東京都委託事業めぐり 女性支援活動 続く妨害
「しんぶん赤旗」2023年3月25日
虐待や性被害に遭う若年女性に寄り添い活動してきた一般社団法人Colabo(コラボ、仁藤夢乃代表)。東京都からの委託事業について、都による調査結果でも「委託料に過払いはない」「返還請求は行わなかった」と明記されました。にもかかわらず、「公金不正」というデマや妨害が続きます。都からは事業の休止を求められ、22日の「バスカフェ」は実施できませんでした。再開に向け、都側との折衝が続いています。経緯をまとめます。(取材班)
再開に向け 都と折衝続く
バスカフェに対する直接の妨害が激化したのは昨年末ごろから。ネット上の「コラボに公金不正がある」などとするデマだけでなく、▽バスカフェを訪れて怒鳴る▽利用する少女らを撮影しようとする―などの行為が始まりました。
2月初め以降、コラボの活動を守ろうと有志の女性たち20~30人がバス周辺に「女の壁」をつくり、妨害者を追い払うようになります。これと並行して、コラボと仁藤さんの弁護団が東京地裁に、妨害者の中心人物の男性に対する接近禁止などの仮処分命令を申し立てました。
その後も妨害は強まり、3月8日にはこれまでにない人数にスタッフが囲まれる事態に発展。弁護団はその様子を逐一、地裁に報告しました。
東京地裁は3月14日付で仮処分決定を発出。この男性に▽バスカフェ開催日に半径600メートル内への事実上の立ち入り禁止▽コラボ事務所への立ち入りやスタッフへの面会強要の禁止―などを命じました。男性だけでなく「第三者に」これらの行為を「させてはならない」ともしました。
しかし都はコラボ側に17日付の文書で▽万全の安全対策▽それが難しければ事業の休止か、場所や方法の変更―を求めたのです。
「都は妨害に屈しないで」「中止要請を撤回して」。バスカフェが開催予定だった22日、都庁脇で開かれた抗議のスタンディングで参加者が声を上げました。仁藤さんは「地裁の仮処分決定は『バスカフェ開催日』と明示している。開催しないと効力が出ない」と訴えました。
都は先の「休止要請」を撤回せず、この日のバスカフェは中止されました。コラボは「あきらめず、開催に向けて都側と交渉を続ける」としています。
至近距離で撮影、つきまとい
これまでで最も妨害が激しかった3月8日の様子を振り返ります。
◇
この日も、バスカフェ開催前から少女らの列ができました。午後8時すぎ、仁藤さんとスタッフ2人がアウトリーチへ。ところが出発して間もなく、バスから数百メートルの地点まで来たとき、妨害を繰り返してきた男性が仁藤さんに気付き、駆け寄ります。
仁藤さんは、スタッフに逃げるよう指示。あっという間に男性5人ほどが「不当会計」などと、ネット上に今も広がるデマを叫びながら仁藤さんを囲みスマホで撮影します。
仁藤さんが助けを求めた警察官は、腕組みをしたまま。男性らはさらに肩と肩がぶつかるほどまで近づき、仁藤さんに触れようとする場面も。
「やめて。来ないで」―。仁藤さんが訴えても、男性らはやめません。それどころか、その場にいた男性たちが次々加わり仁藤さんに付きまといます。
男性らがバスカフェに来ると少女たちが安心して利用できなくなってしまうため、仁藤さんはバスに戻ることができません。
そこに、この間コラボの活動を守ろうと集まった女性たちがバスから駆け付けました。男性たちは女性たちを至近距離で撮影し、「税金返せ」などと怒鳴ります。
女性たちの反論の声も重なり、その場は騒然となりました。男性たちが追いかけてこないのを確認し、女性たちは一度その場を引き揚げました。
しかし、1時間もたたないうちにその男性たちはバスカフェを訪れます。撮影をやめるよう注意しても男性たちは立ち止まり動画を配信。警察官が来てから、男性たちは渋々立ち去りました。
民事・刑事両面 法的措置を検討
コラボと仁藤さんの弁護団の中川卓弁護士の話 このような妨害は、民事上の不法行為として損害賠償の対象となり得ます。
妨害する男性らは、毎回のようにバスカフェに現れ、暴言を吐き、デマを叫びます。撮影されたり執拗(しつよう)につきまとわれたりする被害もあり、何人ものスタッフがその対応に追われます。警察には一から経緯を説明しなければならず、何十分も時間を取られ、本来の事業ができません。
コラボは10代の少女を中心に支援をしています。男性らが押し寄せることにより、本来支援が必要な少女らの足が遠のいてしまいます。
これらは刑法で言うと威力業務妨害罪、名誉毀損(きそん)罪などにあたり得ます。東京都迷惑防止条例5条の2の適用も考えられます。
弁護団は、民事・刑事の両面で法的措置を検討しています。
バスカフェとアウトリーチ活動 コラボは東京・新宿の繁華街に止めたバスの周囲で、テントを張って食料品や携帯電話の充電、日用品などを10代の少女に無償で提供する「バスカフェ」を展開してきました。また、虐待などで帰る場所のない少女が買春などの性搾取にからめとられるのを防ぐため、バスを拠点にスタッフが夜の街を歩いて出会い、つながりをつくる「アウトリーチ」も続けています。
彼らの目的は、言わずもがな。
活動を中止させるのではなく保証するために妨害者を排除することだ。
雪割。
畑には20cmの雪。
昨日1羽のカモが来ていました。
室内では君主蘭が・・・
ちゃんと都からは、公正だとお墨付きを頂いているのに、何を根拠にこんな妨害を
するのやら・・。
自分達の間違いを認められないのであれば、どこぞの議員と一緒ですね。
呆れるばかり・・。
(・・;)