~~引用ここから~~
あなたが仕事や学校、遊びに行く時、いつも使っている道路や橋。『壊れたけど、もう直せません』。そう言われて2度と通れなくなることも。すでに今、そういう時代になっているんです。
(社会部記者 藤島新也・清木まりあ)
渡れない橋
群馬県にある「鳴瀬橋」。
長さ32メートルのコンクリート製の橋で、かつては車も通れる橋でした。
しかし、3年前から通行止めの状態が続いています。
これは北海道の「百松橋」。
こちらも車が通れる橋でしたが、今は車両通行止めに。
看板には「解除時期は未定」の文字が…。
実は今、こうした「渡れない橋」が各地で増えています。
国土交通省が調べたところ、自治体が管理する橋のうち、通行止めになっているのは2018年で2901。2008年は977橋だったのに10年間で3倍近く増えています。
背景にあるのが…そう「老朽化」です。
(略)
維持管理にかじを切れ!
そんな中で起きたのが2012年12月2日の中央自動車道「笹子トンネル天井板崩落事故」。
9人が死亡した痛ましい事故をきっかけに、専門家で作る国の審議会は「最後の通告」という衝撃的なタイトルで提言を発表しました。
『今すぐ本格的なメンテナンスに舵を切らなければ、近い将来、橋梁の崩落など人命や社会システムに関わる致命的な事態を招くであろう』
強い言葉でインフラの「新設」から「維持管理」に重点を置くよう方針転換を迫ったのです。
提言を受けて国は、橋やトンネルの点検を義務化し、問題が見つかったものは対策を取るよう求めました。
しかし…。
進まぬ修繕
「6割で修繕が始まってすらいない」
国土交通省が今年9月に発表した結果です。
全国で修繕が必要とされた橋とトンネルは約7万3000か所。
このうち6割に上る約4万5000か所がそのままの状態になっているというのです。
地方自治体は特に深刻。
どうして修繕が進まないのか?自治体に聞いてみることにしました。
“お金が足りない”
2200もの橋を抱えている富山市。
点検の結果、200以上の橋で修繕などの対策が必要な状態と判明しました。
しかし対策を始めているのは3割ほどしかありません。
最大のネックは、やはり「お金」でした。
富山市は今年、20億円をかけて橋の修理を進めようと考えました。
しかし、用意できたのは7億円ほど。
国から補助金をもらっても確保できたのは14億円で、6億円の不足です。
さらに、将来にかけて必要な予算を試算すると、35年後の2055年には、さらに老朽化が進み、年間の修繕・更新費用は250億円(!)にまで膨れあがることがわかりました。
維持管理の施策を指揮する植野芳彦政策参与に話を聞いてみると…。
富山市 植野芳彦政策参与
「人口が減り、税収が減って、財政が厳しさを増す中で、さらに、莫大な費用が必要だという試算には愕然としました。橋梁を守るために市が破綻するのか、市を残すために橋を減らしていくのか。非常に苦しく、頭が痛いですね…」
これは富山市に限った話ではありません。
NHKが県庁所在地や中核市の130の自治体を対象に行ったアンケートでも、およそ4割の自治体が「修理などの対策が計画通りに進められていない」と回答しています。
国の試算では、道路の維持管理の費用は、今後30年間で最大76兆円余りかかるとしています。
人口が減り、どこの自治体も厳しい財政状況の中で、財源を確保するのは簡単ではないのです。
(略)
4000万で直したのに…
苦しい自治体に追い打ちをかけるような事態も起きています。
相次ぐ災害です。
流失した沖鶴橋
熊本県を流れる球磨川で、球磨村と人吉市をつなぐ「沖鶴橋」。
約40年前に建設され、球磨村が管理してきました。
地域の生活に重要な橋だったことから、優先的に修繕しようと、3年前に4000万円かけて防水工事などを実施しました。
でも、今年の7月、豪雨で増水した川に流されてしまいました。
今年11月に訪れた時点でも、橋の撤去はまだ始まっておらず、川の中には落ちた橋桁の姿がありました。
球磨川沿いでは同じように10の橋が流されました。
(略)
インフラを“リストラ”せよ
こうした中、そもそもインフラが多すぎるとの声が上がっています。
今年11月に開かれた行政事業の無駄を検証する「秋のレビュー」。
この中で世界各国のインフラを比較する図が示されました。
あれ?日本だけが違う場所にありますね…。
この図、GDP(国内総生産)に対する公共インフラの割合を比較したものです。
日本だけが各国と比べて突出して多くなってます。
ちょっと難しいですが、要するに「日本は他国に比べて桁違いに多くのインフラを抱えている…」ということを示します。
レビューに参加した専門家からは、『インフラのリストラが必要』『半分程度を目標に取捨選択を進めるべき』といった声が上がりました。
さらに行政改革担当・河野大臣からはこんな注文が…
『現在の財政状況ではすべての更新はできないだろう。どう議論を進めていくか国交省はしっかり提案して欲しい』
(略)
「私たち」も問われている
