きのうは朗報、そしてきょうは悲報になります。なんということか。
『見捨てられた初期被曝』(岩波書店)の著者で、Twitterで被曝回避側の主張を継続してなさっていたstudy2007さんが亡くなったそうです。僕は直接面識がない為、実はどういう方なのかわからないことも多いです。ただし、この著作は福島第一原発事故による初期被曝を、科学者の立場としてきちんと書かれた書籍としては現在は唯一のものです。また、ツイッター上での内容を見ていても、数少ない信頼できる発信者であったことは間違いありません。僕は彼とのやり取りで何回かそう感じています。
こういうことを述べている感覚でそれは分かります。
ある種の後悔という話題で、僕が「そういうことは皆あります。僕も悔いていることは多いし、メディア人として当時の責任は今も痛切に感じています。申し訳ないです。」という趣旨の話をツイートしているのに対して、study2007さんはこう返される人でした。
いえいえ、、。まあ、ただ、そういう「後悔」を「無かったことにする」のだけは絶対にやってはいけないし、恥も後悔もそれぞれの立場で持ち続けるのが「責任」ということなんだろうと思っています。
また僕が『見捨てられた初期被曝』についてのあるツイートを見て「お金のある人は買いましょう。情報はタダではない。」とメンションしました。
それは、彼が研究者的感覚に留まらず、こういう感覚で、本を書いていたことを大変に嬉しく思ったからです。
販売促進上言わない方が良いかもだけど、2章の6割位は岩波『科学』誌2015年3月号に載ってるから、それを立ち読みするだけで良いので読んで欲しいです。「自主」避難者が避難したことが如何に「正しい判断」だったか判る。
こんな現実にまで踏み込んでくる科学者系の人は殆ど存在していません。
彼は、元々原子力関連で研究的な仕事を長年されていた方で、原発事故前から癌が発症し、闘病生活となっていました。ご本人の闘病ブログを読むと、凄まじい状態で病とも戦っていたことがよくわかります。
転移性肺癌の1寛解例に関する研究、のブログ
ご本人が癌となった原因として、やはりそうした放射性物質を扱うような仕事が影響している疑いを抱かれていたことも、この福島第一原発事故以降にこのような言説や研究に邁進された動機ではないのかという話も聞きました。
普通ならば、とてもこれだけの仕事を出来る体力的状態ではないのに、被曝回避ということの大切さを伝えるために、文字通り体を投げ出された行為だと僕は思います。ある意味で名誉の戦死とも言えるかもしれませんが、厳しい現実です。
しかし、いろんな意味で、全てが追い込まれていることを示していると僕は思います。
なお、追悼の気持ちを示したい貴女には、次のような手段があるそうです。
「岩波『科学』編集長で、study2007さんの本を担当された田中さんが、私たちのメッセージをご家族に届けてくださるそうです。そこで、オンライン上で寄せ書きに挑戦します。PADLETという寄せ書きサイトを教えてもらいました。携帯でもPCでもダブルクリック(タップ)すると、好きな場所に、ポストイットのようなメモ帳が出てきて、メッセージを書くことができます。写真の貼付けも可能です。移動もできます。⇒http://ja.padlet.com/shiraishi/xskr3wq6gumx
みんなでメッセージを貼付けてください。まずは1枚の壁がみがいっぱいになるまでやってみます。
印刷してご家族に渡します。」
悲報も朗報も表裏一体の世界に生きていることを僕は痛感しています。study2007さんのご冥福をお祈りいたします。
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これも悲報です。
沖縄県にある代表的な米穀販売会社である沖縄食糧(竹内聡社長)が、沖縄で精米した福島県産「こしひかり」をマレーシアに輸出するそうです。
今月下旬以降に伊勢丹やイオン、日系スーパーなどで売られる模様です。パッケージに日本の桜をあしらった2キロの袋のもの。
