桔梗湯 (桔梗2,甘草1)は『傷寒論』では少陰病の咽痛を治療するときの処方です。
『傷寒論』少陰病,二三日,咽痛者には,甘草湯を与えよ。 差イえざれば,桔梗湯を与えよ。(311)
咽が充血して痛みが激しい太陽病ではなくて、少陰病の咽痛は陰火によるので 咽の充血は少なく、苦寒薬は適しません。甘寒薬でなければなりません。
どんな甘寒薬?
甘草一味の甘草湯です。 生甘草は甘寒・平で虚熱を清し、少陰の伏火を治します。 生甘草には、止痛・緩急・解毒の作用があります。
甘草湯が効かなければ、それは熱毒に対して薬力が軽かったからです。 ならば、桔梗を加えて桔梗湯を与えなさい。 桔梗は微苦で、喉痺を開く解毒作用がありますから。
陰火は竜火ともいい、“水浅ければ竜棲まず”で腎水が枯れてくると竜が暴れて 上へと昇ってきたのが陰火の咽痛です。 だから甘寒による滋陰・補水・増液が必要になるのです。
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