見えてきたのは、国がインフラの維持管理にかじを切ると号令を出したものの、実態が伴わない現実です。
自治体は管理できない数のインフラを抱え、思うように修理ができない状態に陥っています。
「もう誰も直せない」状態になりつつあります。
『このままでは、いずれまた重大な事故が起きてしまう…』
今回、取材にあたった私たちの正直な気持ちです。
そしてインフラが「あって当たり前」の時代は終わったのだとも痛感しました。
当然、インフラが減っていけば今よりも「不便」になります。
それでも、安全を確保し、痛ましい事故を繰り返さないためには「何を残し、何をたたむのか」を考えなければいけないなと。
問われているのは私たちの「覚悟」なのだと感じました。
(略)
~~引用ここまで~~
道路や橋、トンネルといったインフラが壊れてそれを直すことができない。どこの途上国の話かと思うだろう。何を隠そう21世紀の日本の話なのである。
高度経済成長期にインフラをどんどん造ってきた。便利になったし、移動に掛かる時間が減り経済にプラスになり、地方の国民に仕事を与えることができた。しかもインフラの整備でGDPが増えてさらに経済が成長した。良いこと尽くしだ。
しかし老朽化したインフラの整備もすべしとなったところでまたいつもの問題にぶつかった。そう「予算」の問題だ。財務省が国債の発行を渋るから日本のあちこちほぼ全ての分野で予算が足りないのだ。
予算が足りないから軍事費に回す予算を削って社会保障に回せ。公共事業を減らせば予算が浮いて経済が上向くはずだ。こんな間違った意見ばかりが蔓延している。
まず「バターか大砲か」という問いがナンセンスだ。どちらも必要だからだ。支那の脅威に対抗するためには軍事力を強化するしかないし、米国に泣きつけば今以上に米国に頭が上がらなくなる。それも国益に反しよう。
大砲かバターかではない。大砲もバターも、だ。 - 面白く、そして下らない
日本人には「欲しがりません、勝つまでは」の精神が染み付いている。経済は我慢すれば成長するものではない。「浪費」が必要なのだ。じゃんじゃん金を使う必要がある。
橋本龍太郎という稀代の莫迦総理が財政再建を旗印に消費税増税と緊縮財政を強行した。経済をまるで理解していない稀代の莫迦者だったから日本経済は破綻した。自殺者は3万人の大台にまで増えた。殺人総理だ。倒産、失業は如何ほどか。与謝野馨という当時官房副長官だった政策通(笑)の莫迦者の責任も大きいが。
当然橋本龍太郎は参議院通常選挙で惨敗し、退陣に追い込まれた。田原総一朗の恒久減税に関する質問に答えられなかったことも大きな敗因らしいが。
老朽化したインフラの整備で金を使え。足りなければ国債をじゃんじゃん発行しろ。財政破綻もハイパーインフレも金利上昇も現在の日本ではあり得ないのだから。経済を成長させるには国債の大量発行しかない。金をばらまけ。財務省に御用マスコミに御用学者に騙されるな。
GDPに対する公共インフラの資産の割合も統計上の錯覚だろう。「失われた30年」でGDPが500兆円からほとんど増えていないからこういう数次が出たのだろう。GDPに占める公共事業の割合は「高かった」が今はそれほどでもない。公共事業が多かったのは高度経済成長期だけだ。
NHKは私達の「覚悟」が問われるなどと頓珍漢な結びをしているが、本当に「欲しがりません、勝つまでは」の精神が染み付いていると慨嘆する。
必要なインフラの選別は必要ない。我慢する必要はないのだ。国債を発行して予算をつければ良いだけなのだから。
私達国民に必要なのは「覚悟」でも「我慢」でもない。発想の転換だ。財務省とその手先の御用学者、御用マスコミに騙されて財政が厳しいという嘘から抜け出す必要がある。国民の半数が財政には問題がないという認識を持たない限り緊縮財政は続くだろう。
ネットで財政は問題ないという話を広めて欲しいし、現実でも家族や友人に財政が厳しいというのは財務省の嘘だと教えて欲しいのだ。政治(各省庁や国会議員など)に意見するのも良いだろう。衰退している日本を立ち直らせるためには正しい経済認識を多くの国民が持つ必要があるからだ。
カテゴリー変更。
あなたが仕事や学校、遊びに行く時、いつも使っている道路や橋。『壊れたけど、もう直せません』。そう言われて2度と通れなくなることも。すでに今、そういう時代になっているんです。
(社会部記者 藤島新也・清木まりあ)
渡れない橋
群馬県にある「鳴瀬橋」。
長さ32メートルのコンクリート製の橋で、かつては車も通れる橋でした。
しかし、3年前から通行止めの状態が続いています。
これは北海道の「百松橋」。
こちらも車が通れる橋でしたが、今は車両通行止めに。
看板には「解除時期は未定」の文字が…。
実は今、こうした「渡れない橋」が各地で増えています。
国土交通省が調べたところ、自治体が管理する橋のうち、通行止めになっているのは2018年で2901。2008年は977橋だったのに10年間で3倍近く増えています。
背景にあるのが…そう「老朽化」です。
(略)
維持管理にかじを切れ!
