覚えてくださつた

大道芸を観るやうになつて三年が過ぎた。
大道芸見物の先輩諸氏には到底及ばないが、私のことを覚えてくださる芸人さんの数は増えた。私の顔と「またたび」の名が結びついてゐるか否かも含めて。

撮影した写真を贈呈することによつて覚えてくださつた芸人さんもゐれば、写真とは関係なく何度か観に行つてゐるうちに覚えてくださつた芸人さんもゐる。

私は自分で言ふのも何だが、地味で目立たぬ存在である。なにしろ学生時代は二学期になつても同級生・先生から「お前誰だつけ？」と言はれるくらゐ存在感がなかつたのである（もちろん、一言も口を聞いたことがない同級生多数）。

そんな私が、全国で多くの観客と出会ふ大道芸人さんから覚えてもらへたのである。
少々戸惑ひもあるが、嬉しい。

写真は当ブログ「大道芸人と猫」（2010.1.7）他でたびたび掲載の“音楽的道化師”みぎわさん。
みぎわさんは私が三回目に演奏を聴きに行つたときに「いつも有難うございます」と声をかけてくださつた。
私のことを覚えてくださつた芸人さん第一号である。

ただし、写真はそのときのものではなく、先月撮影のものである。

（2009年12月19日、台東区上野公園、ニコンＤ80，トキナーAT-X280AF PRO28～80㎜Ｆ2.8，ISO500，1/250秒，ｆ3.5）




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