今夜、ニトリ文化ホール(旧北海道厚生年金会館)にて開催された、中島みゆきのコンサートを観てきました!
私は中学時代からの中島みゆきファンですが、生でコンサートを観たのは今日が初めてでした。
私が中島みゆきの曲と出会ったのは、ちょうど10年前の冬のことでした。その年の春から放送が始まった、NHKの「プロジェクトX」の主題歌、「地上の星」のCD(正確にはアルバムの「中島みゆき短篇集」)を買ったのが始まりでした。それまで、CDをレンタルすることはあっても、買うことはなかったのですが、この歌には特別な何かを感じていたのでしょう。(ちなみに、初めて買ったカセットテープは「加山雄三ベスト」・・)
出会いから10年、その間に古今の中島みゆきの楽曲を聴き、どんどんその世界に嵌るとともに、幾多の人生の難関で彼女の曲に慰めてもらいました。特に、「時代」と「ファイト!」は数えきれないほど聴いたものです。
初めて買ったアルバムCD、「中島みゆき短篇集」は、2001年の祖母との初めての北海道旅行の計画を立てるときに聴いていたこともあって、私の頭の中では北海道の景色と中島みゆきの曲がリンクしています。当時祖母と行った場所に行く度に、脳内で「粉雪は忘れ薬」や「天使の階段」がエンドレスで流れます。
また、カラオケでは加山雄三の「海 その愛」と並んで、中島みゆきの「旅人のうた」が私の十八番になっています。
それくらい中島みゆきのことを慕っているのですが、これまで資金的・地理的都合でコンサートを観にいく機会には恵まれませんでした。
今回、3年ぶりにコンサートツアーが行われ、11月には札幌で公演が予定されていることを9月末に知り、これは是非観にいかねばと決意しました。
10月初旬の前売券店頭発売日にローソンへチケットを買いに行ったものの、既に完売・・。若干数用意されているという、当日券に賭けることしました。(ネットオークションでもチケットは出回っていましたが、主催者側から禁止されており、正々堂々と歌を聴きたかったので、手を出しませんでした)
そして今日の本番当日がやってきました。
(昨日(5日)も公演はあったのですが、蛋白質精製作業が忙しく、とても長時間抜け出せる状況ではなかったため、会場偵察程度であえなく撤退。当日券希望者は130人程度で、抽選となっていました。)
今日の公演は午後5時半開場で、6時開演。当日券の販売は開場30分前からで、私は午後4時40分過ぎにニトリ文化ホール前に着きました。既に購入希望者の列が出来ており、今日も抽選になることは確実な様子。間もなく整理券が配られたのですが、私は177番目でした。
列の隣にいた女性(長年のファンらしい方)に、当日券の枚数について尋ねたところ、これまでの公演だと、大体2階席の最後列分があてがわれるとのことでした。ニトリ文化ホールの場合、約50席というところでしょうか。倍率は3倍強・・、なんとか当ててみせる!と我がくじ運の全てを賭ける意志を固めました。・・が、抽選開始から15分、私の10人ほど前のところまで列が進んだところで、「本日の販売分は完売いたしました。抽選を終了いたします。」という無情な宣言が・・orz。ああ、もう中島みゆきの生声は聴けないのか・・と絶望しかけたそのとき、追加の案内があり、開演直前にキャンセル分チケットの販売が行われる旨が伝えられました。おお、これは予想外の展開です!
