或る木造仮設避難住宅の話題に関して、ここ数日、いろんな読者から問い合わせがあります。読者の皆さんが認識があまりにも足りないのは、当該の木造仮設避難住宅は板倉工法もしくは板倉建築と呼ばれる工法で作られた木造建築物ということに関してです。通常の木造住宅よりも、はるかに多くの材木を使っていて、それが仮設であっても仮設とは思えない住環境レベルの住宅を成立させているものです。内壁は杉板で湿度も快適です。僕はこの板倉建築で建てられた家を複数知っていて内見も数軒していますが、所有されているオーナーの満足度は大きいのは伺った複数の方からの話でも間違いはありません。値段は高いですが。
仮設住宅も仮設とは思えない程に暮らしやすいと聞いています。プレハブの仮設とは根底から違いますし、避難者にはメリットが大きい建物であることは間違いありません。
そういうものであるならば、「避難住宅を板倉で」とする動きが大きいようです。でも、このことについて一つはハッキリとしたほうがよいと思います。販売目的でなく、被災地救済という意味合いが強いのですから、木材が県産材として一定以上は存在する地域ならば、当然ながら被災地の経済復興に寄与することも大きなポイントとして考えるべきと思いますから、まず第一に考えるべきなのは、その県の県産材を使って避難住宅を板倉で施工することが望ましいということです。
更に、こうした洪水が生じた原因の一つには、国内の木材取引が低迷し、多くの山林が放置されていることもあるのですから。経済的復興への寄与や被災地の災害原因を少なくするために、特に板倉のような木材を多用する避難住宅は、その県の県産材を使うことが望ましいと僕は強く思います。今回の豪雨での中心被災地、岡山や広島、愛媛には十二分に県産材が存在する筈ですし。
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