いろはにぴあの(Ver.4)

音楽、ピアノ、自然大好き!

昨年ピアノでできたこと

2022-01-04 | ピアノ、音楽
 昨年、頑張れたことと頑張れなかったことがあったと書いたけれども、ピアノに関しては、昨年私が初めてできたことも確かにあった。難しそうな気がして一生弾くことがないだろうと思っていたスクリャービンの曲を弾いたこと。スクリャービンといえば以前の私の頭に浮かんでいたのはエチュード、幻想曲、詩曲、ソナタだった。背伸びしてエチュードの楽譜を買ってはみたものの譜読みで挫折、どんなに憧れがあっても、私が弾けるようになることを夢見ること自体お門違いなのではと思っていた。しかしとある日、ある方が演奏されていたプレリュードを聴き、開眼した。なんて素敵な音楽なのだろうという感想を抱いたとともに、願わくばこの曲を弾いてみたいと感じたとともに、曲の短さと、スクリャービンにしては私でもがんばれば弾くことができるかもしれないという希望を抱いた。そして思い切って楽譜を買ったのが一昨年の12月。その後、数曲、人前でも演奏する機会があった。私の弾けるレベルまでだったけれど、嬉しかった。プレリュードOp.11、本当にありがとう!
 そして今年はスクリャービン生誕150年。Op.11以外のプレリュードにも挑戦中。
 
 ショパンは昨年末からポロネーズ1番に取り掛かっているのでポロネーズ初挑戦、そして今年は初めてノクターンを弾こうと思っているのでノクターン初挑戦、楽しみが広がる。

 古典、昨年はじめの時点では、弾こうと思っていたのだった。特にもっともご無沙汰していた、ベートーヴェンが弾けたらいいなと思っていた。しかし、私の中でスクリャービンやショパンの比率が大きくなっていたのと、引っ越しを始めとした生活の変化でいっぱいいっぱいだったのが原因で、取り掛かるどころではなくなっていた。今年はどうだろう。

2022年 あけましておめでとうございます

2022-01-03 | 日記
 あけましておめでとうございます
 幸多き一年になりますように


 初弾きです。ショパン作曲新練習曲より第3番です。(第2番という説もあるようですね。)




久しぶりにログインしました

2022-01-03 | 日記
 すっかりご無沙汰していた本ブログ、久しぶりにログインしました。ここまでログインしないのでは、削除というのもありなのでは、と言われてしまってももっともなのですが、削除しなくて本当によかったです。
 昨年、その後、引っ越しから始まって変動多き数か月でした。楽しいこともつらいこともありました。それなりに頑張ったことも頑張れなかったこともありました。
 年始になって昨年の音楽番組をまとめて観ました。紅白、クラシック特集、知らなかった音楽や情報に非常に刺激を受けました。それまで未知だったのが残念、でも遅ればせながらでも、まとまって知ることができて本当によかったです。新たに生演奏を聴きに足を運びたい人も出てきましたが、そこは自分の現状や財布と相談ですかね。

バッハ平均律発表会デビュー

2021-03-22 | ピアノ、音楽

 ステージでピアノを弾いてきた。曲目はバッハの平均律第1巻第13番。人前での演奏の機会を求めていた矢先、ピアノ仲間に声をかけていただき、ゴルドベルク変奏曲を演奏されたりバッハの平均律のCDを出されたりしている髙橋望先生の教室の発表会に出演させていただくことになった。

 出演できるということになり脳内選曲会議。真っ先にバッハが思い浮かんだので作曲家は即座に決定、その中で何にするかしばらく迷ったものの、少し背伸びでも今弾きたいと思える曲を選ぶほうが後悔しないと思い、バッハの平均律の好きな曲の中で練習すれば弾けそうな気がした曲に白羽の矢を。平均律第1巻第13番。フーガが難しいのでは、とか、その前にインヴェンションシンフォニアを完璧にするべきなのでは、という、脳内の厳しい言葉がさえぎりそうになったのだけど、そういう言葉に怖気づいているほど私の人生で残りのピアノに割ける期間は長くない、後悔ない選択をと思い選曲。私も平均律のステージでの演奏デビューをしてもよいのでは、と思えそうな雰囲気にもおおいに力づけられた。