そんな中で起きたのが2012年12月2日の中央自動車道「笹子トンネル天井板崩落事故」。
9人が死亡した痛ましい事故をきっかけに、専門家で作る国の審議会は「最後の通告」という衝撃的なタイトルで提言を発表しました。
『今すぐ本格的なメンテナンスに舵を切らなければ、近い将来、橋梁の崩落など人命や社会システムに関わる致命的な事態を招くであろう』
強い言葉でインフラの「新設」から「維持管理」に重点を置くよう方針転換を迫ったのです。
提言を受けて国は、橋やトンネルの点検を義務化し、問題が見つかったものは対策を取るよう求めました。
しかし…。
進まぬ修繕
「6割で修繕が始まってすらいない」
国土交通省が今年9月に発表した結果です。
全国で修繕が必要とされた橋とトンネルは約7万3000か所。
このうち6割に上る約4万5000か所がそのままの状態になっているというのです。
地方自治体は特に深刻。
どうして修繕が進まないのか?自治体に聞いてみることにしました。
“お金が足りない”
2200もの橋を抱えている富山市。
点検の結果、200以上の橋で修繕などの対策が必要な状態と判明しました。
しかし対策を始めているのは3割ほどしかありません。
最大のネックは、やはり「お金」でした。
富山市は今年、20億円をかけて橋の修理を進めようと考えました。
しかし、用意できたのは7億円ほど。
国から補助金をもらっても確保できたのは14億円で、6億円の不足です。
さらに、将来にかけて必要な予算を試算すると、35年後の2055年には、さらに老朽化が進み、年間の修繕・更新費用は250億円(!)にまで膨れあがることがわかりました。
維持管理の施策を指揮する植野芳彦政策参与に話を聞いてみると…。
富山市 植野芳彦政策参与
「人口が減り、税収が減って、財政が厳しさを増す中で、さらに、莫大な費用が必要だという試算には愕然としました。橋梁を守るために市が破綻するのか、市を残すために橋を減らしていくのか。非常に苦しく、頭が痛いですね…」
これは富山市に限った話ではありません。
NHKが県庁所在地や中核市の130の自治体を対象に行ったアンケートでも、およそ4割の自治体が「修理などの対策が計画通りに進められていない」と回答しています。
国の試算では、道路の維持管理の費用は、今後30年間で最大76兆円余りかかるとしています。
人口が減り、どこの自治体も厳しい財政状況の中で、財源を確保するのは簡単ではないのです。
(略)
4000万で直したのに…
苦しい自治体に追い打ちをかけるような事態も起きています。
相次ぐ災害です。
流失した沖鶴橋
熊本県を流れる球磨川で、球磨村と人吉市をつなぐ「沖鶴橋」。
約40年前に建設され、球磨村が管理してきました。
地域の生活に重要な橋だったことから、優先的に修繕しようと、3年前に4000万円かけて防水工事などを実施しました。
でも、今年の7月、豪雨で増水した川に流されてしまいました。
今年11月に訪れた時点でも、橋の撤去はまだ始まっておらず、川の中には落ちた橋桁の姿がありました。
球磨川沿いでは同じように10の橋が流されました。
(略)
インフラを“リストラ”せよ
こうした中、そもそもインフラが多すぎるとの声が上がっています。
今年11月に開かれた行政事業の無駄を検証する「秋のレビュー」。
この中で世界各国のインフラを比較する図が示されました。
あれ?日本だけが違う場所にありますね…。
この図、GDP(国内総生産)に対する公共インフラの割合を比較したものです。
日本だけが各国と比べて突出して多くなってます。
ちょっと難しいですが、要するに「日本は他国に比べて桁違いに多くのインフラを抱えている…」ということを示します。
レビューに参加した専門家からは、『インフラのリストラが必要』『半分程度を目標に取捨選択を進めるべき』といった声が上がりました。
さらに行政改革担当・河野大臣からはこんな注文が…
『現在の財政状況ではすべての更新はできないだろう。どう議論を進めていくか国交省はしっかり提案して欲しい』
(略)
「私たち」も問われている
見えてきたのは、国がインフラの維持管理にかじを切ると号令を出したものの、実態が伴わない現実です。
