田園城郭都市構想 23

2017年02月22日 | 湖と城郭都市

1.ハワードの田園都市構想
2.田園都市論の現代的意義
日本型田園都市構想
4.和歌山市都市計画と学園城郭都市
5.近代ニュータウンの系譜
       -理想都市像の変遷-
6.世界遺産登録に向けた取り組み
7.街道と湖上交通と都市形成

 

6-1 世界遺産登録制度
6-2 世界遺産登録と国内事例
6-3 「白川郷」の場合
6-3-2 「白川郷」における景観保全の現場 
6-3-3 世界遺産登録の影響―
           規制強化の考察を中心に
 
6-4 おわりに
6-4-1 景観保全の「仕切り直し」
6-4-2 景観保全のゆくえ
              一生活者視点の回復に向けて一 

「白川郷」の人々は,強められていく規制と自らの生活上
の利便性などとの間で折り合いをつけながら,世界遺産保
全に努めている。そして、規制の目をかいくぐりながら、
実践の中で一つ一つ判断して「現状変更行為」を行ってい
る。ただし、そんな中でも,荻町地区の人々の裁量に残さ
れている部分はある。

「現状変更行為許可申請」の審議の実質的な決定権は、未
だに住民組織である「守る会」委員会にあるからだ。もち
ろん、本稿で見てきたような、世界遺産登録後の規制強化
の流れから、荻町地区の人々がその「主体性」を発揮する
度合いは狭まっている。約30年前に自ら「合掌造り」を
保存して「食べていくために」活用しようと決めた際に彼
らが有していたであろう「主体性」と,現在のそれには格
段の差があることは誰の目にも明らかだと思われる。
ただ、それはまだ残されているのである。それに、荻町地
区では,近隣組織である組がいまもって十分に機能してい
る。「守る会」が現在のような形で存続しているのも、組
が攴えているからだといえる。そして、この組の存在によ
って、組の上部組織である荻町地区というまとまりも、強
固なものとなっている。ちなみに、荻町地区では、毎年12
月末に大寄合という地区内の全世帯が参加しなければなら
ない話し合いが行われるのだが、02年の大寄合では、次
のような話が出たそうである。

 現「守る会」会長が「荻町地区はもう世界遺産を守ら
 なければならないように決まっている」と発言したと
 ころ、ある人がこう反論したという。「みんなが幸せ
 に生きていけるなら、「合掌造り」なんてなくなって
 もええと思っとるんや、観光客もこんでもええ。」

この言葉は字義通りに受け止めるべきものではないだろう。
「合掌造り」も観光客も、
今の荻町地区にとって必要不可
決なことは、荻町地区の誰もがわかっていることだからで
ある。よって、
この発言は、現状への異議申し立てだと考
えた方がいいと思われる。そして、私はこの発言に
筋の
光明のようなものを見た思いがした。この異議申し立ては,
「伝建地区」であろうと,世界
遺産であろうと,それを守
るか守らないか、あるいはどう守っていくのかを決めるの
は、他でも
ない、荻町地区に暮らす自分たち自身なのだと
いうことの再確認としても受け取ることができる
からであ
る。

また、このような発百があったことを私に教えてくれた方
は、荻町地区の多くの人
が、世界遺産登録後、住民間の軋
轢が広がっていることに懸念を抱いているという文脈の中
でこれを話していた。つまり、この発言が示しているのは、
地域社会には「自浄作用」のようなものがあるということ
ではないだろうか。すなわち、行き過ぎた「文化遺産」保
全にも、観光地化にも,またそれらによって崩壊しそうな
人間関係にも、自らブレーキをかけることができるという
ことを示していると思われるのである。

