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「永遠のヒロイン ハリウッド大女優たちの愛と素顔」 井上篤夫 NHK出版
上記の本を購入して読む。大ファンであるヴィヴィアン・リーに1章がさかれているからだが、外のキャサリン・ヘプバーン、マレーネ・ディートリッヒ、イングリッド・バーグマンといった女優達のライフストーリーも読みごたえある一冊!
彼女たちの人生について、おおまかなことは知っていたのだが、この本では今まで知られていなかったエピソードや新事実などを掘り起こしていて、クラシック映画ファンには、こたえられないのでは?
ヴィヴィアン・リーについては、アン・エドワーズ著の傑作伝記を持っていて、何度も愛読しているのだが、それでも知らなかったことがいくつもあってびっくり。
何せ、ここではヴィヴィアンの実在の曾孫なる女性が、曾祖母の足跡を追って、ゆかりの人々を訪れる趣向なのだ。私は、ローレンス・オリヴィエと離婚した後の、晩年のヴィヴィアンに共感せずにはいられないのだけど、この本には彼女が最後の日々を過ごしたティカレージ荘の写真が載っている。 本当におとぎ話に出てくるような、優雅な家――美しい庭園の池を眺めながら、スカーレット・オハラ演じた女優は何を思っていたのだろう? 彼女の遺灰がまかれたのも、この池だったという。
そして感心せずにいられないのは、彼女の手紙。有名人の手紙を今までいくつも読んだ(もちろん、伝記の上で)ことがあるのだが、情熱的で、感性に満ち溢れていて、まさしく「ここにスカーレットがいる!」と思わずにはいられないものなのだ。
大女優たちの人生を思うと、栄光は苦い杯でもあることを、読者は理解するだろう。
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