数ページの書類を十数種類、今週中に書いて提出するはずでしたが、その大部分の締め切りが再来週以降に変更になったので、そっちの方が五月雨になってしまいました。
そこで以前にも少し触れましたが、MLB・エンゼルスの(というより去年までファイターズにいた)大谷の事を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
私は大谷は投手としても打者としても、MLB で充分に通用すると評価しています。
そして日本のプロになった時から一貫して「二刀流」に反対してきました。
栗山監督やマスコミは盛んに「ベーブ・ルース以来 100 年ぶりの快挙」と持て囃したがります。
しかしルースは「最初は優秀な投手で、途中から優秀な打者になった選手」であって、投手としても打者としても凄かったのはほんの1年か2年です。
「ない」といってもよいでしょう。
たとえば 1917 年の成績を見てみます。
38先発 35完投 24勝18敗 野手出場52試合142打席 本塁打2 打率.325
投手としてはものすごい成績ですが、野手としては規定打席にまったく足りません。
では次に、1920年の成績を。
1先発 0完投 1勝0敗 野手出場142試合616打席 本塁打54 打率.376
今度は打者として猛烈な成績ですが、投手としてはほとんどゼロに近い。
ウィキペディアに各年の成績一覧が掲載されているので、よく読んでください。
ルースは投打共に凄かった選手ではありますが、投打「同時に」共に凄かった選手ではありません。
話を大谷に戻しましょう。
今年は早々に投手として脱落しましたから、体が完治して投打共に完璧ならば、という「たられば」の話をします。
監督は彼を中6日(週1回)で投げさせようとしています。
つまり1週間を、
登板 完全オフ ベンチスタート DH DH DH DH
で回そうという目論見です。
すると、まず投げる方は規定投球回数が「試合数×1.0」ですから、試合数と同じで 162 イニング。
中6日で投げると 23 試合に投げられますから、すべて9回まで完投すれば規定投球回数に達しますが、実際は1試合で5か6イニングが平均なので、6とすると 138 イニング、とてもじゃないが足りません。
規定回数に達していないと、たとえ防御率がいちばんよくてもカウントされません。
打撃のほうも、規定打席は「試合数×3.1」なので ほぼ 500 打席。
週4日の DH で1日4打席とすると、代打を入れてもせいぜい400打席、こちらも足りません。
つまり彼らのいう「二刀流」とは、投打どちらも中途半端な選手、ということです。
どちらかに集中したルースとは全然違う。
これは彼にとってもエンゼルスにとっても、実にもったいないと私は思うのです。
彼は背丈があるので、ファーストなら向いているでしょう。
投手も打席に立つナショナルリーグのチームに移って中4日で投げて、たまに守備についてやはり打席に立つ。
これで規定投球回数も規定打席もクリアできる。
それができて初めて「二刀流」といえるのではないでしょうか。
まあいずれにせよ、今年は来月の下旬に1回投げるくらいでしょう。
同じ治療をしたマーくんはなかなか勝ち星が伸びないし、ダルビッシュは今季絶望、岩隈も戻ってこられない。
来年、全員がベストの状態で開幕を迎えられたら、またこの話題でもしましょうか。
そこで以前にも少し触れましたが、MLB・エンゼルスの(というより去年までファイターズにいた)大谷の事を、もう少し掘り下げて考えてみましょう。
私は大谷は投手としても打者としても、MLB で充分に通用すると評価しています。
そして日本のプロになった時から一貫して「二刀流」に反対してきました。
栗山監督やマスコミは盛んに「ベーブ・ルース以来 100 年ぶりの快挙」と持て囃したがります。
しかしルースは「最初は優秀な投手で、途中から優秀な打者になった選手」であって、投手としても打者としても凄かったのはほんの1年か2年です。
「ない」といってもよいでしょう。
たとえば 1917 年の成績を見てみます。
38先発 35完投 24勝18敗 野手出場52試合142打席 本塁打2 打率.325
投手としてはものすごい成績ですが、野手としては規定打席にまったく足りません。
では次に、1920年の成績を。
1先発 0完投 1勝0敗 野手出場142試合616打席 本塁打54 打率.376
今度は打者として猛烈な成績ですが、投手としてはほとんどゼロに近い。
ウィキペディアに各年の成績一覧が掲載されているので、よく読んでください。
ルースは投打共に凄かった選手ではありますが、投打「同時に」共に凄かった選手ではありません。
話を大谷に戻しましょう。
今年は早々に投手として脱落しましたから、体が完治して投打共に完璧ならば、という「たられば」の話をします。
監督は彼を中6日(週1回)で投げさせようとしています。
つまり1週間を、
登板 完全オフ ベンチスタート DH DH DH DH
で回そうという目論見です。
すると、まず投げる方は規定投球回数が「試合数×1.0」ですから、試合数と同じで 162 イニング。
中6日で投げると 23 試合に投げられますから、すべて9回まで完投すれば規定投球回数に達しますが、実際は1試合で5か6イニングが平均なので、6とすると 138 イニング、とてもじゃないが足りません。
規定回数に達していないと、たとえ防御率がいちばんよくてもカウントされません。
打撃のほうも、規定打席は「試合数×3.1」なので ほぼ 500 打席。
週4日の DH で1日4打席とすると、代打を入れてもせいぜい400打席、こちらも足りません。
つまり彼らのいう「二刀流」とは、投打どちらも中途半端な選手、ということです。
どちらかに集中したルースとは全然違う。
これは彼にとってもエンゼルスにとっても、実にもったいないと私は思うのです。
彼は背丈があるので、ファーストなら向いているでしょう。
投手も打席に立つナショナルリーグのチームに移って中4日で投げて、たまに守備についてやはり打席に立つ。
これで規定投球回数も規定打席もクリアできる。
それができて初めて「二刀流」といえるのではないでしょうか。
まあいずれにせよ、今年は来月の下旬に1回投げるくらいでしょう。
同じ治療をしたマーくんはなかなか勝ち星が伸びないし、ダルビッシュは今季絶望、岩隈も戻ってこられない。
来年、全員がベストの状態で開幕を迎えられたら、またこの話題でもしましょうか。