さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

紀州のふるさと自慢を 近江商人に倣う「三方良し」

2011-05-30 16:46:14 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
全国各地から、さまざまな目的で和歌山にお越しになり宿泊されるお客様にマッサージさせていただきながら、お国自慢に耳を傾けるのは私の楽しみです。

先日、滋賀県の精悍なビジネスマンの方から、いにしえより「近江商人の心得」として伝わっているスローガンを教わりました。それは 「三方良し」 という言葉です。

まず商売である以上、商品を販売することにより売り手に利益がもたらされることが条件です。これが 「売り手良し」 です。 しかし売り手ばかりがぼろもうけをして、お客様が「損をした」とほぞをかむような商売は長続きしません。

お客様と長く信頼関係を保つためには「適正な価格で良い品を手に入れた」と喜んでもらえるようでなければなりません。これが「買い手良し」です。

「三方良し」となるにはもう一つ条件が必要です。それは「世間良し」です。
これはその商取引を通じて、世の中に何らかの貢献をすべきであるという商道徳です。
今の用語で言うなら法令遵守による社会貢献というイメージでしょうか。企業イメージを重視する昨今の傾向を先取りしたようなスローガンを、古くから掲げてきた近江商人に敬意を表します。

さて、お国自慢といえば、私たち紀州人は他県の人にどのような自慢をしているでしょう。
自然と歴史・文化に恵まれながら、私たちは少し「ふるさと自慢」が足りないように思いませんか?

(宮本年起/和歌山)
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