この短編集の中の「遠い座敷」が筒井康隆の中ではいちばん好きだ。
連続殺人魔の緒形拳。彼は日本中を渡り歩き、女性関係も持ち続ける。緒形拳と倍賞美津子の濡れ場も圧巻。警察に逮捕された彼の遺骨は空に投げられ、骨のストップモーションで映画は終わる。監督は今村昌平。緒形拳の役に乗り移った演技が見もの。実在した殺人魔を佐木隆三が小説化した。
緒形拳はテレビドラマ「破獄」もオススメ。北海道の刑務所を何度も脱獄する男を演じている。
「新幹線」の乗客が人質に。時速を落とすと爆弾が爆発する仕組み。博多駅へ向かって、ひた走る新幹線。高倉健、山本圭演じる犯人の暗い過去。日本政府と犯人との熾烈な交渉が続く。
フランスで「短縮版」が上映され、大ヒット。日本で再公開され、大ヒットする。日本を代表するスターが出演している一大巨編。
1978年正月、僕は友だちのM君と一緒に梅田・三番街シネマ3でこの映画を観た。当時、映画館は指定席制ではなく、開き放たれたドアの外から背伸びしてこの映画を観た記憶が鮮明に残っている。大学受験の直前だった。この映画からプロデューサーの一人であるハリー・サルツマンが抜け、アルバート・R・ブロッコリ単独プロデュースになり、ユーモアありパロディあり激しいアクションシーンありのエンタテインメントになったのだ。「ブレージングサドル」と並び、僕の大好きな映画ベスト1に入れたい作品。
その後、「007シリーズ」は脚本家リチャード・メイボウムの死によって低迷するが、「007/カジノロワイヤル」で復活する。脚本にポール・ハギスを起用したおかげだろう。
メル・ブルックスという監督が大好きだ。映画の中でベスト1を聞かれれば、「ブレージングサドル」と答えるだろう。西部劇のパロディ。映画の最後にはとんでもないジーンが展開される。
以下、メル・ブルックス監督作品。
恐怖映画のパロディ。
歴史映画のパロディ。
ヒッチコックのパロディ。
スターウォーズのパロディ。
サイレント映画のパロディ。