ただ、現段階では、このような発言はたまたま表出したも
のにすぎず、この自浄作用が何らかの具体的な動きを見せ
ているわけではない
。よって、このような動きへの萌芽を
見逃さないよう注意しつつ
今後も調査を続けていきたい。
生活を犠牲にした.上での「文化遺産」の保全と「文化遺
産」の保全をないがしろにした上での
観光地化の二つの極
を白と黒に例えるとしたら、荻町地区の人々は、 みんなグ
レーゾーンに立っ
ているといえる。おそらく誰もがどちら
かの極に振れすぎることをよしとはしていない


しかし、「
世界遣産」という大きな波は,その振れ幅を増
大させ、これまでの均衡を危うくさせている。
世界遺産登
録後の変化で最も深刻なのは、実はこの「均衡の崩壊の危
」ではないだろうか。生
活者の視点を欠いた方策では、
おそらくそれを乗り切ることはできないだろう。と、著者
は結ぶ。

さて、「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約
」(Dec. 17, 1972 )は「顕著な普遍的価値を有する文化遺
産及び自然遺産の保護」を目的とした国際条約に基づき、
「白川郷・五箇山の合掌造り集落」(Dec.19,1995)に登録
され今年で22年経過、登録運動から登録維持運動に移行し、
「保全」と「観光」との狭間で「衡の崩壊の危」起きて
いると問題提起される、言い換えれば、「住民」と「国内
外の行政官」間の運動体の矛盾として、または、生活上で
の「多様と集中の選択」のストレス態様と言える。これは、
超高齢・少子社会を迎えた日本での「財政と労働負担」と
「多様と自由の担保」といった問題解決への試金石でもあ
る。わかっていることは、「生産性向上=自由の担保」が
なければ、「世界遺産」に「住民の自由」が抑圧され、過
疎化は不可抗となる。

次回から。「湖上から視た都市形成」(第7章 街道と湖
上交通と都市形成)の考察に移る。
               
                       

【エピソード】

 
 