すぐ傍では明らかなダフ屋が営業しており、「余りある?無ければあるよー。」なんて誘惑の声を我々に掛けてきました(会場スタッフの目の前でやってましたが、特に取り締まる様子はなかったです)が、ここで負けるわけにはいきません。どう考えても吹っかけられますし、ぐっと我慢を続けました。
そして開演10分前、私は無事にキャンセル分のチケットを手に入れました!もちろん定価で、しかも当日券の座席(多分2階席最後列)より遥かに良い位置の席でした。半ば諦めかけていたので、チケットを手にしたときには頭が真っ白になるほど嬉しかったです。
こちらが今日の座席の位置(写真はニトリ文化ホールのサイトより借用)。1階席前方ですよ!最後列でも致し方ないと思っていたのに、十分肉眼でみゆき姉様の顔を拝める位置に座れました。周囲の人の様子を見ると、どうやらファンクラブの人達が集まっているらしく、恐らくここはファンクラブ向け先行抽選販売分に相当するエリアのようでした。なんたるラッキー・・。
午後6時、予定通り開演。
会場が真っ暗闇になると、一瞬にして2300席の大空間は静寂に包まれました。
次の瞬間、幕が開き、古代神殿の遺跡のような大規模なステージが姿を現しました。しばらくすると、袖からドレスを着た女性が登場。まさしく、中島みゆき、その人でした。言葉に言い表せない感動を味わったのも束の間、彼女が第一声を発しました。
「(もの凄く甲高い声で)お会いできてうれしゅうございますぅ。中島みゆきでございますぅ。」
会場からは歓声と笑いが湧き起こりました。まさに、オールナイトニッポンの頃のノリで、軽妙なトークが続きます。
「暗ーい歌と、パッパラパーな喋りでお馴染みの、中島です。」
ああ、これが中島みゆきなんだと、一瞬で理解できました。本当に、ものすごい落差です。
(ちなみに、「パッパラパー」は我が研究室の教授の口癖でもあります)
そして、いよいよ曲が始まりました。今日の曲目は、最近のアルバム「真夜中の動物園」や「DRAMA!」の曲をベースに、有名な曲も織り交ぜるという構成でした。
参考までに、今日の曲目の一部を挙げておきます(当初、全曲挙げていましたが、曲目の構成は基本的に全公演一緒だそうで、ネタばれになってしまうので一部公開に変えました)。
「今日以来」
「二隻の舟」
「時刻表」
「夜曲」
「真夜中の動物園」
「しあわせ芝居」
「銀の龍の背に乗って」
「顔のない街の中で」
「時代」
「悪女」
など、全17曲でした。
特に「時代」については、まさか今回生で聴けるとは思わなかったので、本当に感動しました。冒頭はアカペラで、一言一言が直接体に入ってくるかのように感じました。最近忙しく走りまわる日々が続いているので、いつか安穏とした生活を送れるようになったときに、今を思い出している自分を想像しましたよ。
MCのトークも終始快調でした。おたよりコーナーはまさしくラジオのそれで、当日の来場者が書いた内から5通が紹介されましたが、もっと聴きたくなる内容でした。
他にも、CDジャケットやコンサート公式パンフレットの写真撮影中の秘話や、ツアー名の「2010」への突っ込みなど、面白い話がいっぱい・・。
それにしても、本当にトークと曲との落差が凄く、よくぞあそこまで素早く切り替えられるものだと感心しきりでした。
それともう一つ、今回のコンサートでは衣装を何度か着替えていて、様々なファッションを楽しめました。純白のドレスを着ていたかと思うと、第2部の冒頭では本人曰く「コンサートでは着たことがない」ほど派手な衣装を着たり、終盤ではみゆき姉様らしいジーンズとシャツという軽装で自らギターで弾き語るなど、年齢を感じさせないスタイルの良さも楽しめました。(うちの母も大概若々しいですが、それ以上ですな・・)
勝手な先入観で、みゆき姉様は生での演奏は苦手だと思い込んでいたのですが、今日の演奏では歌を間違えたり、音程を外すようなことは一切なく、素晴らしい歌声を堪能できました。最近は、ヘッドフォンもサラウンド技術が進歩し、映画などは家で観た方が良かったりしますが、殊中島みゆきの歌については、生で観る価値を十分に感じました。
公演の終盤になるに連れ、ステージと会場との一体感が強まり、アンコール1曲目では観客がほぼ総立ちして手を叩き、続く最終曲では一転全員座って静かに歌声に聴き入っていました。この辺が、コンサートならではの魅力なのでしょうね。とても心地よい感覚でした。
こうして、私にとって初めての中島みゆきコンサートは大きな感動の内に幕を閉じました。月並みな言葉ですが、本当に夢を見ていたかのようなひとときでした。
確かみゆき姉様も還暦間近(私の父と1歳1日違い)、これだけの声量をいつまで維持できるか分かりませんが、また必ず中島みゆきのコンサートツアーや「夜会」(舞台)を観たいです。
歳をとることについては、今日のMCで本人も触れていましたが、物凄く前向きな姿勢でした。考えてみれば、今の時点でさえ、化粧品のCMに出演できるほどの美貌や、多くの人々に影響を与え得る作曲力・歌唱力を維持していることが既に凄いことですよね。
