日曜日の朝の楽しみの一つに、新聞の読書のページを読む事、があります。
朝食を終えて、慌ただしく席を立って家事を始めることもなく、ゆっくりと新聞を読む、だって休日ですからね。
いつも注目している記事『悩んで読むか、読んで悩むか』、本日の回答者は精神科医の斎藤環さん。
相談内容をかいつまんで書くと
「若いころは、何とかなるさ、で気楽に前向きにがんばることが出来ていたけれど、もうすぐ50歳。
仕事、親の介護、子供の将来、と先の見えない不安で押しつぶされそう。
周囲の人たちは元気そうに見えますが、、、どうすれば前向きに生きられますか、いい本をご紹介ください。」
斉藤環さんお薦めの本は
ジョン.ウィリアムズと言うアメリカの作家の小説『ストーナー』。
この本は、かなり地味なお話で読んだ後にもりもり元気が湧いてくる本ではないと言う事です。
「でもまぁ、そんなエナジードリンクみたいな本は、その辺にいっぱいあるじゃないですか」と斉藤さんはおっしゃっています。
そうそう、そこですそこ。
みんながみんな、読んだ後さわやかに元気になれる本で心が癒されたり前向きになれるってわけじゃない、と言うところが大事だと思うんです。
読書ではなく音楽ですが、私がここの所ずっと聴いている『ゆらゆら帝国』(現在は解散しています)は、虚無的後ろ向きそしてよく分からない世界へいざなってくれると言った類の音楽ですが
聴いているととっても癒されるんです。
そして、作詞作曲を担当している坂本慎太郎さんはインタビューの中でこうおっしゃっています。
「どの作品においても、楽しくなったりやる気になったりする音楽を作ろうと思ってはいるんですけど、
〈テンション上げて行こうっていう曲〉とか〈つきぬけたさわやかな曲〉を聴いても、みんながみんな元気になるわけじゃないと言うか
自分の場合、100%ポジティブなメッセージを投げかけられても、むしろ気が滅入るだけなので、そんな自分にとっての楽しい表現はこれが最大限っていうことなのかもしれませんね」
(THE VICECHANNELSからの引用です)
話は逸れてしまいましたが、この齋藤さんお薦めの地味なお話は、実に味わい深い奥行きがある本だと言う事です。
本書が教えてくれるのは「人生の辛さや苦しさにもさまざまなきめや風合いがあり、そこに複雑な味わいがある」という真理です、と書かれています。
この本を読んでそこまで読み取れるかどうかは、読み手の才能も必要かと思いますが、読んでみたい気持ちにさせられますね。
齋藤さんは、最後「どんな人生も〈不幸〉や〈不安〉といった貧しい目盛りで切り捨てるには、いささか豊かすぎるのです。」と結んでいらっしゃいます。
自分が不幸不安と感じている渦中にいるときに、そんな風に人生を俯瞰して見ることが出来るかどうかまったく自信がありませんが、心に留めておきたいと思います。
(相談者と斉藤環さんの言葉は、すべてAsahi新聞からの抜粋です)
*******************************
『池上冬樹が薦める文庫この新刊!』では、多くのフロストファンが翻訳を待ち望んでいた(いや、待ち望みながらも恐れていた、何故ならこの本が最終作だから)
〈フロスト始末〉R.D.ウィングフィールド作(海外ミステリー)の紹介が載っていました。
これでもう愛すべきワーカーホリックで下品でエネルギッシュで温かい心の持ち主フロスト警部ともお別れかと思うと、さみしい気持ちでいっぱいになりますが
これはもう絶対に読まないといけませんね。
上下2冊(それも一冊が分厚い)、読み出したらやめられない面白さなので、暑くて何もしたくない真夏にクーラーの中で布団に寝転がって読みふけりたいと思います。
『冬のフロスト』について書いているページがあります、興味があれば読んでみてください。
朝食を終えて、慌ただしく席を立って家事を始めることもなく、ゆっくりと新聞を読む、だって休日ですからね。
いつも注目している記事『悩んで読むか、読んで悩むか』、本日の回答者は精神科医の斎藤環さん。
相談内容をかいつまんで書くと
「若いころは、何とかなるさ、で気楽に前向きにがんばることが出来ていたけれど、もうすぐ50歳。
仕事、親の介護、子供の将来、と先の見えない不安で押しつぶされそう。
周囲の人たちは元気そうに見えますが、、、どうすれば前向きに生きられますか、いい本をご紹介ください。」
斉藤環さんお薦めの本は
ジョン.ウィリアムズと言うアメリカの作家の小説『ストーナー』。
この本は、かなり地味なお話で読んだ後にもりもり元気が湧いてくる本ではないと言う事です。
「でもまぁ、そんなエナジードリンクみたいな本は、その辺にいっぱいあるじゃないですか」と斉藤さんはおっしゃっています。
そうそう、そこですそこ。
みんながみんな、読んだ後さわやかに元気になれる本で心が癒されたり前向きになれるってわけじゃない、と言うところが大事だと思うんです。
読書ではなく音楽ですが、私がここの所ずっと聴いている『ゆらゆら帝国』(現在は解散しています)は、虚無的後ろ向きそしてよく分からない世界へいざなってくれると言った類の音楽ですが
聴いているととっても癒されるんです。
そして、作詞作曲を担当している坂本慎太郎さんはインタビューの中でこうおっしゃっています。
「どの作品においても、楽しくなったりやる気になったりする音楽を作ろうと思ってはいるんですけど、
〈テンション上げて行こうっていう曲〉とか〈つきぬけたさわやかな曲〉を聴いても、みんながみんな元気になるわけじゃないと言うか
自分の場合、100%ポジティブなメッセージを投げかけられても、むしろ気が滅入るだけなので、そんな自分にとっての楽しい表現はこれが最大限っていうことなのかもしれませんね」
(THE VICECHANNELSからの引用です)
話は逸れてしまいましたが、この齋藤さんお薦めの地味なお話は、実に味わい深い奥行きがある本だと言う事です。
本書が教えてくれるのは「人生の辛さや苦しさにもさまざまなきめや風合いがあり、そこに複雑な味わいがある」という真理です、と書かれています。
この本を読んでそこまで読み取れるかどうかは、読み手の才能も必要かと思いますが、読んでみたい気持ちにさせられますね。
齋藤さんは、最後「どんな人生も〈不幸〉や〈不安〉といった貧しい目盛りで切り捨てるには、いささか豊かすぎるのです。」と結んでいらっしゃいます。
自分が不幸不安と感じている渦中にいるときに、そんな風に人生を俯瞰して見ることが出来るかどうかまったく自信がありませんが、心に留めておきたいと思います。
(相談者と斉藤環さんの言葉は、すべてAsahi新聞からの抜粋です)
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『池上冬樹が薦める文庫この新刊!』では、多くのフロストファンが翻訳を待ち望んでいた(いや、待ち望みながらも恐れていた、何故ならこの本が最終作だから)
〈フロスト始末〉R.D.ウィングフィールド作(海外ミステリー)の紹介が載っていました。
これでもう愛すべきワーカーホリックで下品でエネルギッシュで温かい心の持ち主フロスト警部ともお別れかと思うと、さみしい気持ちでいっぱいになりますが
これはもう絶対に読まないといけませんね。
上下2冊(それも一冊が分厚い)、読み出したらやめられない面白さなので、暑くて何もしたくない真夏にクーラーの中で布団に寝転がって読みふけりたいと思います。
『冬のフロスト』について書いているページがあります、興味があれば読んでみてください。