今月の21日(金)に、自分が事務所の出張で他府県に行っていた時に出先に某知人からwindows XP機種の修理について電話がかかってきました。仕事中でしたが、電話を取るとなんともう12~13年も前に発売されたNECのXP機種Lavieが電源が入らなくなったのだが修理は出来ないか?中に入れてある写真が読めないので困っているんだが・・・という依頼でした。そこで、わたしは、相当古い機種なので既に電源部分かマザーボードが消耗して壊れた可能性が高く、修理しようとしてもノートPCの場合は専用の部品がハンダ付けされて一体化しているので切り離せない上に、発売後8年以上経過した機種は部品が無いので、電気屋もメーカーも修理は不可能ということでお断りされるでしょう。自分としても、組み立てPCならば古い部品がいろいろ手元にあるので、電源部分でもマザーボードでもHDDでもCPUでもメモリでも差し替えることができるが、ノートPCは無理だと申し上げました。
そこで、古いHDDを取り出して新しいHDDに換装してから、データの読み込みができないかと云われましたが、これもほぼ無理っぽいのでお断りしました。技術的なことは出張中の電話なので説明しませんでしたが、実際、12~13年も経過したHDDは規格が古くて1セクタあたり512KBで現在のHDDは4MBですからXPとの互換性が全く無く、従って換装してもリカバリーができません。では、windows10機種で取り出したHDDが読み込めないかという問題ですが、古いHDDは消耗が激しく破損箇所が多い不連続ファイルをカリカリと異音を鳴らせながら読みに行くわけです。つまり、新たに購入したHDDケースに入れて外付けHDDとして読み込もうとしても、読めない可能性が高いです。HDDケースにしてもUSB端子自体が昔の規格2ではなくて3になっていますから、これまた互換性の問題で読み込めない場合も想定されます。そういうわけで、ハードルが非常に高くて骨折り損のくたびれもうけになる可能性があるのです。
こういった無理っぽい作業の電話相談は、いくらPCの修理ボランティアの立場だとはいっても、いちいち長い説明をしていると、本来やるべき出張中の業務中の電話なので出来ません。あとからかけ直してもよかったのですが、それでも殆ど無駄であり、そのことで忙しい年末年始に某知人の家に行ってデータ復旧を試みるなんて事は、時間を取られて結局は事務所の業務やら、地域ボランティア活動の妨げになりかねないことから、即お断りせざるを得ませんでした。