自治体は管理できない数のインフラを抱え、思うように修理ができない状態に陥っています。
「もう誰も直せない」状態になりつつあります。
『このままでは、いずれまた重大な事故が起きてしまう…』
今回、取材にあたった私たちの正直な気持ちです。
そしてインフラが「あって当たり前」の時代は終わったのだとも痛感しました。
当然、インフラが減っていけば今よりも「不便」になります。
それでも、安全を確保し、痛ましい事故を繰り返さないためには「何を残し、何をたたむのか」を考えなければいけないなと。
問われているのは私たちの「覚悟」なのだと感じました。
(略)
~~引用ここまで~~
道路や橋、トンネルといったインフラが壊れてそれを直すことができない。どこの途上国の話かと思うだろう。何を隠そう21世紀の日本の話なのである。
高度経済成長期にインフラをどんどん造ってきた。便利になったし、移動に掛かる時間が減り経済にプラスになり、地方の国民に仕事を与えることができた。しかもインフラの整備でGDPが増えてさらに経済が成長した。良いこと尽くしだ。
しかし老朽化したインフラの整備もすべしとなったところでまたいつもの問題にぶつかった。そう「予算」の問題だ。財務省が国債の発行を渋るから日本のあちこちほぼ全ての分野で予算が足りないのだ。
予算が足りないから軍事費に回す予算を削って社会保障に回せ。公共事業を減らせば予算が浮いて経済が上向くはずだ。こんな間違った意見ばかりが蔓延している。
まず「バターか大砲か」という問いがナンセンスだ。どちらも必要だからだ。支那の脅威に対抗するためには軍事力を強化するしかないし、米国に泣きつけば今以上に米国に頭が上がらなくなる。それも国益に反しよう。
大砲かバターかではない。大砲もバターも、だ。 - 面白く、そして下らない
日本人には「欲しがりません、勝つまでは」の精神が染み付いている。経済は我慢すれば成長するものではない。「浪費」が必要なのだ。じゃんじゃん金を使う必要がある。
橋本龍太郎という稀代の莫迦総理が財政再建を旗印に消費税増税と緊縮財政を強行した。経済をまるで理解していない稀代の莫迦者だったから日本経済は破綻した。自殺者は3万人の大台にまで増えた。殺人総理だ。倒産、失業は如何ほどか。与謝野馨という当時官房副長官だった政策通(笑)の莫迦者の責任も大きいが。
当然橋本龍太郎は参議院通常選挙で惨敗し、退陣に追い込まれた。田原総一朗の恒久減税に関する質問に答えられなかったことも大きな敗因らしいが。
老朽化したインフラの整備で金を使え。足りなければ国債をじゃんじゃん発行しろ。財政破綻もハイパーインフレも金利上昇も現在の日本ではあり得ないのだから。経済を成長させるには国債の大量発行しかない。金をばらまけ。財務省に御用マスコミに御用学者に騙されるな。
GDPに対する公共インフラの資産の割合も統計上の錯覚だろう。「失われた30年」でGDPが500兆円からほとんど増えていないからこういう数次が出たのだろう。GDPに占める公共事業の割合は「高かった」が今はそれほどでもない。公共事業が多かったのは高度経済成長期だけだ。
NHKは私達の「覚悟」が問われるなどと頓珍漢な結びをしているが、本当に「欲しがりません、勝つまでは」の精神が染み付いていると慨嘆する。
必要なインフラの選別は必要ない。我慢する必要はないのだ。国債を発行して予算をつければ良いだけなのだから。
私達国民に必要なのは「覚悟」でも「我慢」でもない。発想の転換だ。財務省とその手先の御用学者、御用マスコミに騙されて財政が厳しいという嘘から抜け出す必要がある。国民の半数が財政には問題がないという認識を持たない限り緊縮財政は続くだろう。
ネットで財政は問題ないという話を広めて欲しいし、現実でも家族や友人に財政が厳しいというのは財務省の嘘だと教えて欲しいのだ。政治(各省庁や国会議員など)に意見するのも良いだろう。衰退している日本を立ち直らせるためには正しい経済認識を多くの国民が持つ必要があるからだ。
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