JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

妻への献辞ををそれに書きたいから・・・マルクス

2009年05月12日 | Weblog
 大谷禎之助氏(法政大学名誉教授)が、雑誌経済に『資本論』第2部仕上げのための苦闘の軌跡を掲載しました。
 この5月号の中身は、ほとんど理解できませんでしたが、資本論第2部を編集したエンゲルスが全面的にマルクスの意向を資本論に反映できなかったこと。
 大谷氏は、資本論の元になった研究をされている方のようで、非常に冷静・厳密に解明されてます。
 その一方、「第二部第八稿は『資本論』第二部の、総じて全三部の最後の草稿となった。マルクスは、その後も、『資本論』第二部および第三部を含むその第二巻を完成したいという願いをもっていた。・・・・・・・・」
「第一に、私は健康を回復しなければなりませんし、第二に、できるだけ早く第二巻を完成したいので(たとえそれが外国で出版されるようなことになろうとも)。私はいますぐそれを完成したいと思うのは、妻への献辞をそれに書きたいからでもあります」しかしマルクスは、最愛の妻イェ二一への献辞を書くことのないまま、一八八三年三月一四日に六四年余の生涯を終えた。」
 と紹介しています。冷静な分析と熱い思いを伝えてくれた、大谷氏に感謝します。