 譜読みに本格的に取り組んだのは今年になってから。譜読みだけに関してはプレリュードは楽にできたような気がした。フーガは大変だったけれども想定内。ワーグナーが福音の知らせと名付けた平均律第13番のフーガ、喜遊部の美しさに心惹かれ楽しく練習し続けられたらいいなと思った。しかしレッスンを受けているうちに、穏やかそうにおもえたこの曲の陰影と奥深さを実感。楽に弾けそうに思えていたプレリュードが自分の内部に入り込めない感じがあった中、通常レッスンの師匠がこの曲の素晴らしさをつぶさに解明していくのを目の当たりにし、細かいところに丁寧に目を向けひとつひとつ感動しながら演奏していきたいと思うようになった。フーガは技術的な難しさとしまりをつけるためのハードルを感じていたが、髙橋先生のレッスンでこの曲の解釈、めりはりをつけた演奏へのポイントを実践的に教えていただき、ちょっとした工夫でこんなにこの曲が近くに感じられるようになるのかと目から鱗が落ちる状態だった。

 万全の準備をして臨もうと思っていたのだが準備期間に心そこにあらず状態になったりもした。そんな中でも本番というのは必ずやってくる。

 自然豊かな会場にあるホール。どきどきしながらリハーサル、のびやかに演奏できそうなピアノだった。

 本番、私ははじめのほうだった。プレリュード、細かいところを味わいながら演奏出来た気がする。フーガ、要所は押さえたけれどもちょっとせっかちになってしまった。どのような場でもテンポ感を守ることの大切さを実感した。しかし平均律の発表会デビュー、無事に出来たという確信は持てた。よかった~。

 出演者の方たちの演奏、音楽愛に溢れた演奏ばかりで心洗われた。コメントの紹介欄を読み、そういう気持ちで取り組んでこられたのかというのも伝わってきて心温まる思いになった。髙橋氏によるベートーヴェン作曲皇帝第1楽章の二台ピアノ版も聴けて嬉しかった。髙橋氏とともにオケパートを演奏された方も素晴らしかった

    演奏後のお話タイム、話題の豊富さとマニアックさに脱帽。。。楽しすぎました。

 この発表会に声をかけてくれた友人、貴重な縁をつなげていただいたことに感謝するととともに、広い視野や前向きなチャレンジ精神、見習いたい。

 リハーサル時に会場のピアノの近くで録音した演奏録音のYouTubeを貼り付けます。


大内暢仁氏 Rebirth

2021-02-20 | ピアノ、音楽

 私はピアノが好きである。そしてバロック音楽も好きである。しかしバロック音楽が誕生した時代はピアノが誕生する前だった。特にバッハ以前のバロック音楽を演奏するのは当時存在していた鍵盤楽器であるオルガン、チェンバロ、クラヴィコードが主流になっているし、そのこと自体はまっとうな流れのような気がする。

 しかし、ピアノによるバロック時代の音楽の演奏があったら、ピアノ好きの自分としてはさらに勇気がわきそうな気がしていた。ピアノ好きとバロック音楽好きを堂々と両立させたいという願望も。たとえば以前本ブログでも書いていたロワイエ作曲スキタイ人の行進のような曲のピアノ演奏があったらと思っていた矢先にTwitterで発見!スキタイ人の行進をピアノで見事に演奏している方がいらしたのだった。大内暢仁氏、躍動感あふれる演奏。 

