lab-じゅ・lab-や

「家づくり」の周辺で感じることを、建築士がなんとなくつぶやき解説しながら・・・自由に語るかも

それぞれの(ホール)

2007-03-14 08:22:09 | 家づくり

⑨それぞれのシツラエ(ホール)

玄関から続く場所はホールと大体決まっているのです。

でも、玄関に付属するホールと廊下に続くホールでは少しだけ意味合いが違います。

前者は、生活空間への間(ま)みたいな空気を必要とします。ニッチ、飾り棚、ピクチャーフレーム、飾り窓・・・など等、威張らず控えめな演出で気持ちをほぐします。

後者は、生活空間の道しるべのようです。扉のカタチや方向、サイズや見え方でヒトの動きをコントロール出来ます。「見せたい、隠したい」「入って欲しい、欲しくない」を自然と教えてくれます。そればかりかチャンと誘導することも出来るのです。

この二つの性質をうまく使い分け「動線導線」の関係がうまくいくと・・・心地好い印象を持ちます。

この場所、大抵の人は「とにかく収納を・・・」と言って扉の付いた収納を欲しがるのです。思い切って見せる収納を意識すると・・・ホール全体で「間」を表現できるアートな世界に生まれ変わるのです。

ホールというツナギの空間も無駄にしてはいけないのです。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
廊下でもない、部屋でもない。 (あぶりしゃけ)
2007-03-15 01:57:54
廊下でもない、部屋でもない。
なんとなく出来た、微妙な広さの空間。

「何だか用途のわからない空間だけど、とりあえずそこをホールと呼びましょう。
なんだか勿体無いので、せっかくだから収納でも付けといてもらおうかしら・・」

本当の意味を知らないと、なんとなくそうな風になりがち・・・。

でも、ホールにだってちゃんと意味があって、ちゃんと役割がある。
ちゃんと意味を考えて作り上げていけば、それはなんとなく出来た空間ではなく、そこにあるべくして出来た、つくった空間になるのですね。

意味のないものなんて、何もない。
返信する
いつもありがとうございます。 (NABE)
2007-03-15 08:35:15
いつもありがとうございます。
部屋名先行型の使い方には、何となく型にハマッタ発想から抜け出せないのです。狭小にになればなるほど、有形無形の壁を取り払う必要があるのです。
返信する

コメントを投稿