目指せ、美大生

目指せ、美大生

久しぶりに、甥っ子に会った。

彼の部屋は、アクリル絵具やら何やらで一杯溢れかえっていた。今、彼は美大を目指している。何枚もの絵を見せてもらったが、格段にうまくなっている。それでも合格圏内はなかなか難しいそうだが、何より甥っ子の成長が喜ばしい。

あー、Ｍｅもイラストが書きたい。でもやりたいことがＭｅにはあり過ぎる。古来の文字を学び、数学を学び、コンピューターを操って、詩を書き、イラストを書き、ありとあらゆる知恵を求め、ありとあらゆる姿を見せて、時代に刻む。

そして一番Ｍ ｅに必要かつ重要なことは、あかちゃんのように眠ること。眠るのがやっぱ一番好き。。。カカ。。。

崖っぷちの男

崖っぷちの男

同期の孤独なギタリストは、もう完全に人生をあきらめているようだ。有給休暇も使い果たし、無給休暇（欠勤）を取りまくっているようだ。ここまでくると真面目な話、本当にクビにさせられても文句は言われない立場だが、まだクビにはなっていないという。

彼は何回か交通事故にあっており、特に最後に車にひかれた時には、片方の肩がいかれて、障害者になってしまった。それから、まるで人生観が変わってしまったようだ。彼は早く田舎へ帰りたがっている。だから会社からどのような扱いをうけても、もう彼にはどうでもいい ことなのだろう。

彼が残っているのは、彼しか担当のできない仕事があり、引き継げるものがいない。そして障害者をやめさせるということは会社にとってもイメージが悪いからだろう。

私が思うに会社は彼を解雇できる条件を黙って待っているのだと思う。会社というのは、非情なものだ。その時には、彼がいくら何を主張しても、会社に非あらずと証明できるに至っているだろう。それこそ裁判されても絶対に勝利できると。

それでも彼自身がそれを望んでいる以上、私は何もできない。優秀なやつだが、人生というものはよくわからない ものだ。まあ、いつかは会社をやめざるを得ないのだから、自分の潮時はよくよく考えた方がよい。

私も引退したら、彼の元へ訪れるとしよう。

きゃべつ

きゃべつ

深夜残業しても大丈夫。

食品Ｏｎｌｙの２４時間営業スーパーがある。とっても便利。生活に欠かせない友である。この前の深夜、スーパーから出たら、若い女性がきゃべつをむき出しそのままに、左手の上に乗せ、ウェイトレスのように帰っていく後ろ姿を見た。

深夜でしか見られない光景ってあるもんです。。。カカ。。。

空中庭園

空中庭園

角田光代原作、小泉今日子主演。

四人家族。家では隠し事をしないことを家庭のルールとして決めてきた母、小泉今日子。自分が理想とする家族を夢みる。

しかし皆、秘密を持っている。妻とは５年間関係を持たず、浮気をして過ごす夫、板尾創路。同窓のクラスメートからいじめを受けながらも、ボーイフレンドや行きずりの男とラブホテルに通い、家では良い子を演じる娘、鈴木杏。家庭教師とラブホテルに行き、避妊具を万引きして捕まる息子。母（小泉今日子）の母親で病院でたばこを吸いながら過ごす祖母、大楠道代。

自分の母親を反面教師として、楽しい家庭を作り守りながらも、ばらばらになっていく家族。そして家庭教師の女の誕生日会を開き、食卓に全員が揃ったところで、ぶちきれ、パーティをめちゃめちゃにして、一人ずつこき下していく母、小泉今日子。
悪夢のような一日が過ぎ、母の誕生日にサプライズのプレゼントを皆が買い、夫と二人の子供が家に帰り、ドアが開いたところでエンディング。

家族とは何かを問いかけた角田光代の小説を見事に映像化した映画。この映画をみて、家族というものは虚像と破壊、再生を乗り越えながら、出来てい くものだと感じた。そうやって初めて血の通いあった家族というものができあがるものだということも。

こうやって少し離れたところから見ると家族とは不思議な集団だなあと感じた。なかなか見ごたえありました。