 その大内氏がバロック音楽をピアノで演奏したCDを出されたという。しかもプロデュースはピアニスト内藤晃氏。これは聴かないわけにはいかないとばかり購入。

曲目は下記の通り。

ヨハン・パッヘルベル作曲 組曲嬰へ短調

ヨハン・パッヘルベル作曲 前奏曲ニ短調

ヨハン・アダム・ラインケン作曲 アリア 「結婚しろなんて言わないで」による変奏曲

ディードリッヒ・ブクステフーデ作曲 アリア  ラ・カプリチョーザ

ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル作曲 シャコンヌト長調

ヨハン・パッヘルベル作曲 シャコンヌト長調

ディードリッヒ・ブクステフーデ=ストラダル=大内暢仁編曲 シャコンヌホ短調

ジョセフ=二コラ=パンクラス・ロワイエ作曲 スキタイ人の行進

 曲及び作曲家との新鮮な出逢いがあったとともに、ピアノという切り口からのバロック音楽への道案内を見事になしえておりピアノによるバロック音楽の演奏は可能だということが証明された気がするCDだった。

 パッヘルベルといえば即座に頭に浮かぶのがカノンのみだった私だったがCDが始まった途端新鮮なパッヘルベルワールドが!組曲嬰へ短調、チェンバロのためにこんなに薫り高い音楽も残していたのだった。曲の背景を考慮した解釈に基づいた演奏速度、そんな中でも例えばサラバンドから曲の内部にある哀愁がじんわり伝わってきた。そしてオルガンが原曲の前奏曲ニ短調、知識がなければやったバッハだ(すみません、いかにバッハにとらわれてきたか)と思えるようなドラマチックで重厚な音楽。ソステヌートペダルも使いオルガンのらしさとピアノでの響きとを両立させたとブックレットにありまさにと感じた。大自然の中で聴きたくなるような世界!

 ラインケン作曲のアリア 「結婚しろなんて言わないで」による変奏曲、タイトルからしてどんな曲なのだろうと思えそうなのだがとても明るく心穏やかな感じのアリア。いろいろな登場人物が描かれているという。タイトルや背景を知らなかったら「出逢い」なんていう名前をつけてしまいそうだが、確かにだんだん賑やかな感じになってきて。。。どことなくユーモアも感じられた。

 ブクステフーデ作曲アリア・ラ カプリチョーザも穏やかで心温まる主題から始まりどんどん発展して32の変奏が華やかに展開していく変奏曲。バッハ作曲ゴルドベルク変奏曲とどことなく似ていると思ったらゴルドベルク変奏曲はアリアを含め32曲あるとのこと、バッハはこの曲を知っていただろうというブックレットの解説にあったけれどそうだろうと思った。なにしろバッハが4週間の休暇をもらうぐらい尊敬していた音楽家の音楽、大きな影響を受けていたに違いない。先日記事に書いたけれども、時間のある時に、ゴルドベルク変奏曲と聴き比べてみたくなってきた。

 その後はヘンデル、パッヘルベル、ブクステフーデのシャコンヌが続くのだが、それぞれ個性が感じられてよかった。ヘンデル作曲ト長調のシャコンヌ、ういういしく瑞々しい目覚めのようなテーマから始まり温かく華やかに広がる変奏。才能を認められ旅を重ねてきた作曲家らしさ、そしてフランス様式に基づいて作られたという背景があったとあり納得。突然短調になり、またその後長調へと戻る切れ目のなさ切り替えの速さも印象的だった。

 パッヘルベルのへ短調のシャコンヌは原曲がオルガンのために作られたというが、個人的には本CDで最も印象に残った曲であり、ピアノ演奏で聴けてよかったと思える曲となった。悲痛なヘ短調の出だし、「ファ-♭ミ‐♭レ‐ド」というバスの反復。ただならぬ哀しみの雰囲気が。ヘンデルのシャコンヌの華やかなコーダの直後という落差がさらに引き立てたような気がする。「ファ-♭ミ‐♭レ‐ド」のオスティナートが反復される中、細やかに絡み合う中声部、上声部から掻き立てられる感情、その絡み合いに低音部の「ファ-♭ミ‐♭レ‐ド」も見事に絡み取られ。。。その後ブックレットに構成上、そしてパッヘルベルの生涯の中でも大変重要に思えることが書かれていて作曲者パッヘルベルがこの曲を作ったときの心境が心に浮かび涙腺がゆるくなってしまった。オルガンでの演奏も聴き比べてみて再認識、ピアノだからこそ声部の存在の有無の重要性が際立った演奏だったと思う。