【脚注及びリンク】
-----------------------------------------------------      

  1. 田園都市 Wikipedia
  2. 世界遺産の保全と住民生活-「白川郷」を事例とし
    て-」才津祐美子、福岡工業大学、環境社会学研究
    (12)、 23-40、2006-10-31)
  3. NPO法人 彦根景観フォーラム 第4回世界遺産を目
    指す彦根の課題
     2008.02.29
  4. 世界遺産所在自治体の保全と観光活用に関する取組
    事例集 国交省観光庁 2014.10.24
  5. 世界遺産登録による経済波及効果の分析 えひめ地
    域政策研究センタ 2007.01.11
  6. 世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する一
    考察『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)
    新井直樹 第11巻,第2号,2008年9月
  7. 世界遺産を活用した観光振興のあり方に関する研究
    運輸政策研究所 第35回 研究報告会 小室充弘
    2015.08.05
  8. 世界遺産登録に向けた取り組み(2014年度)彦根市
  9. 世界遺産に登録されるまで|世界遺産検定 NPO法
    人 世界遺産アカデミー
  10. 高句麗平壌城の都市形態と設計 閔徳植、 国際日本
    文化研究センター学術リポジトリ
  11. 松本市の都市計画 松本市
  12. ひこにゃんがいてもダメ? 彦根城はなぜ世界遺産
    になれないのか 週刊朝日 2013年6月28日号
  13. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー前編 2007.03.02
  14. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー後編 2007.03.09
  15. 第1回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.05
  16. 2回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.07
  17. 第3回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.19
  18. 第4回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.26
  19. 第8次彦根市交通安全計画 2012,03.22
  20. Core Strategy (2013) - Milton Keynes Council
  21. "The New Towns: There Problems and the Future
    Department for Communities and Local Government,
    2002.11.21
  22. 日本エシカル推進協議会Japan Ethical Initiative-
    エシカル日本
  23. 明治期廃絶城郭の公園化について ―史跡の保存
    活用の前史として― 佐々木孝文
     2015.06.26
  24. 都市とは何か 都市計画なぜ必要か - 東北大学
    奥村誠  2015.10.15
  25. 和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市
    2017.01.12
  26. 和歌山市立地適正化計画 2016.12.22
  27. 日本型田園都市構想―イギリス田園都市と比較し
    京田辺市を見直す―2001.12.11 西村利也
  28. 田園都市とエソテリシズム 吉村正和 2004.03.05
  29. 田園都市論の現代的意義 中井検裕 家とまちなみ
    45、2003.7.8
  30. 住宅地計画論 1.ハワードの田園都市構想園都市
  31. 都市思想の二人の巨人、ジェイコブズとハワード:
    宮﨑洋司市
  32. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.06 28
  33. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  34. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  35. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 03
  36. 平成 28年度 主要事業 彦根市
  37. 都市づくりの基本方針(全体構想) 彦根市 橋梁長寿
    命化修繕計画による対策橋梁について
    滋賀県
  38. 彦根市都市計画道路網見直し検討調査
  39. 「まちづくりはひとづくり」をめざし 市民主
    のまち創る-近世城下町彦根市本町地区の2
    例の
    場合-(これからの都市づくりと都市計画
    制度全
    国市長会) 中島一 2005.05.09
  40. 中国城郭都市社会史研究 川勝守 著 汲古書院
  41. 都市計画の世界史、日端康雄 講談社現代新書
  42. ドイツ流 街づくり読本  水島信
  43. 続・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  44. 完・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  45. 都市計画1 日本の都市計画制度の概要 大谷英一
  46. 都市計画2 都市の歴史と都市計画 大谷英一
  47. 都市計画の理論 系譜と課題 高見沢実編集
  48. 道路をどうするのか 五十嵐敬喜・小川明雄 岩
    波新書
  49. 日本の道路史 武部健一 中公新書
  50. 道のユニバーサルデザイン 鈴木敏 技報堂
  51. 道路が一番わかる 窪田陽一 技術評論社
  52. 「道路」についての国際比較 藤井聡 2010.3.14
  53. 彦根市都市計画道路網見直し指針 
  54. 地域別のまちづくり方針(地域別構想)-彦根市
  55. 彦根市新市民体育センタ整備基本計画 2016.10.31 
  56. 彦根市立図書館|簡易検索
  57. 中心市街地の活性化に関する法律 Wikipedia
  58. 富山市におけるコンパクトなまちづくりの進捗と展望
    2014.11.26
  59. アウガ Wikipedia
  60. 富山市 人と環境に優しいまち 公式HP
  61. 青森市 都市計画マスタープラン 公式HP
  62. コンパクトシティはなぜ失敗 するのか 富山、
    青森から見る居住の自由 2016.11.08, Yahoo!ニュー
  63. <アウガ>2副市長辞任 青森市政混迷増す 河北
    新聞 2016.01.28
     
       

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田園城郭都市構想 23

2017年02月21日 | 湖と城郭都市

1.ハワードの田園都市構想
2.田園都市論の現代的意義
日本型田園都市構想
4.和歌山市都市計画と学園城郭都市
5.近代ニュータウンの系譜
       -理想都市像の変遷-
6.世界遺産登録に向けた取り組み
7.街道と湖上交通と都市形成



白川郷合掌造り集落ライブ映像

6-1 世界遺産登録制度
6-2 世界遺産登録と国内事例
6-3 「白川郷」の場合
6-3-2 「白川郷」における景観保全の現場 
6-3-3 世界遺産登録の影響―
           規制強化の考察を中心に
 

④調査報告会における荻町地区の人々の声

A:住んでいる人間としていわせていただければ,何でも
  合掌はだめだということですが、
単に合掌をまねてつ
  くったんじゃないと思う。雪下ろしができないとかい
  う。それでもダ
メでしょうか。

斎藤:放水銃のデザイン(写真2) はまねてるし,雪下
  ろしなら他のデザインでもいい。合
掌にしたらいいと
  安易に思える。他が全部合掌チヅクになったら,ホン
  モノが目立たなく
なる。本当にここの特色は何かと考
  えると、なるべく似たデザインを避けた方がいい。


