まど・みちお全詩集まど みちお理論社このアイテムの詳細を見る |
商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
少年詩、童謡、散文詩など、まど・みちおの全詩を収録。国際アンデルセン賞、芸術選奨文部大臣賞、産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞特別賞受賞。
内容(「MARC」データベースより)
まど・みちおの全詩作品を発表順に収録。少年詩、童謡、散文詩など、やさしいことばで感動や楽しさを与えてくれるまど・みちおの詩の世界がまるごと楽しめる。94年刊の増補新装版に次ぐ新訂版。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
まど みちお
詩人。本名・石田道雄。1909年、山口県徳山市に生まれる。戦前、台湾総督府につとめながら「コドモノクニ」「綴り方倶楽部」「お話の木」などに投稿して北原白秋に詩・童謡を学ぶ。また詩友、水上不二らと詩誌「昆虫列車」を創刊して精力的に詩作をつづける。戦後約10年間、幼児雑誌の編集に携わる。以後詩作に専念する。詩集に『てんぷらぴりぴり』(大日本図書)、『まめつぶうた』『しゃっくりうた』『いいけしき』(以上理論社)、『まど・みちお詩集 全6巻』『風景詩集』(以上かど創房)、『THE ANIMALS』(すえもりブックス)、『ぼくがここに』(童話屋)があり、童謡集に『ぞうさん』(国土社)、『まど・みちお童謡集』(弥生書房)、童謡曲集に『おおきい木』(ドレミ楽譜出版社)など多数の著書がある。上記の著書や詩作によって、サンケイ児童出版文化賞、児童福祉文化賞、日本児童文学者協会賞、野間児童文芸賞、巌谷小波文芸賞、小学館文芸賞、川崎市文化賞、ダイエー童謡大賞などを受賞。また、『まど・みちお全詩集』によって、芸術選奨文部大臣賞、産経児童出版文化賞大賞、路傍の石文学賞特別賞を受賞し、全業績に対し国際アンデルセン賞作家賞が贈られる
伊藤 英治
編集者。1945年、愛媛県西条市に生まれる。書評紙「図書新聞」、雑誌「日本児童文学」を経て編集プロダクション恒人社に所属。これまでに編集した本に『椋鳩十の本』『乙骨淑子の本』、関英雄著『体験的児童文学史』、いぬいとみこ著『四つのふたご物語』(以上理論社)、『児童文学マニュアル』『今西祐行全集』『長崎源之助全集』『現代児童文学作家対談』、猪熊葉子著『ものいうウサギとヒキガエル』(以上偕成社)、『日本出版クラブ30年史』(日本出版クラブ)、『菅忠道著作集』(あゆみ出版)、原昌著『比較児童文学論』(大日本図書)などがある。また、『まど・みちお全詩集』によって日本童謡賞特別賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
まど・みちお(1909年11月16日 - )は日本の詩人である。本名は石田 道雄(いしだ みちお)。 25歳のときに北原白秋に認められ、33歳のときに召集される。詩作りは20代から始め、以来詩を作り続けている。創作意欲の源は、政治・行政・教育・経済・戦争などに対する不満である。 『ぞうさん』や『やぎさんゆうびん』などの、そのおおらかでユーモラスな作品は童謡としても親しまれている。
経歴
現在の山口県周南市(当時の徳山市)に次男として生まれる。幼い頃に父が仕事の都合で台湾へ渡り、さらにまどが5歳の時に母が彼の兄と妹を連れて同地に移住したため4年ほどの間、祖父と2人での生活を送っている。その後、彼も祖父のもとを離れて台湾へ渡った。
台北工業学校土木科に在学中、数人で同人誌『あゆみ』を創刊し詩を発表。卒業後は台湾総督府の道路港湾課で働いていたが1934年、雑誌『コドモノクニ』の童謡募集に応じて5篇を投稿、そのうちの2篇が特選に選ばれたのをきっかけに詩や童謡の投稿を本格的に行うようになる。1936年には山口保治によって童謡『ふたあつ』が作曲された。その翌年には同人誌『昆虫列車』の創刊に参加し、1939年の廃刊まで活動する。
1943年、召集によって台湾の船舶工兵隊に入る。マニラを皮切りに各地を転戦し、シンガポールで終戦を迎える。日本に戻り、1948年には出版社に入社。雑誌『チャイルドブック』の創刊にたずさわり詩や童謡の発表をしながら子供のための雑誌、書籍の編集やカットに関わった。
1959年に出版社を退社した後は、詩・童謡・絵画に専念する。1963年にはそれまでに作った童謡を『ぞうさん まど・みちお子どもの歌一〇〇曲集』としてまとめる。その5年後、はじめての詩集となる『てんぷらぴりぴり』を出版し第6回野間児童文芸賞を受賞。1976年、『まど・みちお詩集』(全6巻)によって第23回サンケイ児童出版文化賞を受賞。第1巻『植物のうた』は、日本児童文学者協会賞にも選ばれた。同年、川崎市文化賞を受賞。
