きのう開催された福島県の「県民健康調査」検討委員会が四巡目の検査を引き続き行うことを明らかにしています。検査を過剰診断と否定する動きがある中で、どうして従来同様の検査を続ける選択となったのか。この一因として、甲状腺がんの県内地域分布に関して、前から分かっていたことが更に明確となる状態があるからだと僕には思えます。
二巡目検査は、一巡目以上に、被曝後の状態を反映している可能性は高くなります。被曝影響が主因ではない潜在的な癌を一定数は最初の検査で早く見つけていても、その検査を行った後で、二巡目として一定数の甲状腺がんが見つかっていることが、懸念される状態であることは言うまでもありません。
甲状腺がんに関して、地域別で状況を福島県立医大が分析しています。これは11月末の評価部会で報告されているものです。
復習的な意味で掲載しておきます。
地域ごとに、二巡目ではっきりとした差が生じています。全て10万人あたりの数です。
避難エリア(13市町村)・・・49.2人
中通りエリア・・・25.5人
浜通りエリア・・・19.6人
会津エリア・・・15.5人
県立医大にしろ、県民健康調査の部会にしろ、こうした結果が出ていることの理由は、放射能影響と直線的に考えている訳ではないという考えを示されています。
でも、どこからどうみても、放射能汚染度の高い順に甲状腺がんが見つかっている状態が、はっきりと指し示されているだけだと、僕には思えます。こうした汚染度の変化とともに、地域的に患者数が異なっているのではないかという指摘は、以前から被曝を懸念する側の専門家では為される話なのですが、こうしたことも時間経過とともに、実は担当している医療関係者の中でも認識されていることを、貴女も確認しておいた方がよいと思います。
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