日本に限った話ではないが、戦前から日本の政治の核心は都市と地方に富をどのように分配するかだった。保守だのリベラルだのといった政治的主張は声の大きい人とマスコミが騒いでいるに過ぎない。
戦前は立憲政友会、戦後は自民党が地方の利益代表としてだいたいの期間政権に就いた。だがいつまでたっても経済を成長させられない自民党に遂に都市住民が見切りをつけたようだ。
大阪で維新が強いのは大阪のマスコミを支配していることもある。だがそれだけではない。都市の利益を代表する都市型政党だからだ。自民党 は都市の富を地方に分配する地方型政党だから都市住民にウケは悪いのだ。それでも経済を成長させられれば我慢できたが、失われた30年で堪忍袋の緒が切れたようだ。
前回の総選挙は大阪で自民党は全敗した。自民党本部主導で立て直しを図るようだが、無理だ。候補者を差し替えても都市の利益を代表する維新に地方の利益代表である自民党は勝てない。公明党の議席である4選挙区も維新が取るのは確実だ。大阪は維新が独占する。
私は神奈川県17区に住んでいる。神奈川県の最田舎(妙な表現だが)だ。だがそこは腐っても神奈川県。スーパーもコンビニもガソリンスタンドもある。何もない田舎だが買い物難民にはならない。神奈川県17区はそれなりに広いのだが。
だが田舎なので選挙は絶対に自民党が勝つ。牧島かれんだ。彼女は中央の予算を持ってくることもあまりないし、顔さえあまり見せない。それどころか政治的にはリベラル的でさえある。それでも自民党候補だから絶対に勝つのだ。
立憲民主党の神山洋介は小田原市生まれの湯河原町育ちらしく愛郷心からか神奈川県17区からの出馬にこだわったようだが、勝ち目はない。2回当選しているがどちらも比例復活だ。衆議院議員に返り咲きたければ選挙区を替えるか、どぶ板を徹底的にやって比例復活を狙うしかない。神奈川県17区はそうした選挙区なのだ。
他に神奈川県11区は小泉進次郎。神奈川県15区は河野太郎だから野党に勝ち目はない。2人とも都市の利益代表ではないのだが、世襲候補として選挙はべらぼうに強い。野党は神奈川県11区15区17区は諦めるしかない。
だが神奈川県の20区あるうち残りの17は勝ち目がある。立憲民主党が都市住民の利益を代表すれば勝てるだろう。だが立憲民主党自体に都市型政党であるという自覚があまりないようだ。それではどう転ぶかわからない。
他に東京都は30区あるが25区は田舎なので自民党が99%勝つ。だがほかの29の選挙区は野党に勝ち目があるのでそちらに注力すると良い。
愛知県はトヨタ労組の支持を得なければならないが、やはり都市部の選挙区に注力すると効率が良い。田舎は自民党支持なので野党に勝ち目はないからだ。
地方でも東北6県や北海道は野党に勝ち目がある。自民党があまりに農業を切り捨てて公共事業も減らすものだから「反逆」したのだ。だが小沢一郎でさえ前回は岩手県3区で小選挙区では負けている(比例復活)。地方での自民党の強さを再確認した。
西日本は自民党の金城湯池だからどこも野党にはあまり勝ち目はないが、福岡県など都市部は勝ち目がある。また大分県は社会党の牙城だったので勝ち目はある。
だが勝ち目はなくとも候補者は立てるべきだ。比例票の掘り起こしになるからだ。候補者も小選挙区では勝ち目はないが、比例復活はあり得る。
野党間の選挙協力はどうなっているのかわからない。立憲民主党と維新が共倒れということもあり得る。私が自民党の選挙参謀ならそれを狙う。野党が共倒れしてくれれば都市部でも自民党が勝てるからだ。
しかし国民は立憲民主党を見限っているようだ。統一地方選と同時に行われた補欠選挙で立憲民主党は全敗したからだ。維新は勝っている。
民主党が「一丁目一番地」の公約である「消費税は4年間上げない」を破り捨て消費税増税を強行したからだ。
自民党も公約は数限りなく破ってきたのだが、「一丁目一番地」の公約を破ったことはない。国民に愛想を尽かされるから守れない公約を「一丁目一番地」には掲げないのだ。
