さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

剥き方にも一工夫 多様なレパートリーを持つ「文旦」

2024-01-21 15:10:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号から、目を見張る大きさが特徴で、長い歴史を持つ「文旦(ぶんたん)」を取り上げている。
果汁が多く、実の一粒ずつがプリプリしており、酸っぱさが少ないが故に様々な味わい方がある。
サイズが大きいため、剥き方にも工夫が必要で、奥が深いといえる柑橘。今週は文旦の魅力を深掘りしたい。


【写真】プリプリとした果実が特徴の「文旦」

剥き方は次のとおり。ハッサクのように手で剥くことは難しいため、ヘタが横に来るようにして置き、まずは、包丁で縦に浅い切り込みを入れながら一周する。次に、切り込みにスプーンを差し込み、力を入れながら文旦を回し、果実と皮を離脱させる。そして、果実を手でひねるようにして外に取り出す。最後に一房ずつ薄皮を剥き、果実が取り外されて出来た、文旦の半分を器にして、剥いた果実を盛り付ければ出来上がり。これが一般的な文旦の剥き方である。

薄皮を剥いたプリプリの果実をそのまま食する方法もあれば、様々な形に調理して、さらにその味わいを楽しむことができる。例えば、皮と果実を使って作る、ほろ苦さが特徴の「文旦ジャム」。皮のほろ苦さと砂糖の甘さのバランスを楽しめる「文旦ピール」は、お酒のつまみとしても。

文旦の一種で、以前、このコーナーでも取り上げた「晩白柚(ばんぺいゆ)」は、文旦のなかでも最もサイズが大きい品種。
一般的に「わた」と呼ばれる分厚くて白い部分を使った「わたの砂糖漬け」は甘党の方に支持される逸品。さっぱりとした甘味を活かし、ジェラートやタルト、プリンとして食することもでき、そのレパートリーは幅広い。

文旦は100gあたりのビタミンCの含有量が高く、風邪の予防や免疫力の強化にも有効とされる。この時期に持ってこいの柑橘をぜひ味わってみては。

(次田尚弘/和歌山市)
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