その後の賞歴を箇条書きする。
1979年 『風景詩集』により第22回厚生省児童福祉文化奨励賞。
1980年 第23回日本児童文芸家協会児童文化功労賞。
1981年 第4回巌谷小波文芸賞。
1986年 『しゃっくりうた』により第35回小学館文学賞。
1992年 まどの生誕地である山口県徳山市(当時)から、市民文化栄誉賞。
1993-1994年 『まど・みちお全詩集』により第43回芸術選奨文部大臣賞および第40回産経児童出版文化賞大賞、第16回路傍の石文学賞特別賞。
1994年 国際アンデルセン賞(Hans Christian Andersen Award)作家賞。
1998年 第47回神奈川文化賞。
1999年 1998年度朝日賞。
2001年 『うめぼしリモコン』により第11回丸山豊記念現代詩賞。
2003年 第59回日本芸術院賞。
1992年には、皇后美智子の選・英訳による『どうぶつたち』(The Animals)が日本およびアメリカで出版された。
2009年11月16日に満100歳の誕生日を迎え故郷で記念展が行われた他、詩集『のぼりくだりの…』『逃げの一手』を出版した。アルツハイマー病と診断され東京都内の病院に入院しているが、今もなお活動を続けている。主に子供を対象とした彼の詩や童謡の中には、歌曲や合唱曲になったものも少なくない。誕生日前後の様子を取材した記録が、詩作とともに『NHKスペシャル』で2010年1月3日に放送された(ナレーションは宮あおい、詩の朗読は三國連太郎)。
作品
『やぎさんゆうびん』
1939年、「昆虫列車」に初出、1953年にNHKラジオで放送された(作曲:團伊玖磨)。白ヤギと黒ヤギの間で終わりなく繰り返される手紙のやりとりがユーモラスな作品である。
『ぞうさん』
1948年に書かれたもので、1953年に團が曲をつけてNHKラジオで放送された。その歌詞は自らのもつ差異を肯定し、誇りとするものとされている[2]。周南市徳山動物園には『ぞうさん』の歌碑がある[3]。
まどは『そうざん』について次のように語っている。
「『鼻が長い』と言われれば からかわれたと思うのが普通ですが、子ゾウは『お母さんだってそうよ』『お母さん大好き』と言える。素晴しい。」(まど・みちお)
『ふしぎなポケット』
1954年発表。たたくたびに中のビスケットが増える魔法のポケットがほしいと歌う作品。恐らく「割れる」と表現しているとデイリーポータルZで語っている。渡辺茂が作曲した。
おもな著作・関連作品一覧
詩集
『てんぷらぴりぴり』(大日本図書、1968年)
『まめつぶうた』(理論社、1973年)
『まど・みちお詩集』(全6巻 銀河社、1974-1975年)
『風景詩集』(銀河社、1979年)
『つけもののおもし』(ポプラ社、1979年)
『いいけしき』(理論社、1981年)
『しゃっくりうた』(理論社、1985年)
『くまさん』(童話屋、1989年)
『それから…』(童話屋、1993年)
『メロンのじかん』(理論社、1999年)
『おなかの大きい小母さん』(大日本図書、2000年)
『きょうも天気』(至光社、2000年)
伊藤英治編『まど・みちお全詩集』(理論社、1992年初版、1994年増補新装版、2001年新訂版。右のISBNコードは新訂版。 ISBN 9784652042311)
エッセー
『すべての時間を花束にして』(聞き書き:柏原怜子、佼成出版社、2002年 ISBN 9784333019717)
『いわずにおれない』(集英社、2005年 ISBN 9784086501019)
詩画集
『とおいところ』(新潮社、2003年 ISBN 9784104641017)
翻訳絵本
皇后美智子選・英訳『どうぶつたち(The Animals)』(絵:安野光雅、すえもりブックス、1992年 ISBN 9784915777066)
皇后美智子選・英訳『ふしぎなポケット(The Magic Pocket)』(絵:安野光雅、すえもりブックス、1998年 ISBN 9784915777219)
童謡
『ぞうさん』(作曲:團伊玖磨)
『やぎさんゆうびん』(作曲:團伊玖磨)
『おにぎりころりん』(作曲:小森昭宏)
『いちねんせいになったら』(作曲:山本直純)
『ふしぎなポケット』(作曲:渡辺茂)
『ドロップスのうた』(作曲:大中恩)
『みずあそび』(作曲:滝廉太郎)
『あわてんぼうの歌』(外国曲)
「NHKスペシャル」で「まど みちおさん」の特集を観た。まどさんの「素晴らしい感性(しかも100歳でもそれを持ち続けている)」と「前向きな優しさ」が心にビンビン響いて来た。