fernhaven rd.

狭いベランダで育てているバラのこと、趣味のこと、トールペイントのことなどなんてことない毎日を書いていきます。

美しい絵の崩壊

2014-07-11 20:31:16 | 映画
水曜日にシネマート心斎橋で観相師を観てきましたが

木、金、と夫も次男も東京出張と言う事が分かって(^^♪昨日木曜日もシネマート心斎橋で『美しい絵の崩壊』を観てきました。

スケジュールを見ると夜の8時15分からしかやっていません、終わると10時過ぎ、大丈夫かな?と思いましたが全くどうと言う事もなかったし深夜の割引があって1200円で見ることが出来てラッキーでした。

観相師も面白かったんですが、今日は『美しい絵の崩壊』の方の感想が書きたくなりました。

二人の美しい母、そして美しい息子たち、美しい海、浜辺、入り江に立つ家、ストーリー、すべてが美しい映画でした、海に潜る様、大きな波でサーフィンする様子、海の映像が心を解放してくれる。

キャスティングが素晴らしい、まだ少女の可憐さを残すチャーミングなリル(ナオミ.ワッツ)と対照的に知的で威厳さえ漂うロズ(ロビン.ライト)の美しいこと、監督は、二人は姉妹のように見えなければならないし違う性格でなければならなかったと言っていますが、まさしくその通りでした。

母親であるロズをして、「なんて美しいの、若き神々のよう」とつぶやかせるほどのみずみずしく美しい二人の息子イアン(リルの息子、ゼイヴィア.サミュエル)とトム(ロズの息子、ジェ-ムズ.フレッシュビル)もぴったり。

リルとロズは、幼いころからお互いをかけがえのない友として生きてきました。

二人は周囲から同性愛?と疑われるくらいの友情で結ばれています。

紺碧の空、きらめく波間、じゃれあう二人の息子、その美しさに酔いしれるリルとロズ、海で遊んだ後には4人で楽しく夕食を共にし、トランプやダンスで騒ぐ毎日、閉ざされた空間の中でリルはトム(ロズの息子)とロズはイアン(リルの息子)と愛し合うようになるのも最初から定められたことのように感じられます。

いつかは、自分たちは年老いていき、若い二人はそれぞれの人生を生きていくようになるという必然におびえるリルとロズは、その事実から逃れるように愛にのめりこんでいきます。

繰り返される愛のシーンはひたすら甘やかで美しい。

恋の始まりから2年、トムは舞台演出家の道を歩むために入り江を離れシドニーへと向かいます。

そこで、恐れていたことが起こります、トムは若い舞台女優志望のメアリーと出会い恋に落ちて結婚が決まります。

激しく絶望するリルにロズは「尊厳を取り戻し、美徳に生きるのよ。」と諭して自分もイアンとの別れを決めるのです。

ロズからの別れに激しく抵抗するイアンに胸が痛くなる、でも頑としてイアンを受け入れないロズが男前でかっこいい。

涙にくれるリルにロズは「二人で乗り越えるのよ。」と抱きしめて励ます、二人ならいかなることでも乗り越えていけそうな気がする。

そして、数年後、イアンも結婚しトムにもイアンにも可愛い女の子ができて、リルとロズはおばあちゃんになり二人のお嫁さんと6人でビーチで遊ぶ和やかそうな時間。

その後に訪れる何もかもが崩れていくきっかけになる出来事。

だから、美しい絵の崩壊、なんでしょうか?でも、私的には、ラストシーンを観て何も崩壊していない永遠に続く4人で描く美しい日々と思いましたが。

原題のまま、Two Mothers でよかったんじゃないでしょうかね?

問題のラストシーン、4人がもっとぐちゃぐちゃに壊れて欲しいという気もしましたが、とにかくラストシーンも綺麗な綺麗な映像でした、ぐちゃぐちゃになったら、このおとぎ話のような物語が違ったものになるのかもしれませんね。

原作は、イギリスのノーベル賞作家ドリス.レッシングのグランドマザーズ、このお話はバー巡りをしていた時に実際に聞いた話をヒントにしたそうです。
原作も読んでみたいものです。


美しい二人、スタイルも完璧でした、あのスタイルを維持するにはどれだけの努力が必要か。


若き神々イアンとトム



4人で過ごす完璧な世界


二人で乗り越えるのよとリルを諭すロズ。


6人で過ごす浜辺のシーン、おばあちゃんになったリルとロズ、メイクで老けたのではないということなので演技で。

(追記)
中学生くらいの女の子とお母さんらしき人が二人でこの映画を観に来ていました、そんなころからこういう類の映画を見て育ったらもう筋金入りの映画好きになりそう。

   

















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