B:真似ると調和するは違うんですか。
斎藤:安易に調和するには真似た方がいいんです。でも、
  オリジナルを見せる。(これが)
難しい

C:初めて聡明な「伝建審」委員さんの話を聞いたんです
  が, 個人で考えるとストレスがた
まる生活になってお
  るんですよ。昭和50年に「伝建審」がでぎて、20
  何年できた公共物
も悪玉としてあがってきている。な
  んで当初アドヴァィスしてもらえなかったもんかな。

  世界遺産を守っていくには、ちょっとやそっとの頭、
  技術ではだめだな。世界遺産になっ
ても何ら変わりま
  せんといわれてぎた。でも今指摘されて,今までは何
  だったのか。今日
この場は大切にしなければならない
  けど, どうして世界遺産になる前にやってくれなかっ

  たのか。

D:これだから白川村はだめ。みんながいいたいこと今な
  らここ(胸を手のひらで叩く仕
草) に溜まっているか
  ら、この後一席
設ければみんないうのに、後日また改
  めて集めても
また何もいわないから結局何も変わらな
  い
。これだから白川村はだめなんよ。先生たちはここ
  は雪が降るってわかってるんやろうか、
私たちは原住
  民なんよ。
 

以上、報告会の際に聞くことができた荻町地区の人々の声
を見てきたが、これらからは、荻町
地区の人々が報告の内
容に対して抱いた生活者としての戸惑いや憤りを感じ取る
ことができる。
よって、斎藤・松井による本報告に荻町地
区の人々すべてが納得したとは到底思えないし、逆
にこれ
を契機に吹き出したかに見える不満がその後解消されたわ
けでもない。
つまり、Dさんの「結局何も変わらない」と
いう指摘通りの結果に終わったといえる。しかし、本研究
に基づいて
作成された報告書(松井・山田,2001)は、そ
の後「守る会」委員会における「現状変更行為許
可申請」
の審議の際に, 参考文献として用いられるようになった。
そういう意味では、変わるに
は変わったが、それはおそら
くDさんが望んでいたのとは違う方向への変化だったとい
えるだ
ろう。

6-4 おわりに
6-4-1 
景観保全の「仕切り直し」

世界遺産になって「白川郷」は変わったと多くの人がいう。
その際、 本稿の冒頭で述べたよう
に、〈景観の「悪化」〉
という側面が強調されがちである。そして、いかにしてそ
れを防ぐかが緊
急課題のような捉え方がされる。しかし、
それとセットで語られているかのように聞こえるく景
観の
「改善」〉のための方策は、「防ぐ」というレベルでも、
世界遺産になる直前に戻すというの
でもないことがままあ
る。〈景観の「改善」〉には, もっとずっと以前の姿に近
づくようにしなけ
ればならないらしい。

かくして世界遺産に登録される前からあったものも、〈景
観の「悪化」〉を
招いたものとして槍玉にあげられるよう
な事態が生じている。
このようにして要求されているのは,
いわば荻町地区の保存方法の「仕切り直し」である。そし
て、実際にそれを受けて、〈景観
の「改善」〉のために、
電線の地下埋設や,舗装道路のアスファルトの色を土の道
に近づけよう
としたりする、みなどがかなりの費用をか
けて行われている。

つまり、 世界遺産登録後の「白川郷」の景観は,「悪化」
の方向にしろ、「改善」の方向にしろ、
両方が相俟って誠
にドラスティックな変貌を遂げているのである。ただ、い
ずれにしても重要な
のは、両者が「白川郷」に暮らす人々
の生活と密接に関係しているということだと思われる。し

かし、〈景観の「悪化」〉を憂い、〈景観の「改善」〉を
訴える「専門家」のような人々がそこを等

閑視していることは,本稿で見てきたとおりである。

                              この項つづく

【エピソード】

 

 

