日刊ゲンダイDIGITAL 2024/02/06
自民党派閥による裏金事件の実態解明が遅々として進まぬ中、国会審議は「裏金」転じて「脱税天国」追及の様相を呈し始めている。政党から党幹部などの政治家個人へ寄付される「政策活動費」を巡り、5日の衆院予算委員会は紛糾。野党側が焦点をあてたのは、かつて50億円超の「掴み金」を受け取っていた二階元幹事長の巨額脱税疑惑である。
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5日の予算委では、収支報告書の訂正だけで「おとがめなし」となった裏金議員について、野党から脱税を指摘する声が続出した。立憲民主の井坂信彦議員が「裏金がばれたら『政治団体のお金でした』と言って非課税になるなら、政治家は脱税し放題だ」と追及すると、岸田首相はノラリクラリ。「課税か、非課税かは国税等が判断すること」と同じ答弁を何度も繰り返した。
「国民の信頼回復に全力を尽くす」と言いながら、実態解明の手段は身内によるアンケートと聞き取り調査のみ。さらに、井坂氏は過去に50億円もの政策活動費を受け取った二階氏の脱税疑惑を追及。
政党から政治家個人に支出される「政策活動費」には使途の公表義務がない。いわば領収書のいらない「合法的な裏金」だ。二階氏は過去20年で計約50億6000万円を受け取り、うち約47億7000万円は歴代最長である約5年(2016年8月~21年9月)の幹事長時代である。
計160回に及ぶ支出額は1回あたり30万~7210万円。20年6月9日はたった1日で「7210万円」「5000万円」「5000万円」と、3回にわたって計1億7210万円が支払われ、同様に1日1億円超を受け取ったケースが在任中に3日あった。
問題は二階氏がこれだけのカネを使い切ったのか、どうかだ。先月29日の衆院予算委で、政府参考人の国税庁幹部は「政策活動費は(使い切らずに)年末に余っていれば納税の義務がある」と答弁。井坂氏はこの指摘を引き合いに「二階さんは政策活動費を毎年、使い切っていたか」と岸田首相に迫った。
岸田首相は「確認するまでもない」「党の方針が諸外国にバレる」強気&屁理屈答弁
庶民感覚に照らせば、年10億円もの大金を使い切れるとは思えないが、岸田首相は「政治活動に必要な経費として適切に使用されているものと認識している」と強弁。「二階さんに聞いたのか?」と重ねて問われても、「確認するまでもなく適切に使用されているものと認識している」と何食わぬ顔で2回も繰り返した。
電話一本で済む確認作業を怠る限り、二階氏の脱税疑惑は晴れない。それでも岸田首相は「政策活動費については当然、法律に基づいて使われるべきものであり、そうでなければならない」とかたくなに確認を拒否。使途公開を求められると、こう大げさな屁理屈をこねくり回す。
「党の活動と関わりのある個人のプライバシーや企業団体の営業秘密を侵害する。党の方針が他の政治勢力や諸外国に明らかになる」
井坂氏は「そんな『脱税天国』みたいな答弁で、国民が納税してくれるのか」とツッコんでいたが、その通りだ。
「本来なら国税がきちんと税務調査に入るべきですが、昔から国税は『強きを助け、弱きをくじく』と言われてきました。ただ、これから確定申告を迎える時期ですから、脱税を許さない世論が高まっていけば、国税といえど動かざるを得なくなるかもしれません」(立正大法制研究所特別研究員・浦野広明氏=税法)
5日の予算委で国税庁幹部は「一般論」と断った上で、「政治家個人に帰属する政治資金について適切な申告が行われておらず、課税上問題がある場合、的確に税務調査を行う」と答弁した。だったら、サッサと動くべきだ。
確定申告の準備に忙しい。
なんか嫌になってきた。
どうせ今年は還付は無い。
やめよかな~!
こんな疲れること止めれば精神的にも時間的にもすっきりする。
今日も晴れました。
最低気温は-20℃くらい。