中島みゆきは70年代、80年代、90年代、00年代の4世代に渡ってオリコン週間ヒットチャート1位を記録した唯一の歌手ですが、きっとその記録を10年代まで伸ばしてくれると、私は信じています。
最後に、参考までに過去のコンサートツアーの様子のYouTube動画をどうぞ。
中島みゆき 重き荷を負いて
(一般には)知られざる名曲だと思います。
宙船 ツアーバージョン(宮下&中島)
サブ・ボーカルの人達の歌唱力も凄いものです。この男の方(宮下さん)は今日も大活躍でした。(赤い服を着ていたので、みゆきさんから「赤い金魚」と呼ばれてた・・)
私は中学時代からの中島みゆきファンですが、生でコンサートを観たのは今日が初めてでした。
私が中島みゆきの曲と出会ったのは、ちょうど10年前の冬のことでした。その年の春から放送が始まった、NHKの「プロジェクトX」の主題歌、「地上の星」のCD(正確にはアルバムの「中島みゆき短篇集」)を買ったのが始まりでした。それまで、CDをレンタルすることはあっても、買うことはなかったのですが、この歌には特別な何かを感じていたのでしょう。(ちなみに、初めて買ったカセットテープは「加山雄三ベスト」・・)
出会いから10年、その間に古今の中島みゆきの楽曲を聴き、どんどんその世界に嵌るとともに、幾多の人生の難関で彼女の曲に慰めてもらいました。特に、「時代」と「ファイト!」は数えきれないほど聴いたものです。
初めて買ったアルバムCD、「中島みゆき短篇集」は、2001年の祖母との初めての北海道旅行の計画を立てるときに聴いていたこともあって、私の頭の中では北海道の景色と中島みゆきの曲がリンクしています。当時祖母と行った場所に行く度に、脳内で「粉雪は忘れ薬」や「天使の階段」がエンドレスで流れます。
また、カラオケでは加山雄三の「海 その愛」と並んで、中島みゆきの「旅人のうた」が私の十八番になっています。
それくらい中島みゆきのことを慕っているのですが、これまで資金的・地理的都合でコンサートを観にいく機会には恵まれませんでした。
今回、3年ぶりにコンサートツアーが行われ、11月には札幌で公演が予定されていることを9月末に知り、これは是非観にいかねばと決意しました。
10月初旬の前売券店頭発売日にローソンへチケットを買いに行ったものの、既に完売・・。若干数用意されているという、当日券に賭けることしました。(ネットオークションでもチケットは出回っていましたが、主催者側から禁止されており、正々堂々と歌を聴きたかったので、手を出しませんでした)
そして今日の本番当日がやってきました。
(昨日(5日)も公演はあったのですが、蛋白質精製作業が忙しく、とても長時間抜け出せる状況ではなかったため、会場偵察程度であえなく撤退。当日券希望者は130人程度で、抽選となっていました。)
今日の公演は午後5時半開場で、6時開演。当日券の販売は開場30分前からで、私は午後4時40分過ぎにニトリ文化ホール前に着きました。既に購入希望者の列が出来ており、今日も抽選になることは確実な様子。間もなく整理券が配られたのですが、私は177番目でした。
列の隣にいた女性(長年のファンらしい方)に、当日券の枚数について尋ねたところ、これまでの公演だと、大体2階席の最後列分があてがわれるとのことでした。ニトリ文化ホールの場合、約50席というところでしょうか。倍率は3倍強・・、なんとか当ててみせる!と我がくじ運の全てを賭ける意志を固めました。・・が、抽選開始から15分、私の10人ほど前のところまで列が進んだところで、「本日の販売分は完売いたしました。抽選を終了いたします。」という無情な宣言が・・orz。ああ、もう中島みゆきの生声は聴けないのか・・と絶望しかけたそのとき、追加の案内があり、開演直前にキャンセル分チケットの販売が行われる旨が伝えられました。おお、これは予想外の展開です!
すぐ傍では明らかなダフ屋が営業しており、「余りある?無ければあるよー。」なんて誘惑の声を我々に掛けてきました(会場スタッフの目の前でやってましたが、特に取り締まる様子はなかったです)が、ここで負けるわけにはいきません。どう考えても吹っかけられますし、ぐっと我慢を続けました。
そして開演10分前、私は無事にキャンセル分のチケットを手に入れました!もちろん定価で、しかも当日券の座席(多分2階席最後列)より遥かに良い位置の席でした。半ば諦めかけていたので、チケットを手にしたときには頭が真っ白になるほど嬉しかったです。
こちらが今日の座席の位置(写真はニトリ文化ホールのサイトより借用)。1階席前方ですよ!最後列でも致し方ないと思っていたのに、十分肉眼でみゆき姉様の顔を拝める位置に座れました。周囲の人の様子を見ると、どうやらファンクラブの人達が集まっているらしく、恐らくここはファンクラブ向け先行抽選販売分に相当するエリアのようでした。なんたるラッキー・・。
午後6時、予定通り開演。
会場が真っ暗闇になると、一瞬にして2300席の大空間は静寂に包まれました。
