「しんぶん赤旗」2022年2月27日
ロシアのプーチン政権によるウクライナ侵略を口実にした、日米同盟強化論が政府・自民党内で強まっています。林芳正外相とブリンケン米国務長官は26日、電話会談で、覇権主義的な動きを強める中国を念頭に、「力による現状変更」の動きは「欧州にとどまるものではない」と述べ、「日米同盟の抑止力・対処力の強化が不可欠である」との認識で一致しました。
まず、ウクライナ侵略は独立国家の主権と領土を脅かす明白な国際法違反であり、戦後の国際秩序を破壊し、他国を好きなように切り取る19世紀の世界に戻すような蛮行です。こうした行為を、北東アジアを含むインド太平洋地域に広げることはあってはなりません。その点で何より重要なのは、「ロシアのウクライナ侵略反対」の一点での国際社会の団結です。中国も当然、その団結に加わることが求められます。憲法9条を持つ日本が行うべきは、そうした国際社会の連携を強めるための外交努力です。
国際世論の力でロシアを追い詰めることができれば、今後の世界で、いかなる大国であっても「力による現状変更」を許さない決定的な力になります。
逆に、ロシアのウクライナ侵略から「軍事同盟の強化」「軍事力の強化」こそ必要だという教訓を引き出せば、力で相手を抑え込むというロシアと全く同じ立場に立つことであり、国連憲章に基づく紛争の平和的解決という世界の到達点を大きく後退させることになります。
プーチン大統領はロシアが核兵器大国であることを誇示し、核兵器の先制使用も辞さない構えを見せています。日米同盟の「抑止力・対処力」には米国の核も含まれています。実際の核使用の危険が高まる中、唯一の被爆国・日本が取るべき道は軍事同盟強化ではなく、核兵器禁止条約への参加です。
さらに、ロシアとの領土問題では、日本政府は安倍政権以来、従来の「4島返還」さえ投げ捨て、「2島返還」で妥協。「北方領土は固有の領土」との主張さえ言わなくなるなどの卑屈な対応をとっていますが、こうした対応を改め、「領土不拡大」の戦後処理に反したロシアの覇権主義を厳しく批判し、追い詰めることが求められます。
ましてや、ウクライナ問題を「台湾有事」参戦の口実にすることは筋違いであり、許されません。 (竹下岳)
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ウクライナへの侵略を強行したロシアの暴挙に抗議が広がり、世界が包囲する形となっています。国連安全保障理事会ではロシアの孤立が際立ち、各地で抗議の輪が広がりました。欧州では、観光名所がウクライナ国旗の色でライトアップされ、連帯を示しました。ロシアでは、約2000人の科学者らが公開書簡で、侵略に「断固反対」を表明。米国の「核政策法律家委員会」は、プーチン大統領の核兵器使用の威嚇は「国際法違反」との声明を発表しました。
今こそ新しい時代を築き上げる絶好の機会です。これまでのような「力」による「解決」は「過去」のものにしようではありませんか!
今、世界が、一人一人が「戦争反対」の声をあげましょう。
中国の歴史学者らも「反対」の声明を発表したようですが削除された模様です。
中国も怖い国ですね!
言論の自由がなさそうです。
日本もだんだんものが言いにくくなってきていますね。
小説家や詩人・歌人の方たちが、危惧の声を上げ始めていますが……。
先日あるブログを読んでビックリしました。大陸での日本軍による大量虐殺を、日本人がそんなことをするわけがない。あれは中国共産党がやったのだという内容でした。こうして「歴史」が修正されてきていることを知りました。確かに、現状を見ると、知らない人はそう言われたらそちらの方が「心地よい」のでしょう。