょうに少ないということもあります。