【 234Bq/kgのタケノコが給食で出されてしまう汚染地関東の背景事情と、見え隠れする緩みの構造 】
メルマガ115号は放射能タケノコ事件が具体的にどういう状況だったのかを詳しく報告。
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札幌講演で、食の汚染や給食に関しての注意事項も改めて話したいと思います。
明後日【5/15(日)木下黄太講演会in札幌】
13:30開場 14:00~16:15 佐藤水産文化ホール3F (JR札幌駅南口すぐ)
申込&詳細⇒http://kokucheese.com/event/index/390798/
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何度も書いておきますが、被曝回避というのは、まともな意識・常識をベースに主張しないとならないことです。そこから外れたら、社会は放射能回避側を排除するだけです。きちんと話をしないとなりません。これは基本。
給食のリスクは、放射能回避で避けては通れない話です。
しかし、そのリスクは勿論、地域・学校によって大きな差があります。
食材の調達ということを考えると、あたりまえの話です。
それは、いろんな地域で気をつけなければなりません。多くの人がそうした食材の汚染問題を我が事として考えないとなりません。
そういう姿勢や行動を示すことは必要です。そうでないと、おかしなことはおきますから。
しかし、それが全国のどの地域でも、汚染地や汚染隣接地と同じように汚染食材が給食に入るリスクがある訳ではありません。
詳しい状況をメルマガで配信したとおり、宇都宮でおきた放射能タケノコ給食は、こうした危機意識をきちんと持つ構図が、汚染地(更なる高濃度汚染地を県内に持つ都市部汚染地)で、消失している状況で発生している話です。
そうした意識をきちんと喚起することは本当に大切なのです。
実は、そういう試みを踏み潰すようなある人物のメッセージを、被曝回避側の人々が拡散しているのを見て唖然としました。
宇宙から空飛ぶ円盤に乗ってやってきたものの子孫が人類とおっしゃるSF作家が創設した宗教団体「サイエントロジー」と平気で連携している内海聡氏です。サイエントロジーの関連団体が主催する講演会に出る人ですから。以下は引用です。
「いまさらなにを騒いでるんだか意味わからん。北海道の給食も九州や四国や関西の給食も、放射能まみれだよ。もちろんなにもなにもなにも健康に影響はない、と信じれるバカな頭になれるからうれしい。」
意味がわからないのは、内海聡氏です。全国で放射能まみれなほどの給食が出ていると断言する根拠などはありません。放射性物質が混じる可能性は否定はできませんが、放射能まみれという状態の給食であると、医師でもあるこの人物が断定する根拠はありません。
勿論、リスク回避したほうがよい食材が他地域で出されている場合はあります。そうしたことを少なくとも、給食問題に関心のある人々は、いろいろ考えて対応してきました。それによって、実は多くの学校で食材の検討が行われ、回避措置も取られていたりします。
そうした皆さんのまともな努力なども、この人間の言い草は笑い飛ばしているのと、同じ行為です。こんなのは、まともな話ではありません。舐めるな!!
現実にありうるリスクを、このいい加減な人物はまったく見ていません。
給食食材で、数百Bq/kgの汚染が、事後とはいえ、確認されたことは実は大切です。南東北や関東などの汚染地ではこうしたリスクは大きいと僕はおもっていましたが、ここまでの数値が明確に出たことは、いろんな人々の意識を確認する上で、意味は大きいです。
そうした状況なのに、こんな馬鹿げた言い草を平気で言って意味を蔑ろにし、サイエントロジーと連携する人間を相手にしてはなりません。
そして実は、検査評価に関してかなり問題が多い柏市の甲状腺検査データに関しても、内海という人物は、思わぬことがありました。
甲状腺検査に関して、柏市は、福島県などの健康調査とあきらかに違う評価基準を設けていて、その検査結果は同様のものとして捉えることができないのは、僕は既に記事にしています。
柏市に取材確認、甲状腺検査のC判定基準は福島県民調査と全く別物、がん検診のみが前提ではありません。
このことについて、事実関係をまるで確認できていない、他の人間のブログ記事を内海氏は引用してコメントしています。
引用先(リンクは出しません)のタイトルはこういうもの。この見出しだけで論外な記事。
『2015年エコー検査で1割が小児甲状腺がん「疑い」千葉県柏市が緊急発表』
これについて、次のようなコメントをしていることを見て、この人が医師であると思って話を聞く価値はまるでないと僕は思います。これも引用します。
「少し前の記事ですがこれも当たり前。しかし講演でいつも言っている。甲状腺がんはたいした問題ではないと。なった子どもには申し訳ないが、甲状腺がんは氷山の一角以下の問題である。他のデータを市民たちは見てないし知らない。日本は確実に滅ぶ、それを避けることは日本の毒親たちには決してできない。」
あたり前ではありません。この柏市検査は、甲状腺がん的な疾患でない、まったく違うものも、C判定にしているという問題があるものです。まともな医師たちは、福島県民調査と、同じ形式を外形的に取りながら、判定内容が違う話であることを踏まえています。そういう基本認識も、この内海という人物はしていません。
というか、彼がまともにデータを確認している可能性は相当に低いと思います。こんなレベルの記事を肯定してコメントする時点で。
論外。
皆さんは、医師という社会的権能から、この人物を捉えるべきではありません。
少なくとも、被曝回避・放射能防御をまともに考える人々は、こんな輩を相手にしてはなりません。
こういう人物は、セミナービジネスに取り込まれやすい人々が、絶賛するタイプの人間であるというだけです。
内海という人物が、サイエントロジーという宗教団体と平気で連携する感覚から考えても、それははっきりしています。
まともな現実を考える人が、関わる必要は全くないということを再確認してください。