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おにぎり

2016年09月29日 | 食・レシピ

管理栄養士がオススメの「オイシイおにぎり」

Mocosuku 2016.9.24   執筆:永吉峰子(管理栄養士)

家庭で作るはもちろん、コンビニなどでも売られていて手軽に食べることができるおにぎり。

その歴史は古く、原始時代にまでさかのぼり、日本の食文化において欠かせないものでもあります。この頃では「進化形おにぎり」なるものも登場、今後新たなおにぎりとして定着するかもしれません。

そんなおにぎりの魅力を、もっと栄養価をアップさせ、さらにおいしく食べる方法を管理栄養士がお伝えしようと思います!

おにぎりの起源は弥生時代?

おにぎりの起源はとても古く、石川県では弥生時代に、もち米を蒸して固めて焼いたおにぎりのような米の固まりが発見されています。その後もおにぎりは発展し、平安時代にはもち米を蒸して固めたものが「屯食」として貴族の警護兵などにふるまわれました。

そして戦国時代以降おにぎりは兵士の携帯食として広まり、江戸時代には農民や旅人などに広く食べられるようになります。

おにぎりに海苔がまかれたのも江戸時代からだといわれています。食事の中でのお米の割合が今よりも多かったこの時代の人にとって、おにぎりは最も身近な食べ物の11つだったと言えるでしょう。

進化形おにぎりが登場!現代のおにぎり事情

日本人の米摂取量の低下が問題となっている今でも、おにぎりは身近な食べ物の1つです。コンビニの登場でツナマヨネーズという洋風の中身も一般的になり、焼き肉など様々な具材が楽しまれるようになりました。

今では健康志向の高まりもあってか、おにぎりで炭水化物以外の栄養素が摂取できるような「オイルおにぎり」や「雑穀米おにぎり」が人気になってきています。

さらにSNSなどをきっかけととして、「おにぎらず」という新しいタイプのおにぎりも登場しています。

管理栄養士おすすめ!進化形おにぎり2つ

1.オイルの嬉しい成分を摂取!オイルおにぎり

オリーブオイルやえごまオイルなど、健康効果が期待できるオイルが注目されつつあります。そんなオイルを手軽に摂取できるのがオイルおにぎりです。

オイルの成分によっては加熱すると成分が変化してしまうものがありますが、おにぎりであれば加熱による変化の心配は少なくてすみます。またオイルを少量しか使用しない為、摂りすぎも防ぐことができるのです。

レシピ例:ツナおかか+オリーブオイル

【材料2個分】

・ごはん 200g(できれば雑穀米などの健康米)

・ツナ缶水煮40g

・おかか 小さじ2杯

・醤油 小さじ1

・オリーブ油 小さじ1杯 ※ほかの健康オイルでも可。

【作り方】

1. ツナ缶は水気をしっかりと切って、かるくほぐす。

2. おかかに醤油で下味をつける

3. ボウルに材料をすべて入れてしっかりと混ぜ、2等分してラップにのせ握る。

【ポイント】

・具材は混ぜ込んだ方がオイルと味がなじみます。

・オイルを使うと崩れやすくなることがあるので、固形の食材(鮭、ツナ、枝豆など)は1種類までにし、おかかなどなじみやすいものと組み合わせましょう。

・雑穀米などはおにぎりにするとパサつきがちですが、オイルを使用することで

しっとりと仕上げることができます。

2.たくさんの具材をサンド!おにぎらず

具材をお米でサンドする「おにぎらず」は、具だくさんにできることがポイントです。そのため、ふつうのおにぎりでは握りにくい焼肉や卵焼き、野菜などを挟むことができます。

そしておかずを挟むことで、普通のおにぎりでは摂取しにくいたんぱく質や野菜を摂取することができるのです。

レシピ例:照り焼きチキンときんぴらのおにぎらず

【材料2個分】

・ごはん 300g

・照り焼きチキン 100g

・ゆでたまご 1個

・きんぴらごぼう 40g

・塩 少々

・のり 2枚

【作り方】

1. ごはんは4等分する。

2. のりにラップを広げてのりをのせ、ごはん1/4量を真ん中にひし形になるようにのせて塩を振る。

3. 2の上に照り焼きチキン、きんぴら、薄切りにしたゆでたまごの順でのせ、その上にご飯1/4量をのせる。

4. のりを四方から包み、ひし形になるように握る。

5. できあがったおにぎらずを半分にカット(食べやすくなります)。

【ポイント】

・きんぴらなどの細かい具材は真ん中にすると崩れにくくなります。

・野菜のおかずとたんぱく質のおかずを使うとバランスが良くなります。残りもののお惣菜などをうまく活用しましょう。

進化形でなくてもOK。おにぎりの栄養価をアップする具材3選!

1.不足しがちなカルシウムを摂取!チーズ鮭おにぎり

チーズをおにぎりに使うことで、日本人に不足しがちなカルシウムをおにぎりで摂ることができます。プロセスチーズは7mm程度に切って混ぜ込んで使います。鮭にはビタミンDが多く含まれており、カルシウムの吸収をよくする働きがあります。

チーズの他、じゃこもカルシウムが多くおすすめです。

2.女性に嬉しい!ひじきの五目煮と梅のおにぎり

ひじきの五目煮は、ひじきや大豆にこんにゃくや根菜類を加えて甘辛く煮たものです。具材のサイズが小さくカットされていることが多いため、そのまま混ぜ込んでおにぎりに使えます。煮物は甘みがあるので、一緒に梅干しを混ぜ込むと味のバランスが整いやすくなります。

ひじきには貧血を防ぐ鉄分が多く含まれていますし、食物繊維も豊富です。根菜や大豆にも食物繊維が含まれているので、貧血や便秘にお悩みの女性におすすめのおにぎりです。

3.さびにくい体に!かぼちゃとナッツのおにぎり

角切りにしてゆでたかぼちゃとミックスナッツを混ぜ込んで作ります。味付けはシンプルにおかかと醤油がおすすめです。かぼちゃのほくほく感とナッツの食感を楽しむことができます。

かぼちゃにはβカロテン、ナッツにはビタミンEという抗酸化作用が期待できる成分が含まれており、おにぎりでさびにくい体を作ることが期待できます。

いかがでしたか?

おにぎりはお米と具合を組み合わせるシンプルな料理だからこそ、具材によってよりおいしく、栄養価をよくすることができます。楽しみながらご自分にぴったりのおにぎりを見つけてみてくださいね。

【参考】

・一般社団法人おにぎり協会HP:http://www.onigiri-japan.com/history

<筆者プロフィール>

永吉峰子(ながよし・みねこ)

管理栄養士。大手小売企業にて店長、商品開発を経験後、現在は「健康」「食」に関する執筆を中心に活動中