ノエルのブログ

シネマと海外文学、そしてお庭の話

本の洪水

2013-06-29 21:01:11 | 本のレビュー

今日、食料品の買い出しのついでに隣りの書店に立ち寄った。そして、毎度のことながら、フーッとため息をついてしまう。四方の棚を埋め尽くす本や雑誌、マンガ・・・・それがわーっと周囲から攻めよせて来るようで、圧迫感を感じるのである。そして、次から次へと生まれ、消えてゆく作家たち。平積みになって、「今、売れ線なのかな」と思っても、そのほとんどは聞いたこともない作家たちである。果たして、作家といわれる人たちがこんなにいたかしら?

一昔前より、作家の人口は何倍にも増えたのじゃないだろうか? そう思わざるをえないくらい小説の類は多く、あまりに多さに読む気も失せてくる。それに、最近(といっても、私の場合、三十歳を過ぎたくらいから、そうなのだが)小説が面白く感じられなくなっている。いや、夢中になってしまうものもあるのだが、その「当たり本」の出会える確率が非常に低くなっているのである。

そう思っているのは、私だけじゃないらしく、「本が売れない」「出版不況」という声をよく聞く。文学好きなはずの私でさえ、お金払ってまで読みたいと思える本が、そうないのである。それでも、週に一度くらいは、本屋をのぞいてしまうのは、やっぱり本が好きなんだろうなあ。

最近の本は、表紙もやたらつやつやと光っていて、帯のところの謳い文句が凄い。凄いわりにさほど面白くないというのが、本当のところ。まあ、私がもともとひねくれていて、ベストセラーにランキングされるような小説を面白いと思わないところにも、原因があるのだろうけれど・・・。

いかにも本を売らんかなーーといった販売戦略をしたり、菓子パンやスナックを売るくらいの感覚で本を投げ売りしないで欲しい。書店は、下品な売り出し文句で本を売ろうとするより、立ち寄った人間がほっと息をつける、文化的場所であってほしいのであsる。


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