濱の与太郎

祭り!ベイスターズ!なにより、ヨコハマが大好きだぁ~

山笠!縁(えにし)

2007年07月06日 | 博多祇園山笠
縁あって福岡に単身赴任している。
去年までは出張で福岡に来ていた。
しかも、なぜか?追い山の15日には必ず博多にいて、4時59分には、
櫛田神社で一番山だけの特権!「祝いめでた」を聞いていた。

福岡(博多)とは不思議な縁で結ばれている。
縁、そしてめぐりあわせ・・・

いまから3年前の夏、中洲の割烹でブレザーに身を包み、白髪で眼光鋭い
紳士と出会った。

どう見ても堅気の雰囲気ではない。
カウンターの隣同士になったものの、紳士は黙ったまま、静かに酒を飲ん
でいる。とても話かけられるような状況ではなかった。

女将はその紳士を「先生」と呼び、「こちらの方はヨコハマからこらんしゃ
っとですよ」とオイラを紹介してくれた。

すると先生、「私の娘がヨコハマに嫁いでます。住まいは中華街からも近く、
マンションの前は大きな公園で、歌にでてくる有名なレストランがあるんです」

んっ!?俺んちと同じような環境じゃねーか・・・・と、思いつつ、「なんて
公園ですか?」「根岸森林公園」「もしかしてレストランってーいうのはユー
ミンの歌にでてくるドルフィンですか?うちの近所ですよ!」

なんと!娘さんの嫁ぎ先はハマの我が家のすぐ近くであり、それから話は盛り
上がり、娘さんのご亭主は某小説家のご子息で、超有名広告代理店に勤務して
いること・・・・など

すると先生、「私は三宅といいます。人形師をしてます」、慌ててオイラも自己
紹介、すると、女将が店に飾られた人形を指差し、「先生のお人形。同じ人形が
皇室に献上されたんよ。中洲流の山笠も先生の作品なの」「・・・!?」
先生の名は三宅隆さんといい、知る人とぞ知る!名工(匠)であった。

こうして先生に会えたのも「縁」そして「めぐりあわせ」
しかし、まさか!転勤で博多に来るとは夢にも思わなかった。
これもめぐりあわせ・・・

ところで、山笠にも「運とめぐりあわせ」がある。その話は次回。






山笠!動と静

2007年07月06日 | 博多祇園山笠
博多祇園山笠のフィナーレを飾る7月15日早朝の「追い山」。
テレビでも生放送され、山笠といえば誰もが「追い山」を思い浮かべる。

午前4時59分、勇壮な掛け声とともに、舁(か)き山笠が次々と櫛田神社の
清道になだれ込む。地響きと歓声。観客席の興奮も最高潮!に達する。

それから約一時間、朝日に満ちた櫛田神社の境内に、厳かな笛や太鼓の音が
響き始める。

午前6時、荒ぶる神を鎮めることを目的に櫛田神社の能舞台で「鎮めの能」が
奉納される。

この「鎮(しず)めの能」こそが、山笠の本当の締めくくりである。
鎮めの能は、黒田藩ゆかりの喜多流梅津社中の能楽師により、1668年に
奉納が始まったとされる。居囃子(はやし)「翁」、舞囃子「高砂」が定番。

戦時中に能装束などが焼失し、現在は裃(かみしも)姿で能が献上されるが、
櫛田神社に伝わる翁の面は年一度、鎮めの能だけでしか見ることができない。

1年の平安を願って奉納される山笠の神事。

しかし、華やかで豪壮な「追い山」ばかりが注目され、鎮めの能は、地元
博多の住人でも意外と知られていない。

今週、西中洲の小料理屋で交わされた地元のおいちゃん達の会話。
本当は“バリバリの博多弁”だったけど、共通語で記載した。

「山笠の最後は“鎮めの能”だってことを知ってもらえるようになりたいね」
「舁き山笠は動で、鎮めの能が静、これが1つとなって博多に夏を連れてくる」

去年、オイラも初めて「鎮めの能」を見た。
これを見ないと本当の祭りは終わらない・・・かも?


山笠!法被(はっぴ)と半纏(はんてん)

2007年07月06日 | 博多祇園山笠
山笠の法被は、正装として認められている「長法被」と、
山舁きのときに着用する「水法被」の2種類がある。

長法被の素材は絣(かすり)が一般的で、着丈も膝上ぐらい
あるのに対し、山舁きのときに着用する水法被は綿素材で
着丈は腰ぐらいまでしかない。
(注)実際には端を結んでしまうので腹が出てしまう!

さて、なぜ、山舁きのときに着用する法被を「水法被」と
いうのかというと、勢い水を浴びるから!であり、また、
なぜ、法被の前を固く結ぶのかというと、万が一!転んだ時
でも法被を掴んで起こしやすくしているためである。

オイラ自身もそれが活用されている場面に何度となく遭遇
したが、実際、これで命を救われたのぼせもんも少なくない。

ところで、大半の人は「法被」と「半纏」の区別がつかない
のでは?と思うが、いかがなものか?

オイラが長年参加している江戸御輿(三社祭や神田祭 他)
で着用するのは「半纏」であり、ギャラリーから「粋な
法被ですね」なんて声をかけられるが、「法被じゃねーよ!
これは半纏ってーんだよ!」と一喝してやる。

もともと、法被は胸紐つきの単(ひとえ)であるのに対し、
半纏は袷(あわせ)が基本。これで法被と半纏を区別する。

だから、半纏を羽織る場合、袷をしっかり固定するために
「帯」が必要となる。

因みに、オイラの場合、三社祭のときにする帯は、正絹の
「博多帯」を長年愛用している。

しかし、博多の山笠も、浅草の三社祭でも、法被、半纏の
着こなし方、また、持っている「小物」を見れば、大概は
その人物の器量(力量)がわかる。



山笠!きゅうり断ち

2007年07月06日 | 博多祇園山笠
7月に入ると、博多の八百屋では、“胡瓜の売り上げが落ち込む”という。

その理由は、祭りの期間中、博多もんは絶対にきゅうりを食べないから。
サラダに入っていたらつまみ出す。さらに、学校給食でも絶対に使わない
という徹底ぶり!これを「きゅうり断ち」という。

その理由は、櫛田神社(お祇園さま)の神紋が、きゅうりの切り口
に似ているから・・・というのがもっともらしい。・・・

しかし、真の理由は「旬のもの(好きなもの)を絶つことで神様に忠誠を
誓う。また、我慢することで“祭りにかける心意気”を表明している」
というのが正しいとオイラは感じている。

因みに、お祇園さんの神紋であるが、木瓜(ぼけ)をデザイン化したもので
あり、けして「きゅうり」ではない。

さて、祭り(山笠)であるが、7月に入り1週間が経過しようとしている。
まだ祭りは「静」の状態が続いている。

しかし、来週はいよいよ舁き山が登場!
10日夕方には各流ごとに「流舁き」が行われる。

祭りは一気!に「静」から「動」へ。
そして、週末のクライマックスを迎える!