【脚注及びリンク】
-----------------------------------------------------     

  1. 田園都市 Wikipedia
  2. 世界遺産の保全と住民生活-「白川郷」を事例とし
    て-」才津祐美子、福岡工業大学、環境社会学研究
    (12)、 23-40、2006-10-31)
  3. NPO法人 彦根景観フォーラム 第4回世界遺産を目
    指す彦根の課題
     2008.02.29
  4. 世界遺産所在自治体の保全と観光活用に関する取組
    事例集 国交省観光庁 2014.10.24
  5. 世界遺産登録による経済波及効果の分析 えひめ地
    域政策研究センタ 2007.01.11
  6. 世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する一
    考察『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)
    新井直樹 第11巻,第2号,2008年9月
  7. 世界遺産を活用した観光振興のあり方に関する研究
    運輸政策研究所 第35回 研究報告会 小室充弘
    2015.08.05
  8. 世界遺産登録に向けた取り組み(2014年度)彦根市
  9. 世界遺産に登録されるまで|世界遺産検定 NPO法
    人 世界遺産アカデミー
  10. 高句麗平壌城の都市形態と設計 閔徳植、 国際日本
    文化研究センター学術リポジトリ
  11. 松本市の都市計画 松本市
  12. ひこにゃんがいてもダメ? 彦根城はなぜ世界遺産
    になれないのか 週刊朝日 2013年6月28日号
  13. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー前編 2007.03.02
  14. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー後編 2007.03.09
  15. 第1回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.05
  16. 2回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.07
  17. 第3回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.19
  18. 第4回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.26
  19. 第8次彦根市交通安全計画 2012,03.22
  20. Core Strategy (2013) - Milton Keynes Council
  21. "The New Towns: There Problems and the Future
    Department for Communities and Local Government,
    2002.11.21
  22. 日本エシカル推進協議会Japan Ethical Initiative-
    エシカル日本
  23. 明治期廃絶城郭の公園化について ―史跡の保存
    活用の前史として― 佐々木孝文
     2015.06.26
  24. 都市とは何か 都市計画なぜ必要か - 東北大学
    奥村誠  2015.10.15
  25. 和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市
    2017.01.12
  26. 和歌山市立地適正化計画 2016.12.22
  27. 日本型田園都市構想―イギリス田園都市と比較し
    京田辺市を見直す―2001.12.11 西村利也
  28. 田園都市とエソテリシズム 吉村正和 2004.03.05
  29. 田園都市論の現代的意義 中井検裕 家とまちなみ
    45、2003.7.8
  30. 住宅地計画論 1.ハワードの田園都市構想園都市
  31. 都市思想の二人の巨人、ジェイコブズとハワード:
    宮﨑洋司市
  32. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.06 28
  33. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  34. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  35. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 03
  36. 平成 28年度 主要事業 彦根市
  37. 都市づくりの基本方針(全体構想) 彦根市 橋梁長寿
    命化修繕計画による対策橋梁について
    滋賀県
  38. 彦根市都市計画道路網見直し検討調査
  39. 「まちづくりはひとづくり」をめざし 市民主
    のまち創る-近世城下町彦根市本町地区の2
    例の
    場合-(これからの都市づくりと都市計画
    制度全
    国市長会) 中島一 2005.05.09
  40. 中国城郭都市社会史研究 川勝守 著 汲古書院
  41. 都市計画の世界史、日端康雄 講談社現代新書
  42. ドイツ流 街づくり読本  水島信
  43. 続・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  44. 完・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  45. 都市計画1 日本の都市計画制度の概要 大谷英一
  46. 都市計画2 都市の歴史と都市計画 大谷英一
  47. 都市計画の理論 系譜と課題 高見沢実編集
  48. 道路をどうするのか 五十嵐敬喜・小川明雄 岩
    波新書
  49. 日本の道路史 武部健一 中公新書
  50. 道のユニバーサルデザイン 鈴木敏 技報堂
  51. 道路が一番わかる 窪田陽一 技術評論社
  52. 「道路」についての国際比較 藤井聡 2010.3.14
  53. 彦根市都市計画道路網見直し指針 
  54. 地域別のまちづくり方針(地域別構想)-彦根市
  55. 彦根市新市民体育センタ整備基本計画 2016.10.31 
  56. 彦根市立図書館|簡易検索
  57. 中心市街地の活性化に関する法律 Wikipedia
  58. 富山市におけるコンパクトなまちづくりの進捗と展望
    2014.11.26
  59. アウガ Wikipedia
  60. 富山市 人と環境に優しいまち 公式HP
  61. 青森市 都市計画マスタープラン 公式HP
  62. コンパクトシティはなぜ失敗 するのか 富山、
    青森から見る居住の自由 2016.11.08, Yahoo!ニュー
  63. <アウガ>2副市長辞任 青森市政混迷増す 河北
    新聞 2016.01.28
     
