さんぽみちプロジェクト

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和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

マンゴーのような食感 県内のみで栽培「つきあかり」

2022-09-18 13:57:31 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、全国3位の栽培面積を誇り、様々な味わい方が楽しめる「川中島白桃」を取り上げた。
今週は、和歌山県でのみ栽培されている希少品種「つきあかり」を紹介したい。


【写真】黄肉でとろける食感が特徴の「つきあかり」

つきあかりは、1991年に農水省果樹試験場で「まさひめ」と「あかつき」を交配し選抜育成された品種。果肉の色や形から、2008年につきあかりと命名され、2010年に品種登録された。

果実の重さは250g程度。果皮は黄色をしており赤い着色は少なく、黄桃ならではの良い香りが食欲をそそる。
果皮と同じく果肉も黄色で、食してみると、まるでマンゴーのようなとろける食感。糖度は平均で14%程度と甘味が先行し、酸味は少ない。

つきあかりのような黄肉の桃は、カロテンを多く含み、皮膚や粘膜を丈夫に保ち、視力の維持や癌の予防、免疫力の強化、アンチエイジングなど、健康を保つために有効とされる。

しかし、缶詰用に加工されるイメージが強く、国内での栽培は伸び悩んでいたという。
優れた品質を持つ新品種の育成が求められるなか登場したのがつきあかりである。
主に晩生の時期に多い黄肉の桃であるが、つきあかりの旬は7月下旬。同系統である「黄金桃」と比べ2週間程度収穫時期が早く、桃シーズンの早い時期から楽しめる品種となっている。

栽培適地は東北から九州まで栽培可能とされるが、平成30年の農水省統計によると、つきあかりの栽培地は和歌山県のみ。栽培面積は僅か5haで、県内においても極めて希少な品種といえる。

出荷時期が1週間程度と短く、栽培する農家も少ないつきあかり。来シーズン、店頭で見ることがあれば、ぜひ購入し、その味わいを確かめてほしい。

(次田尚弘/和歌山市)
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