JCP市原時夫です

千葉県房総の睦沢町から、政治・経済・歴史・オペラ・うたごえを考えるgabuku@m12.alpha-net.ne.jp

加藤周一とドナルドキーン

2019年08月26日 | Weblog

ドナルドキーン氏は、外国人から見た日本と評価されることが嫌いなようです。あくまで、個人の研究として考えていたようです。これは、多民族で個人を主張する米国の中で育ったことも大きいのではないかと思います。加藤周一氏のように、物言えぬ日本での苦悩の中で、その後日本人全体をの特殊性を研究する姿勢とは正反対です。
 氏は第二次世界大戦という大嫌いな時代の中で、源氏物語という別世界に入り込みんだようです。通訳として軍役についたときも、頭の中は日本文化への興味でした。加藤周一氏のように、物言えぬ日本での苦悩とは正反対で、ある意味で米国の余裕が育てたともいえます。
 キーン氏は、最後まで日本文化にあこがれ惚れ込み、研究を進め、加藤氏は日本の未来への責任という実践的な姿勢があります。
 キーン氏は恵まれた生活条件と才能と努力を発揮していき、あくまで個人の興味として日本文化を研究し、アメリカ社会の分析はほとんどありません。加藤氏は日本の個性の遅れを意識しつつ、冷静な分析をされています。
 近著「オペラへようこそ」でもそうですが、自伝でも友人である、三島由紀夫・川端康成・安部公房などについても、人間として作品としての評価は、2面的な側面を冷静に見つめています。
 平和主義が原点の述べており、ある一定以上の分析と提言は持っていたのでしょうが、それは、書かれていません。
 私の課題である、日本人とは何かについては、今後の氏の日本文学史などを読んでみたいと思っています。

  

睦沢町で「平和といのちを考える会」

2019年08月26日 | Weblog

昨日は、毎年恒例の「平和といのちを考える会」でした。今年は、「私たちにとって沖縄とは」と題して、沖縄で生まれ育った、吉田務さん(社会保険労務士・前沖縄県生活と健康を守る会副会長)の講演でした。ずーと沖縄の平和・米軍基地問題に直接関わった実体験はすさまじく。市民と野党共闘が連戦連勝の県民の心を述べました。
 沖縄経済に占める関連は3%にすぎず、経済的にも基地の必要性はないことなども解明し、参加者も生々しい経験に耳を傾け、すでに、本土が沖縄化してきていることへの危惧が語られました。また、ロビ-では、ヒロシマ・ナガサキ被爆写真展や町の新日本婦人の会のみなさんにより、平和展示がされました。真剣に写真を見ていた子供をつれたお母さんは、両親が結婚するとき、お父さんがヒロシマ出身で被爆を疑われ、破談の危機もあったことなど、戦争はいやだと話されていました。
 午前中は、私もキーボード伴奏を行い、平和の歌声のつどいが行われました。