       

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田園城郭都市構想 22

2017年02月19日 | 湖と城郭都市

1.ハワードの田園都市構想
2.田園都市論の現代的意義
日本型田園都市構想
4.和歌山市都市計画と学園城郭都市
5.近代ニュータウンの系譜
       -理想都市像の変遷-
6.世界遺産登録に向けた取り組み
7.街道と湖上交通と都市形成



6-1 世界遺産登録制度
6-2 世界遺産登録と国内事例
6-3 「白川郷」の場合
6-3-2 「白川郷」における景観保全の現場 
6-3-3 世界遺産登録の影響―
           規制強化の考察を中心に

③ 「白川村荻町伝統的建造物群保存地区の景観
  評価に関
する調査・研究」報告会

報告会の後半では、斎藤が、これまで荻町地区で景観をよ
り良
くするために行われてきた修景行為の問題点一「オリ
ジナルな
部分」と「修景した部分」の境界が曖昧で、「文
化財および世
界遺産としての価値」が見えにくくなってい
ることなど――
を、ヴェニス憲章(正式名称「記念建造物
および遺跡の保全と修復
のための国際憲章」、1964)の条
文(特に第12
条)とドイツの歴史的地区における修景の事
例を引き合いに出しながら説明
した。

 
ヴェニス憲章 第12条  欠損部分の補修ば,それが
 全体と調和して一
休となるように行わなければならな
 いが,同時に,オリジナルな部分と区別できるように
 しなければならない
。これは、修復が芸術的または歴
 史的証跡を誤り伝えることのないようにするためであ
 る。

④ 報告会の意義

この報告会の意義を改めて考えてみる と、それは何 と言っ
も「白川郷」の「価値」を具体的かつ厳密に吟味して見せ
たところだといえる。換言すれば、「白川郷」の何を保存
し、何を捨てるべきなのかを明言
したということである。

「白川郷」では、これまでこのようなことが試みられたこ
とはなかったし、日本の他の「伝建地区」の調査や民俗文
化財などの調査でもおそらく行われたことはないのではな
いかと思われる。

この背景には,荻町地区の人々に景観の「価値」を啓蒙し
ようという意志の存在が見受けられる。また、「伝建地区
」を分析する際に、ヴェニス憲章などのグローバルスタン
ダードを持ち込んでいるという点も重要だと思われる。
「白川郷」が単なる「伝建地区」の一つの地区ではなく世
界遺産であるがゆえに,このような分析が有効かつ必然で
あるかのような印象を与えていると感じられた。実際、こ
の報告は荻町地区の人々に少なからぬ衝撃を与えたようで
ある。

とりわけ、「合掌を真似たデザイン」の建築物をはじめと
して、これまで修景行為として行ってきたものが価値を
阻害する
景観要素」として次々と槍玉にあがったことに対
する反響が大きかったと思われる。すなわち、これまで
〈景観の「改善」〉として積み上げてきた行為が、〈景観
の「悪化」〉に繋がっていると指摘されたことに、荻町地
区の人々は驚き、 戸惑い、そして怒りを示したのである。
次項では、 その声をいくつか拾って紹介したい。

