本日は、福島第一原発1号機の建屋カバーの屋根バネル2枚目を取り外しています。
この試験的取り外しで問題がないかを確認して、来年に本格的に建屋カバーの解体に取り組むそうです。
問題が起きるのか、起きないのかは、勿論わからない実験が続いていますから、近隣エリアの方はご注意下さい。
しかし、試験的に取り外して大丈夫だから、本格解体も大丈夫と言いにくいと普通は思います。
おそらく解体過程の少しの作業ミスで、粉塵がまったら数十キロは放射性物質が飛んでいく可能性は否定できません。
なんというか、いたちごっこのような世界が続くだけと思います。
高濃度に放射性物質が大量に環境中に放出されたということは、そういうリスクと隣り合わせの社会だということです。
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【 『チェルノブイリの長い影』オリハ・ホリシナ博士、一年前に東京などの放射能汚染で僕に警告した内容(1) 】
【 口に出さない放射能避難者が多く居るというシンガポールと周辺地域(マレーシア国内)の実情報告 】
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原発事故の汚染廃棄物最終処分場候補になっている、栃木県塩谷町の住民が、抗議の声を上げています。
きのうは、宇都宮でデモをおこないましたが、実は年配の方が率先して戦う構図になっています。反対デモの参加者も相当に多くなっています。同様の構図は宮城県加美町の住民でもおきています。
望月環境大臣など政府側は「理解を求める」という文言を繰り返しているだけですが、「理解しない」と言っている地元住民が多くいて、さらに地元自治体のトップも反対している構図では、まったく話にもなりません。念仏を唱えているのと同じことです。
こういう時に、福田栃木県知事は、政府側と同様のスタンスを繰り返しています。こういう県知事は誰の為の県知事なのかを真剣に皆が考えるべきです。県民の利益になる可能性が低く、マイナス要因を持ち込もうとする政府側に、恭順する県のトップが果たして、地元にとって必要な政治家なのか。
都道府県単位、市町村単位の政治というのは、国政のお先棒を担ぐ話だけではありません。国政レベルの事情と、地方政治レベルの事情が違うことがある場合に、国と違うスタンスも示すことは大切な機能の一つです。
イデオロギーの話ではありません。こういう政治の基本権能が理解しない、頭の悪い政治家、地方の首長が数多く存在するのが、日本がダメになっている大きな理由の一つではありますから。
今回のデモは、実は別の大きな問いかけも含んでいます。
福島県民に過剰に寄り添う形でしか、反原発運動を展開できなかった主体の運動体が、最終処分場を押し付けられる構図になっている他地域のこうした反対運動を、どう解釈するのかということです。ガレキ反対まで攻撃をしているような輩達による、この問題に関しての言説(避ける可能性が大)については、被曝回避側の我々は注目して確認しないとなりません。
反原発運動の主体が、放射能リスクを減らす為の現実的な運動なのか、ある種の反体制的なスタンスの政治活動についての勢力拡大の意図しか本質的にないものだったのか。僕の中では当初から結論が出ていることを、改めて確認するリトマス試験紙になるとも思っています。
今回のこうした出来事は、放射能、放射性物質の問題がなかったかのごとく思い込みたい一定数の日本人にとって、その問題が避けて通れない現実であることを示唆しました。こうした避けて通れない現実に、国内で全ての場所で、全ての人々が、直面させられるのか、どうなのかということです。この話は、本質的に。
そして、そういうレベルに直面させられると、「絆」などというおためごかしは、吹き飛ぶのは当然の話です。現実に基づかない、一見優しく見える妄想など、現実に直面したら、雲散霧消するしかありませんから。
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東京での単独講演は一年ぶりです。