内容紹介
米議会図書館ほか、世界各地に眠っていた、
1300冊の蔵書を全調査!!
ヒトラー自身が遺した
余白の書き込み、アンダーラインが、
独裁者と第三帝国の精神形成を物語る。
世界の運命を決めたその一冊、その一節
◎少年時代、心を躍らせたネイティヴ・アメリカンの冒険小説
◎封印された『我が闘争』第3巻
◎ユダヤ人絶滅計画の原点は、アメリカ人優生学者の本
◎ヴァチカンのナチス分断工作の書
◎オカルト本に求めた「科学的確かな裏付け」
◎参謀と渡り合うために読んだ7000冊の軍事書
◎ベルリン陥落前夜に読んだ『フリードリヒ大王伝』
BOOK ONE 芸術家の夢の名残・マックス・オスボルン『ベルリン』
第一次大戦の激戦下、勤勉な働きをみせていた伝令兵。彼の楽しみは、休暇に首都ベルリンを観光することだった。
BOOK TWO 師匠からの祝福の書・ディートリッヒ・エッカート『戯曲ペール・ギュント』
敗戦の混乱のなかで、元伍長は自分を導く師に出会った。そして師も、彼に眠っていた扇動の才能に魅入られていった。
BOOK THREE 封印された『我が闘争』第3巻・アドルフ・ヒトラー『我が闘争』第3巻
「あの本が出版されなくてよかった」後に彼は側近に語る。出版社の金庫にしまいこまれたまま、それは忘れ去られた。
BOOK FOUR ユダヤ人絶滅計画の原点・マディソン・グラント『偉大な人種の消滅』
アメリカを移民制限に導いたその書は、彼の『聖書』となり、ナチスが政権をとると、ユダヤ人の根絶計画の礎となった。
BOOK FIVE 総統の座右の思想書・ポール・ド・ラガルド『ドイツ論』
「本当は、ニーチェはあまり好きではないのです」では誰が、彼の思想の源となり、ナチスドイツの原則となったのか。
BOOK SIX ヴァチカンのナチス工作の書・アロイス・フーダル『国家社会主義の基礎』
キリスト教への弾圧を続けるナチス。彼らと反共で手を結べると信じた司教は一書をしたため彼に献じたが。
BOOK SEVEN オカルト本にのめりこむ・マクシミリアン・リーデル『世界の法則』
天才のなすことに理由は要らない――。オカルト本の主張に背を押されるようにして、彼はポーランド攻撃を命じた。
BOOK EIGHT 参謀は、将軍よりも軍事年鑑・フーゴ・ロクス『シュリーフェン』
彼の蔵書の半数7000冊は、軍事に関わるものだった。詰め込んだ知識で彼は対立する将軍たちと渡り合おうとする。
BOOK NINE 老冒険家との親密な交友・スヴェン・ヘディン『大陸の戦争におけるアメリカ』
彼にとって生涯の英雄だった探検家ヘディン。目下の戦争のさなかドイツを擁護する書を世に問い、彼を感激させる。
BOOK TEN 奇跡は起きなかった・トマス・カーライル著『フリードリヒ大王』
もはや挽回できない戦況下。彼はかつてのプロイセン王に身を重ねる。敵国の女王が死に、からくも救われた奇跡の大王に。
内容(「BOOK」データベースより)
余白の書き込み、アンダーラインが、独裁者と第三帝国の精神形成を物語る。世界の運命を決めたその一冊、その一節。
物凄い執念で書かれた本。