社会党が永年の公約である「自衛隊違憲、消費税廃止」を村山富市が首相になった途端に破り捨てて自衛隊合憲、消費税続行に転向したことは忘れてはならない。そのせいで社会党は「一丁目一番地」の公約を破ったとみなされ国民に愛想を尽かされたのだ。社会党の没落の原因には拉致問題もあるが。
民主主義とは何か?多数決ではない。三橋貴明は多数決と昨日のブログに書いたが、民主主義と多数決は関係ない。NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では多数決を採っているではないか。だが鎌倉幕府は明らかに民主主義ではない。
では憲法か?議会か?それも違う。支那や北朝鮮にも憲法と議会はある。だが民主主義ではあるまい。
民主主義とは公約だ。一丁目一番地に掲げた公約を守ることこそ民主主義なのだ。もちろん公正な選挙に法治主義(法の支配)、基本的人権の尊重を欠いていては民主主義とは認められないが。
一丁目一番地の公約を破った社会党と民主党は国民に愛想を尽かされたのだ。
経済をいつまでたっても成長させられない自民党は私も見限っている。負けてしまえと思っている。しかし立憲民主党はないし、維新は新自由主義の構造改革政党だから自民党以上に質が悪いのだ。
それではどの政党に入れれば良いかといえば答えはない。選挙だけが政治ではないのだ。この政党に投票すれば上手くいくということもない。高度経済成長を実現した自民党は当時はそうした政党だったのだが。
そして自民党が消費税を導入しようとすればその度に国民が待ったを掛けてきた。最終的に竹下登が強行したが、そのあとの参院選で惨敗した。
日本政治の核心である都市と地方の対立を書いてきたが、積極財政派と財政再建派の対立もある。自民党にも立憲民主党にもそれぞれ存在して勢力を持っている。積極財政派に権力を握らせる必要があるのだ。そのためには積極財政の必要性を繰り返し国民に浸透させ、国民の認識を変えなければならない。
財務省の犬である新聞の不買、テレビの不視聴を毎日呼び掛けているのもそのためだ。
国民が積極財政が必要だと認識する必要があるのだ。
夜中だが、熱が入りブログを書いてしまった。明日(日付はすでに変わっているが)に響く。
(参考記事)
戦前は立憲政友会、戦後は自民党が地方の利益代表としてだいたいの期間政権に就いた。だがいつまでたっても経済を成長させられない自民党に遂に都市住民が見切りをつけたようだ。
大阪で維新が強いのは大阪のマスコミを支配していることもある。だがそれだけではない。都市の利益を代表する都市型政党だからだ。自民党 は都市の富を地方に分配する地方型政党だから都市住民にウケは悪いのだ。それでも経済を成長させられれば我慢できたが、失われた30年で堪忍袋の緒が切れたようだ。
前回の総選挙は大阪で自民党は全敗した。自民党本部主導で立て直しを図るようだが、無理だ。候補者を差し替えても都市の利益を代表する維新に地方の利益代表である自民党は勝てない。公明党の議席である4選挙区も維新が取るのは確実だ。大阪は維新が独占する。
私は神奈川県17区に住んでいる。神奈川県の最田舎(妙な表現だが)だ。だがそこは腐っても神奈川県。スーパーもコンビニもガソリンスタンドもある。何もない田舎だが買い物難民にはならない。神奈川県17区はそれなりに広いのだが。
だが田舎なので選挙は絶対に自民党が勝つ。牧島かれんだ。彼女は中央の予算を持ってくることもあまりないし、顔さえあまり見せない。それどころか政治的にはリベラル的でさえある。それでも自民党候補だから絶対に勝つのだ。
立憲民主党の神山洋介は小田原市生まれの湯河原町育ちらしく愛郷心からか神奈川県17区からの出馬にこだわったようだが、勝ち目はない。2回当選しているがどちらも比例復活だ。衆議院議員に返り咲きたければ選挙区を替えるか、どぶ板を徹底的にやって比例復活を狙うしかない。神奈川県17区はそうした選挙区なのだ。
他に神奈川県11区は小泉進次郎。神奈川県15区は河野太郎だから野党に勝ち目はない。2人とも都市の利益代表ではないのだが、世襲候補として選挙はべらぼうに強い。野党は神奈川県11区15区17区は諦めるしかない。