 ブクステフーデのシャコンヌホ短調も悲痛な感じの出だし、「ミ‐レ‐ド‐シ」というバスの反復でなんとも悲しい雰囲気で始まるのだが、曲が進み盛り上がり重厚になり感極まっていく中で、半音階で登っていくようなところがあったりして心惹かれた。そして最後の終止は原曲により近い光を感じる内容に!一筋縄でいかないこの曲の特徴に誠実に対峙されていると感じた。

 そして最後は大好きなロワイエ作曲 スキタイ人の行進。このCDの最後を飾るにふさわしい胸をすくような演奏。CDならではの立体感やライヴ感が伝わってきてなんともいえない思いになった。

 ブックレットの文章も探求の姿勢が感じられ読み応えがあった。作曲家の背景、チェンバロとクラヴィコード、鍵盤楽器の対比の説明は必読だと感じた。鍵盤楽器としてのピアノの可能性が感じられ、バロック音楽への関心が広がった。もっとバロック時代の音楽を聴きたいと思えるようになった。

Twitterからでしたら今からでも申し込めます。

NAXOSからでも聴けますし申し込めます。

 

 


ブラームスOp.116 熟成

2021-01-31 | ピアノ、音楽

 自分が弾いている曲の練習を一区切りする基準をどこに置くか、ということについて考えることがある。今までの私はステージでの本番演奏を主に一区切りとしており、時によっては同じ曲を繰り返し本番で弾くこともあった。その場合一度目はうまくいかなくても二度目以降納得できる演奏に近づけたりしてそれなりに満足感を得ていた。ただしその場合、一曲を弾き続ける期間が長くなっていたし、その割には区切りをつけた後には全く弾かなくなり維持が出来なくなっているという課題があった。

 そして今はさらに新型コロナウイルスのためにステージ演奏の機会を得る事自体が難しくなった。ステージ演奏というのは贅沢な次元に、ステージでなくてもリアルで聴いていただく機会は貴重、オンラインでも聴いていただける機会は有難いと思えてきた。そして同じ曲を大切に演奏され続けている方たちの姿勢を見て、私もいったん一区切りつけた曲も放置せずに維持していきたいと思えるようになってきている。レパートリーが少ないので広げたい思いもいっぱいではあるのだけど。

 前置きが長くなったが、昨年冬から弾き始めたブラームスの幻想曲Op.116の数曲をステージで演奏できる機会があった。友人が発表会を開催してくださる方がいらっしゃるということを教えてくれたのだった。今回はOp.116-4、5、6、7を弾いた。Op.116-4、5、6は昨年から長く練習し続け12月にステージでも弾いていた。Op.116-7は12月に練習を始め曲が入ってきた実感がわき始めたのが今月になってから。ステージ演奏にあげるのはリスキーかもしれないと思いつつも折角の弾く機会、あげることで失うものはなにもないと思って弾くことにした。一緒に出演した友人に撮っていただいた動画です。

 ミスタッチもあるし課題も残ったけれど、音響のよいホールに包まれてピアノの響きを感じながら弾くことが出来た。友人の演奏は舞台袖から聴いたのだけど音楽の雰囲気がしっかり伝わってきた。そして主催者側のピアニストさんたちも聴きごたえたっぷりの美しい演奏を披露してくださり、音楽に包まれた幸せなひとときをすごすことができた。

 ブラームスの幻想曲Op.116、2番から7番まで約1年がかかりで取り組んできた。初めてこの曲に出会った学生の頃にはまさか自分が弾くことになるとは思いもしなかったこの曲にじっくり向き合うことができて本当によかった。私がここまで弾けるようになったのは指導してくださった先生、そして聴いてくださった仲間たちのおかげ。本当は1番も、といきたいのだけど、そろそろ他の作曲家の曲を弾きたくなってきている今日この頃。なので1番は間を置いて取り組みたいと思っている。そしていずれは全曲演奏できたら。そうなると今までみたいに放置してしまっては全曲演奏への道がさらに遠く遠くなってしまうので、熟成ということで、思い出したころに数曲ずつ取り出して練習し続けられたら、と思う。


