小惑星探査衛星「はやぶさ2」が、8月中に小惑星リュウグウに1回目の着陸をするはずなのですが、まだなのかなあ。
もともとはやぶさ2は「ニュースの少ない衛星」です。
というより初代はやぶさのニュースが多すぎました。
リアクションホイール(姿勢制御に使う機械)はひとつを残して壊れる、化学スラスタ(同)は全滅、燃料は漏れる、通信は途絶える。
太陽電池で少しずつ充電し、再び信号を送ってきたのは3ヶ月後でした。
しかしその後もバッテリは壊れる、燃料はイオンエンジンのガスだけ、あさっての方向を向いたまま姿勢制御ができず、ようやく独楽のように回転させて安定させました。
ところがバッテリは予備回路でしか充電できず、充電に2ヶ月かかりました。
着陸を試みたものの転んでしまい、小惑星イトカワのサンプルを採取できたかはわからずじまい。
そのまま地球に帰還することになりました。
そして帰路について、ついに致命的な事態が起こります。
イオンエンジンが故障してしまったのです。これでは地球にたどり着く推力が足りません。
そこですでに故障しているエンジンAの部品1と、エンジンBの部品2を予備回路(よくつけておいたもんだ)で接続し、新たなエンジンαを作るという離れ業を使って乗り切りました。
ずいぶんと大雑把に説明してきましたが、実際はもっと複雑なトラブルでした。
興味をお持ちの方は図書館で関連図書を探してください。
2003 年に打ち上げられ、2007 年に帰還するはずがトラブル続きで 2010 年に帰還。
天文ファンはトラブルのニュースが流れるたびに一喜一憂し、何度も諦めかけては立ち直りました。
これも JAXA が「もしもの時」を徹底的に想定し、そのための回路や機能を搭載していたからこそ成し得た快挙です。
この話を元にしたおもしろい動画が作られました。
https://www.youtube.com/watch?v=9cPLeWfil_w
誤字が1ケ所ありますが(×古川◯古河)、なかなかよくできています。
サンプルが入っている(であろう)カプセルを地表に返す軌道で切り離し、はやぶさは満身創痍でその役目を終えました。
後は大気圏で燃え尽きるだけです。
その時 JAXA ははやぶさに最後の「仕事」を与えました。
カメラを地球に向けて、燃え尽きるまで撮影しろ、と。
数枚撮影された写真は何も写っていませんでしたが、最後の1枚にだけ不鮮明ながら地球が写っていました。
JAXA の関係者は相次ぐトラブルにひたすらできる限りのことをし、運を天に任せましたが、考えてみれば小説や映画にこれほど格好のドラマチックな出来事はありません。
はやぶさを題材にした図書や映画がいくつも作られました。
立場を逆に考えてみましょう。
ドラマチックというのは、それだけ予定通りに行かなかったという事です。
これがはやぶさではなく新幹線で起きていたら、とんでもない話で非難轟々でしょう。
トラブルは、ないに越したことはないのです。
JAXA の責任者ははやぶさ2の打ち上げにあたり、「もうドラマはいらない。初代は『いける星』に行った。今回は『行きたい星』に、何のドラマもなく淡々と行って帰らせる」といいました。
現在まで、まさにその通りになっています。便りがないのはよき便り。
だから今月末にやるはずの1回目のタッチダウンの情報がないのが、気になるのです。
……あれ?
ネットのニュースでは1回目が 10 月だと書いてある。
私は確かに8月が1回目だとテレビで聞いたぞ。
どっちなんだ?
まあ「ニュースがない」んだから、私の勘違いでしょう。
もともとはやぶさ2は「ニュースの少ない衛星」です。
というより初代はやぶさのニュースが多すぎました。
リアクションホイール(姿勢制御に使う機械)はひとつを残して壊れる、化学スラスタ(同)は全滅、燃料は漏れる、通信は途絶える。
太陽電池で少しずつ充電し、再び信号を送ってきたのは3ヶ月後でした。
しかしその後もバッテリは壊れる、燃料はイオンエンジンのガスだけ、あさっての方向を向いたまま姿勢制御ができず、ようやく独楽のように回転させて安定させました。
ところがバッテリは予備回路でしか充電できず、充電に2ヶ月かかりました。
着陸を試みたものの転んでしまい、小惑星イトカワのサンプルを採取できたかはわからずじまい。
そのまま地球に帰還することになりました。
そして帰路について、ついに致命的な事態が起こります。
イオンエンジンが故障してしまったのです。これでは地球にたどり着く推力が足りません。
そこですでに故障しているエンジンAの部品1と、エンジンBの部品2を予備回路(よくつけておいたもんだ)で接続し、新たなエンジンαを作るという離れ業を使って乗り切りました。
ずいぶんと大雑把に説明してきましたが、実際はもっと複雑なトラブルでした。
興味をお持ちの方は図書館で関連図書を探してください。
2003 年に打ち上げられ、2007 年に帰還するはずがトラブル続きで 2010 年に帰還。
天文ファンはトラブルのニュースが流れるたびに一喜一憂し、何度も諦めかけては立ち直りました。
これも JAXA が「もしもの時」を徹底的に想定し、そのための回路や機能を搭載していたからこそ成し得た快挙です。
この話を元にしたおもしろい動画が作られました。
https://www.youtube.com/watch?v=9cPLeWfil_w
誤字が1ケ所ありますが(×古川◯古河)、なかなかよくできています。
サンプルが入っている(であろう)カプセルを地表に返す軌道で切り離し、はやぶさは満身創痍でその役目を終えました。
後は大気圏で燃え尽きるだけです。
その時 JAXA ははやぶさに最後の「仕事」を与えました。
カメラを地球に向けて、燃え尽きるまで撮影しろ、と。
数枚撮影された写真は何も写っていませんでしたが、最後の1枚にだけ不鮮明ながら地球が写っていました。
JAXA の関係者は相次ぐトラブルにひたすらできる限りのことをし、運を天に任せましたが、考えてみれば小説や映画にこれほど格好のドラマチックな出来事はありません。
はやぶさを題材にした図書や映画がいくつも作られました。
立場を逆に考えてみましょう。
ドラマチックというのは、それだけ予定通りに行かなかったという事です。
これがはやぶさではなく新幹線で起きていたら、とんでもない話で非難轟々でしょう。
トラブルは、ないに越したことはないのです。
JAXA の責任者ははやぶさ2の打ち上げにあたり、「もうドラマはいらない。初代は『いける星』に行った。今回は『行きたい星』に、何のドラマもなく淡々と行って帰らせる」といいました。
現在まで、まさにその通りになっています。便りがないのはよき便り。
だから今月末にやるはずの1回目のタッチダウンの情報がないのが、気になるのです。
……あれ?
ネットのニュースでは1回目が 10 月だと書いてある。
私は確かに8月が1回目だとテレビで聞いたぞ。
どっちなんだ?
まあ「ニュースがない」んだから、私の勘違いでしょう。