だが神奈川県の20区あるうち残りの17は勝ち目がある。立憲民主党が都市住民の利益を代表すれば勝てるだろう。だが立憲民主党自体に都市型政党であるという自覚があまりないようだ。それではどう転ぶかわからない。
他に東京都は30区あるが25区は田舎なので自民党が99%勝つ。だがほかの29の選挙区は野党に勝ち目があるのでそちらに注力すると良い。
愛知県はトヨタ労組の支持を得なければならないが、やはり都市部の選挙区に注力すると効率が良い。田舎は自民党支持なので野党に勝ち目はないからだ。
地方でも東北6県や北海道は野党に勝ち目がある。自民党があまりに農業を切り捨てて公共事業も減らすものだから「反逆」したのだ。だが小沢一郎でさえ前回は岩手県3区で小選挙区では負けている(比例復活)。地方での自民党の強さを再確認した。
西日本は自民党の金城湯池だからどこも野党にはあまり勝ち目はないが、福岡県など都市部は勝ち目がある。また大分県は社会党の牙城だったので勝ち目はある。
だが勝ち目はなくとも候補者は立てるべきだ。比例票の掘り起こしになるからだ。候補者も小選挙区では勝ち目はないが、比例復活はあり得る。
野党間の選挙協力はどうなっているのかわからない。立憲民主党と維新が共倒れということもあり得る。私が自民党の選挙参謀ならそれを狙う。野党が共倒れしてくれれば都市部でも自民党が勝てるからだ。
しかし国民は立憲民主党を見限っているようだ。統一地方選と同時に行われた補欠選挙で立憲民主党は全敗したからだ。維新は勝っている。
民主党が「一丁目一番地」の公約である「消費税は4年間上げない」を破り捨て消費税増税を強行したからだ。
自民党も公約は数限りなく破ってきたのだが、「一丁目一番地」の公約を破ったことはない。国民に愛想を尽かされるから守れない公約を「一丁目一番地」には掲げないのだ。
社会党が永年の公約である「自衛隊違憲、消費税廃止」を村山富市が首相になった途端に破り捨てて自衛隊合憲、消費税続行に転向したことは忘れてはならない。そのせいで社会党は「一丁目一番地」の公約を破ったとみなされ国民に愛想を尽かされたのだ。社会党の没落の原因には拉致問題もあるが。
民主主義とは何か?多数決ではない。三橋貴明は多数決と昨日のブログに書いたが、民主主義と多数決は関係ない。NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では多数決を採っているではないか。だが鎌倉幕府は明らかに民主主義ではない。
では憲法か?議会か?それも違う。支那や北朝鮮にも憲法と議会はある。だが民主主義ではあるまい。
民主主義とは公約だ。一丁目一番地に掲げた公約を守ることこそ民主主義なのだ。もちろん公正な選挙に法治主義(法の支配)、基本的人権の尊重を欠いていては民主主義とは認められないが。
一丁目一番地の公約を破った社会党と民主党は国民に愛想を尽かされたのだ。
経済をいつまでたっても成長させられない自民党は私も見限っている。負けてしまえと思っている。しかし立憲民主党はないし、維新は新自由主義の構造改革政党だから自民党以上に質が悪いのだ。
それではどの政党に入れれば良いかといえば答えはない。選挙だけが政治ではないのだ。この政党に投票すれば上手くいくということもない。高度経済成長を実現した自民党は当時はそうした政党だったのだが。
そして自民党が消費税を導入しようとすればその度に国民が待ったを掛けてきた。最終的に竹下登が強行したが、そのあとの参院選で惨敗した。
日本政治の核心である都市と地方の対立を書いてきたが、積極財政派と財政再建派の対立もある。自民党にも立憲民主党にもそれぞれ存在して勢力を持っている。積極財政派に権力を握らせる必要があるのだ。そのためには積極財政の必要性を繰り返し国民に浸透させ、国民の認識を変えなければならない。
財務省の犬である新聞の不買、テレビの不視聴を毎日呼び掛けているのもそのためだ。
国民が積極財政が必要だと認識する必要があるのだ。
夜中だが、熱が入りブログを書いてしまった。明日(日付はすでに変わっているが)に響く。
(参考記事)
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