髙橋望氏 ゴルドベルク変奏曲

2021-01-18 | ピアノ、音楽

 髙橋望氏によるゴルドベルク変奏曲の演奏会に行ってきた。私はバッハの曲が大好きなのだが、このゴルドベルク変奏曲に対しては敷居の高さを感じていた。なにしろこの曲は長い。しかも変奏曲なので集中が途切れた瞬間何番目の変奏か分からなくなり曲そのものも味わえなくなりそうな気がする。つまり、極度の集中を長時間強いる曲のような気がしていたのだった。この曲は不眠症に悩んでいた伯爵が気分よく夜を過ごせるようにしたいとバッハに依頼して作られたという。確かにこの曲、入眠にはよさそうだけど、ちゃんと味わうには気合がかなりいりそうに思えていた。

 ところが先日髙橋氏の平均律第1巻のCDをお聴きしてなにかが変わった。この方によるバッハの演奏なら難解そうなあの曲でも聴きとおせるかもしれないと。しかもライフワークにされているとなればお聴きしないわけにはいかないと思い足を運んだ。(CDが出ていることも知っていたのだが、まずは生演奏を聴いてからにしたいと思った)

 最初のアリア、透明感あふれる演奏にたちまち別世界へ。その後は万華鏡のように個性的で盛りだくさんの変奏曲が繰り広げられた。その変奏曲を聴く際にもっとも役に立ったのがプログラム内の「各変奏の極秘的考察」のページだった。第1変奏:出発、第2変奏:穏やかで律動的、第3変奏:同度のカノン、左手は通奏低音(以下省略)と、髙橋氏による各変奏を特徴づけている性格が表となっており、曲が進むたびにそのページを見ながら各曲の表情を味わうことが出来た。カノンの変奏は規則的に登場し、曲が進むにつれて度数も増えているところもびっくり。3つあるト短調の変奏曲、どの曲も嘆きが伝わってきて聴き入ったのだが、それぞれの違いも感じられた。後日ゆっくり、カノンの部分、ト短調の部分など気になるところだけを取り出して聴き比べてみるのもありかなと思った。舞曲もメヌエット、パスピエ、ポロネーズと盛りだくさん、そして手を交差する曲も盛りだくさん。プログラムの解説によるとバッハはこの曲を2段鍵盤を有する楽器のために作曲したとのこと、しかし1段しかないピアノの鍵盤では本当に原曲のままでは演奏できない部分もあるため手の交差をうまく行ったりなど職人芸的な技術が必要になるとのこと。そんな弾くのが大変なところも瑞々しく流れるように演奏されていた。こんなにゴルドベルク変奏曲って楽しい音楽だったとは!プログラムに百科事典的音楽と記載されていたが本当にそうだと思った。華やかなクオドリベッㇳの後は再びアリアへ。すっかり心は浄化された。