⑤ 当惑する人々

資料1は、報告会の質疑応答の時間に出た住民からの質問
や意見などを書き出したものであ
る。Aさん、Bさんの意
見および質問は、これまで修景として行ってきた「合掌造
り」に似せた建
築物や工作物(例えば、写真2のようなも
の)が「価値を阻害する景観要素」とされ、「『合掌造

とは違うデザインで、周囲と調和のとれたものにすべきだ
と言われたことに関するもので
ある。参考までに、それぞ
れに対する斎藤の回答も併記した。


ここでの回答で、斎藤が「合掌を真似たデザイン」のもの
をつくってはいけない理由を、真似たものをつくると「ホ
ンモノ」や
「オリジナル」が目立たなくなるからだと述べ
ているが、これは報告会の中で斎藤がヴェ
ニス憲章等を用
いて説明したことの繰り返しである。そしてこれが、先述
した1994年に行われた「白
川村荻町伝統的建造物群保存地
区保存計画」の改訂で、「ただし、かってあった家屋を科
学的根
拠に基づいて復原するもの以外は、合掌造り家屋に
似せたものを造ることはできない」という文
章が加筆され
た理由の
一つだと考えられる。

しかし、ここでのAさん、Bさんをはじめとす
る荻町地区
の人々の反応から、先の「白川村荻町伝統的建造物群保存
地区保存計画」の改訂内容
が、荻町地区の人々の間で周知
されていないことがわかる。それはすなわち、この改訂が
荻町地
区の大部分の人の了解なしに行われたことを意味す
る。ただ、そうではあっても、すでに明文化
されたもので
あるため、今後はこれが従うべき基準となっていくことが
予想される。

Cさんの発言は、「伝建審」のようないわゆる行政側の、
一貫性のなさ――あるいは実質的な
発言力および指導力の
欠如――と世界遺産後の変化を指摘していて非常に興味深
い。
なお、「聡明な『伝建審』委員さん」とは斎藤のこと
である。D
さんのものは、この報告会終了後、私個人に話
してくれた言葉である。この言葉の背景には、
斎藤・松井
の発表時間(1時間半程度)に対して質疑応答の時間(30
分弱)が短く、ほとんどの
人が発言できなかったというこ
とがある。

また、Dさんが自宅前で使用している周囲をコンクリ
ート
で固めた水路が「価値を阻害する景観要素」としてスライ
ドで紹介されたことも無関係では
ないと考えられる。しか
し、それゆえに、この発言には当事者としての率直な思い
が反映されて
いて、胸を打つ。

と、登録と住民の意識の変化を報告しているが、さらに、
考察がつづく。

                    この項つづく

【エピソード】

 

● 琵琶湖博物館

人と琵琶湖の歴史: 利用のはじまり

 

