ゴーン逃亡

元旦のブログ記事なので、大上段に構えた今年の日本の採るべき道のようなものを書きたいとも考えていたのだが、思いつかなかった。ブログのネタ探しには毎日苦労している。

保釈中の前日産会長であるカルロス・ゴーンが逃亡した。

民間軍事会社の支援の元、クリスマスバンドの楽器のケース中に隠れた上で地方空港からプライベートジェットで密出国したと報道された。現在ゴーンは国籍を持つレバノンに滞在している。

検察と裁判所、出入国在留管理庁。そして政府の面目は丸潰れだが、それを度外視すれば大したことではない。

ゴーンは有罪だとは思うが、元々ゴーンの逮捕はフランスによる日産乗っ取りを防ぐための国策捜査だったのだ。ゴーン逮捕はフランスによる日産乗っ取りを防ぐためだ。外交とは右手で握手しながら左手で殴り合うことだ。

その意味では目的は既に達している。ゴーンが無罪になっても、保釈中に逃亡しても些事でしかない。

しかし、だ。国家は嫌われるのは仕方ないが、侮られてはいけない。

レバノン政府がゴーンの密出国に関与していたかはわからない。しかし日本が保釈中の被告人の密出国を放置する國だと思われたら沽券に関わる。

北朝鮮の日本人拉致も、韓国による度重なる約束破りも日本が侮られたから起きたのだ。国家は嫌われても仕方ないが、侮られてはいけない。

レバノン政府にゴーンの身柄引き渡しを要求することになるだろう。九分九厘レバノン政府はゴーンを引き渡さないだろうが、日本は国家として筋を通す必要がある。

レバノン政府がゴーンの身柄引き渡しに応じなければ駐レバノン大使を召還する。さらに円借款をシリア難民のためにヨルダンと含めて1000億円程度行っているようだが、それを中止して即座に返還を求める。

それくらいはしても良いだろうし、国家の面目に掛けてしなくてはならない。臆病者の安倍晋三にそんな決断はできないだろうが。

またゴーンの密出国を許してしまった出入国在留管理庁長官は責任を問われよう。保釈を決定した東京地裁の島田一裁判官にも責任がある。

現職の裁判官は憲法上減給処分にすることはできない。国会が弾劾裁判で罷免するしかないのではないか。自民党に安倍晋三にやる気があるとは思えないが。