 アンコールはパルティータ第4番のサラバンド。これがまた大好きな曲、しかも美しき演奏でたまらなかった。心優しく幸せな余韻。。。

 ゴルドベルク変奏曲、これからは謎を解明したい思いに。継続的に聴き味わい続けたいと思った。


上原彩子氏 ピアノ・リサイタル

2021-01-18 | ピアノ、音楽

 先日になるのだが、上原彩子さんのピアノリサイタルに行ってきた。曲目は

ショパン作曲 24のプレリュード Op.28

休憩

ショパン作曲 プレリュードOp.45 嬰ハ短調

ラフマニノフ作曲 プレリュードOp.23-1 嬰へ短調

ラフマニノフ作曲 プレリュードOp.23-6 変ホ長調

ラフマニノフ作曲 ショパンの主題による変奏曲Op.22 ハ短調

アンコール

ラフマニノフ作曲 プレリュードOp.32-12

ショパン作曲 マズルカOp.63-3

ショパン作曲 小犬のワルツ

 ショパンのプレリュードOp.28、第1番、深めの呼吸でゆったりとした出だし。各曲の個性を浮き彫りにしながら演奏されていた。特に印象に残った曲は11番、15番雨だれ、21番、23番だった。15番の雨だれがこんなに深みと含蓄にあふれた曲だったとは!中間部の激しく重々しい部分を聴いて心が震えた。聴きなれた名曲だと思い込んでいたけれど、この曲が、この曲集の中で真ん中に位置する曲であること、そして、ショパンの曲全体の中でも名曲だと採り上げられている根拠が実感できた。21番変ロ長調、半音階のように動くこの曲、和音の響きを丁寧に紡ぎ出し転調部分もじっくりと聴かせこの曲がいかに充実した曲かというのが感じられた。23番ヘ長調、この曲を聴くたびに雨上がりを連想するのだがさらに今回はプラスアルファの何かがたっぷり加わったような気がした。

 ラフマニノフのプレリュード2曲は彼女の大切なレパートリーなのかと思った。繊細でとても心に染み入る演奏だった。

そして最後のショパンの主題による変奏曲Op.22。ショパンのプレリュードOp.28の20番を主題にした変奏曲なのだが、あの短くも重厚な20番がここまで変形、拡張、そして妄想の世界へと発展するのかとただただ驚嘆。まるで大河ドラマプレリュード20番を見ているような気持になった。陰影のつき方がラフマニノフならではだなと思えるところも。最後の歓喜にはじけて駆け抜けていったところで一気にこちらの心も弾けた。プレリュード20番をラフマニノフはあのように昇華させたかったのかもしれない。


あけましておめでとうございます

2021-01-17 | 日記

 今年は自分の足元を大切にして過ごしたいです。

 過ぎ去ったことは過ぎ去ったこと、変えられるのはこれからのこと。自分の気持ちに正直に、出来ることを精一杯。

 

 


今年演奏した曲

2020-12-30 | ピアノ、音楽

 自分が弾いてきた曲を振り返るという作業があるが、私は、今まであえてやってこなかった。しかしこの年末はやってみようと思った。まずは、今年、弾いた曲から。

 世界中がコロナウイルスの脅威にさらされ、人同士が普通に会ってお話しすること自体難しくなった。ピアノに関しても実際に会って弾きあい聴きあうこともハードルがあがってしまった。開催予定だったイベントもいくつか中止になった。そのような時間の確保が難しくなった今だからこそ思う、私にとってはいかにそのような時間がかけがえのないひとときだったか、ということが。

 しかしそんな中でも、月2回のレッスンの他に、オンラインでの弾き合い会、そして数は少なかったのだけどオフラインでの弾き合い会(声をかけてくれた友人、ご一緒してくれた友人に感謝です)、とある先生による配信向けオンラインレッスンの生徒として、そして久しぶりに出演したP〇NAのステップで、色々な方に聴いていただく機会を持つことが出来た。

 ブラームス作曲 幻想曲Op.116-2、3

 ショパン作曲 エチュードOp.25-1  エオリアンハープ

 ポンセ作曲 スケルツィーノ・メヒカーノ

 チャイコフスキー作曲 四季より 4月 松雪草

 グリーグ作曲 抒情小曲集第3巻より 愛の歌

 ショパン作曲 即興曲第4番 幻想即興曲

    メンデルスゾーン作曲 無言歌集第4巻より 浮き雲

 メンデルスゾーン作曲 無言歌集第6巻より 巡礼の歌

    バッハ作曲 インヴェンション第13番   

    ショパン作曲 エチュードOp.25-2

 ショパン作曲 エチュードOp.25-12 大洋

 ブラームス作曲 幻想曲Op.116-4、5、6

 このように書き出してみたら私なりにがんばってきたような気がしてきた。もちろん課題も沢山あるしこれからも沢山出てくると思うのだけど。

 ブラームス作曲幻想曲Op.116-4、5、6の練習動画を録っていたので貼り付ける。大変難しい曲だけど通して演奏することができて本当に良かった。

 

 来年も、楽しく、続けられますように。ピアノ。特に今年弾かなかった作曲家、今まで弾くことがなかった作曲家で気になる作曲家の曲を弾いてみたい。