更に台湾やシンガポールへも販路を広げるとしていますが、この会社は台湾が東日本で輸入に関して厳しいスタンスを取っていることや、そうした商品を日本の他地域からの商品として表示したことで、大きなトラブルとなっていることの意味を理解しているのでしょうか。
沖縄の会社から輸出していても、原産地が福島なら、その問題に該当します。そういうことが正確にわかっているとは、全く思えません。
はっきり書くと、他国に輸出する際に、福島米でも沖縄経由ならやりやすいだろうという感覚のようにしか、こちらからは見えない話です。とても不自然な形態です。
まあ、沖縄に関して、福島の米が遠隔地にも関わらず最も流通している地域で、沖縄食糧がまさにそうした会社であることは、被曝回避側で意識がある沖縄在住者には常識でした。しかし、そういう感覚には留まらない弾け方が、この話には含まれています。
沖縄という地域の本質的な弱点が、こうした時に酷い低レベルな有様として立ち顕れるのだと僕は思います。
それが更に外にまで行く先を求めるのです。そして東南アジアで、真っ先にやられたのが香港、次に今回のマレーシアということになります。本来ならば、香港の吉野家(日本の吉野家の香港でフランチャイズ的会社)が「福島米を一切使っていない」と声明した騒動も思い起こすべき時でしょうに、そんな思考は微塵もないようです。
ただ販売先から考えて、一番買う可能性があるのは、現地の方よりも日本駐在員家族という気がしますが。
いずれにしても、海外でも更に要注意なのは日本食という原則は強まる一方と思います。
撤去してもラックの中が見えるようにはならない瓦礫しか撤去しない理由は、
東電、政府、政府と癒着してる連中は、
「国民から税金名目で奪った金を、移住費用にまわしてしまうと、
これまで自分が政府からもらってた分け前が自分にまわって来なくなる、
そうなるのは嫌だ、
自分の分け前のために(国のために)下々の数百万人が命を捧げるのは当然だ。」
という身勝手な理由で、
燃料が飛散していて数百万人が死んで行く事態であっても無くても
移住費用を絶対に出さないことに決めているからです。
もし、燃料が飛散していて数百万人が死んで行く事態だった場合、
自分が知っているのにそれを隠して移住費用を出さない方に賛同してると、
あとでバレたときに殺人罪(大量虐殺の罪)に問われる。
同じ、移住費用を出さないのなら、
自分自身も知らない状況にしておけば、
発覚しても「自分も知らなかったから自分は悪くない」
と言い逃れして逃げ切れる、と彼らは考えているのです。
実際に、燃料が飛散していて数百万人が死んで行く事態なのか否か
彼らには関心がないのです。
彼らにとって下々の数百万人は物(労働力)でしかないからです。
彼らにとっては下々の数百万人の命なぞ、ゴミくず同然なのです。
だから、わざと白黒付けさせないなんて真似ができるのです。
昨日から驚いているのですが、マレーは知りませんが、香港は香港政府が福島産、輸入禁止にしているはずです。
産地表示はしていないのかもしれないと、見ていて思いました。
また、台湾で偽装問題が発覚した時のように、もし、発覚すれば大問題に発展する可能性が大きいです。
そうなったら世界的に日本は「食品偽装国家」として知れ渡ってしまうでしょう。
目先のことしか考えられず、長期的視点が欠如している日本人の典型がこの出来事だと思いました。
沖縄に住んでいますが、今、備蓄分を食べ終わったら、米は「タイ米」に切り替えようかと思っています。
ロングライスで米の種類が違うので、偽装不可能だからです。
沖食以外にも第一食料があり、今はそちらを選んでいますが。。
実際に不安はあります。
どんどん嫌な世の中になっていく感じです。。
土に根ざして生きる人が世界中でどんどん増えていることです。
今はまだ自分の家庭の消費分の米を自給するのがやっとですが、梅干しや味噌(原料の麦・大豆)など被曝を抑えられる食品から少しずつ生産量を増やしていき、自給が難しい方、小さなお子さんを持つご家族、福島から離れられない方などに安価でお分けできるよになりたいと思っています。
一人一人の力・善意・良い意識を集めれば、私たちは決して国やグローバルエリートに無視され踏みつけられるような存在で終わることはありません。
study2007さんのご冥福を心からお祈りします。