最近のカメラは性能が良いので
フイルムカメラでも、デジタルカメラでも
ピントと露出をはずす事はほとんど無い。
散歩の途中で朝陽を見る人を撮った。
視力がかなり弱くても、その眼を使ってファインダーをのぞく
人物と光の配置を考えてシャッターを切る。
現像してみて、右にいる人影が親子だと判る。
この親子にもう一度会って写真を渡したいけど、
なかなか会えない。
いや、多分この女性は私のそばを何回か通っているはず、
でも私にはぼんやりとしか見えないので分からない。
容姿や色で人を覚えているので、女性が髪型や服装を変えたら、
もう誰が誰だか判らなくなってしまうのが私の眼だ。
ぼんやりとしか見えない眼だから
とてもキレイな世界に出会うことがある。
でも現像して、フイルムをスキャナで読み取って画面で確認すると
何でこんな物を撮ったのだろう思う時がある。
しかしファインダーの中にはとてもキレイな世界があった。
健常者には見えない世界が私には見えていたのに、
それをフイルムに残せないのが悲しい。
「春の朝陽」
35ミリ判ポジフイルム感度100
24-120ミリレンズ