盗む子は かひなを折らむ ほととぎす 夢詩香
*強い句ですね。女性ではなかなか詠めない。今日の句はムジカの自分を強く前に出しています。今までは女性を演じていましたから、かなり遠慮していたのです。
泥棒をするような子は、腕を折ってしまうぞと、花が言っている。そういう句です。実際、ホトトギスという花は、サクラやタンポポなどと比べると、とても厳しい花です。これくらいのことを言っていても不思議ではない。
いるか星の句を予定より早く出してしまったのは、かのじょのような女性の演技をしていることが、わたしに少々つらくなってきたからでもあります。あの人は甘すぎる。わたしもできることはやりますが、やはりあまり長くもたなかった。
ここで、あの人の昔の歌を引用してみましょう。
おくやまに 石切る人の その夜の 深き眠りに ひそみたき百合
2008年の作品です。山の奥で働いている石工が、疲れ果てて眠っている夜の夢に、ひともとの百合となって潜んであげたい。
やさしすぎるでしょう。あの人はこういう人なのです。
あなたがたは、こういうかのじょの甘いやさしさが好きなのです。可憐だ。今にも消えていきそうなほど、はかなげなのに、存在している。
そういう人だったでしょう。
だが、こういうやさしさだけでは、人間の指導はできない。時には、悪い子の腕を折ってくれるような、厳しい存在も必要だ。
そうでなければ、あなたがたはいつまでも甘えて、何もしようとしない。
わたしは、かなり、そういうこともする星です。
ですが、ここではそれをできるだけ抑えていこうと思っています。
明日は調子を戻して、少し優しいものを選んでみましょう。