次の瞬間、幕が開き、古代神殿の遺跡のような大規模なステージが姿を現しました。しばらくすると、袖からドレスを着た女性が登場。まさしく、中島みゆき、その人でした。言葉に言い表せない感動を味わったのも束の間、彼女が第一声を発しました。
「(もの凄く甲高い声で)お会いできてうれしゅうございますぅ。中島みゆきでございますぅ。」
会場からは歓声と笑いが湧き起こりました。まさに、オールナイトニッポンの頃のノリで、軽妙なトークが続きます。
「暗ーい歌と、パッパラパーな喋りでお馴染みの、中島です。」
ああ、これが中島みゆきなんだと、一瞬で理解できました。本当に、ものすごい落差です。
(ちなみに、「パッパラパー」は我が研究室の教授の口癖でもあります)
そして、いよいよ曲が始まりました。今日の曲目は、最近のアルバム「真夜中の動物園」や「DRAMA!」の曲をベースに、有名な曲も織り交ぜるという構成でした。
参考までに、今日の曲目の一部を挙げておきます(当初、全曲挙げていましたが、曲目の構成は基本的に全公演一緒だそうで、ネタばれになってしまうので一部公開に変えました)。
「今日以来」
「二隻の舟」
「時刻表」
「夜曲」
「真夜中の動物園」
「しあわせ芝居」
「銀の龍の背に乗って」
「顔のない街の中で」
「時代」
「悪女」
など、全17曲でした。
特に「時代」については、まさか今回生で聴けるとは思わなかったので、本当に感動しました。冒頭はアカペラで、一言一言が直接体に入ってくるかのように感じました。最近忙しく走りまわる日々が続いているので、いつか安穏とした生活を送れるようになったときに、今を思い出している自分を想像しましたよ。
MCのトークも終始快調でした。おたよりコーナーはまさしくラジオのそれで、当日の来場者が書いた内から5通が紹介されましたが、もっと聴きたくなる内容でした。
他にも、CDジャケットやコンサート公式パンフレットの写真撮影中の秘話や、ツアー名の「2010」への突っ込みなど、面白い話がいっぱい・・。
それにしても、本当にトークと曲との落差が凄く、よくぞあそこまで素早く切り替えられるものだと感心しきりでした。
それともう一つ、今回のコンサートでは衣装を何度か着替えていて、様々なファッションを楽しめました。純白のドレスを着ていたかと思うと、第2部の冒頭では本人曰く「コンサートでは着たことがない」ほど派手な衣装を着たり、終盤ではみゆき姉様らしいジーンズとシャツという軽装で自らギターで弾き語るなど、年齢を感じさせないスタイルの良さも楽しめました。(うちの母も大概若々しいですが、それ以上ですな・・)
勝手な先入観で、みゆき姉様は生での演奏は苦手だと思い込んでいたのですが、今日の演奏では歌を間違えたり、音程を外すようなことは一切なく、素晴らしい歌声を堪能できました。最近は、ヘッドフォンもサラウンド技術が進歩し、映画などは家で観た方が良かったりしますが、殊中島みゆきの歌については、生で観る価値を十分に感じました。
公演の終盤になるに連れ、ステージと会場との一体感が強まり、アンコール1曲目では観客がほぼ総立ちして手を叩き、続く最終曲では一転全員座って静かに歌声に聴き入っていました。この辺が、コンサートならではの魅力なのでしょうね。とても心地よい感覚でした。
こうして、私にとって初めての中島みゆきコンサートは大きな感動の内に幕を閉じました。月並みな言葉ですが、本当に夢を見ていたかのようなひとときでした。
確かみゆき姉様も還暦間近(私の父と1歳1日違い)、これだけの声量をいつまで維持できるか分かりませんが、また必ず中島みゆきのコンサートツアーや「夜会」(舞台)を観たいです。
歳をとることについては、今日のMCで本人も触れていましたが、物凄く前向きな姿勢でした。考えてみれば、今の時点でさえ、化粧品のCMに出演できるほどの美貌や、多くの人々に影響を与え得る作曲力・歌唱力を維持していることが既に凄いことですよね。
中島みゆきは70年代、80年代、90年代、00年代の4世代に渡ってオリコン週間ヒットチャート1位を記録した唯一の歌手ですが、きっとその記録を10年代まで伸ばしてくれると、私は信じています。
最後に、参考までに過去のコンサートツアーの様子のYouTube動画をどうぞ。
中島みゆき 重き荷を負いて
(一般には)知られざる名曲だと思います。
宙船 ツアーバージョン(宮下&中島)
サブ・ボーカルの人達の歌唱力も凄いものです。この男の方(宮下さん)は今日も大活躍でした。(赤い服を着ていたので、みゆきさんから「赤い金魚」と呼ばれてた・・)
ワタシもコンサートは一回だけなので今度のツアーはとても楽しみです♪
(夜会は4回行きましたが)
すでに、東京のチケットは届いておりますのですが、先に見られたとのこと、とてもうらやましいです。
私は今回初めてコンサートを観て、ますますみゆき姉様の魅力に嵌ってしまいました。
今なら、コンサートツアー全公演に随行する人々の気持ちも十分理解できます。
東京での公演、今月末ですよね。
Fさんも心行くまでお楽しみくださいませ。
来週のコンサートは行かれるのですか??