【脚注及びリンク】
-----------------------------------------------------    

  1. 田園都市 Wikipedia
  2. 世界遺産の保全と住民生活-「白川郷」を事例とし
    て-」才津祐美子、福岡工業大学、環境社会学研究
    (12)、 23-40、2006-10-31)
  3. NPO法人 彦根景観フォーラム 第4回世界遺産を目
    指す彦根の課題
     2008.02.29
  4. 世界遺産所在自治体の保全と観光活用に関する取組
    事例集 国交省観光庁 2014.10.24
  5. 世界遺産登録による経済波及効果の分析 えひめ地
    域政策研究センタ 2007.01.11
  6. 世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する一
    考察『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)
    新井直樹 第11巻,第2号,2008年9月
  7. 世界遺産を活用した観光振興のあり方に関する研究
    運輸政策研究所 第35回 研究報告会 小室充弘
    2015.08.05
  8. 世界遺産登録に向けた取り組み(2014年度)彦根市
  9. 世界遺産に登録されるまで|世界遺産検定 NPO法
    人 世界遺産アカデミー
  10. 高句麗平壌城の都市形態と設計 閔徳植、 国際日本
    文化研究センター学術リポジトリ
  11. 松本市の都市計画 松本市
  12. ひこにゃんがいてもダメ? 彦根城はなぜ世界遺産
    になれないのか 週刊朝日 2013年6月28日号
  13. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー前編 2007.03.02
  14. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー後編 2007.03.09
  15. 第1回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.05
  16. 2回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.07
  17. 第3回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.19
  18. 第4回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.26
  19. 第8次彦根市交通安全計画 2012,03.22
  20. Core Strategy (2013) - Milton Keynes Council
  21. "The New Towns: There Problems and the Future
    Department for Communities and Local Government,
    2002.11.21
  22. 日本エシカル推進協議会Japan Ethical Initiative-
    エシカル日本
  23. 明治期廃絶城郭の公園化について ―史跡の保存
    活用の前史として― 佐々木孝文
     2015.06.26
  24. 都市とは何か 都市計画なぜ必要か - 東北大学
    奥村誠  2015.10.15
  25. 和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市
    2017.01.12
  26. 和歌山市立地適正化計画 2016.12.22
  27. 日本型田園都市構想―イギリス田園都市と比較し
    京田辺市を見直す―2001.12.11 西村利也
  28. 田園都市とエソテリシズム 吉村正和 2004.03.05
  29. 田園都市論の現代的意義 中井検裕 家とまちなみ
    45、2003.7.8
  30. 住宅地計画論 1.ハワードの田園都市構想園都市
  31. 都市思想の二人の巨人、ジェイコブズとハワード:
    宮﨑洋司市
  32. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.06 28
  33. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  34. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  35. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 03
  36. 平成 28年度 主要事業 彦根市
  37. 都市づくりの基本方針(全体構想) 彦根市 橋梁長寿
    命化修繕計画による対策橋梁について
    滋賀県
  38. 彦根市都市計画道路網見直し検討調査
  39. 「まちづくりはひとづくり」をめざし 市民主
    のまち創る-近世城下町彦根市本町地区の2
    例の
    場合-(これからの都市づくりと都市計画
    制度全
    国市長会) 中島一 2005.05.09
  40. 中国城郭都市社会史研究 川勝守 著 汲古書院
  41. 都市計画の世界史、日端康雄 講談社現代新書
  42. ドイツ流 街づくり読本  水島信
  43. 続・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  44. 完・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  45. 都市計画1 日本の都市計画制度の概要 大谷英一
  46. 都市計画2 都市の歴史と都市計画 大谷英一
  47. 都市計画の理論 系譜と課題 高見沢実編集
  48. 道路をどうするのか 五十嵐敬喜・小川明雄 岩
    波新書
  49. 日本の道路史 武部健一 中公新書
  50. 道のユニバーサルデザイン 鈴木敏 技報堂
  51. 道路が一番わかる 窪田陽一 技術評論社
  52. 「道路」についての国際比較 藤井聡 2010.3.14
  53. 彦根市都市計画道路網見直し指針 
  54. 地域別のまちづくり方針(地域別構想)-彦根市
  55. 彦根市新市民体育センタ整備基本計画 2016.10.31 
  56. 彦根市立図書館|簡易検索
  57. 中心市街地の活性化に関する法律 Wikipedia
  58. 富山市におけるコンパクトなまちづくりの進捗と展望
    2014.11.26
  59. アウガ Wikipedia
  60. 富山市 人と環境に優しいまち 公式HP
  61. 青森市 都市計画マスタープラン 公式HP
  62. コンパクトシティはなぜ失敗 するのか 富山、
    青森から見る居住の自由 2016.11.08, Yahoo!ニュー
  63. <アウガ>2副市長辞任 青森市政混迷増す 河北
    新聞 2016.01.28
     
      

-------------------------;--------------------------                   


田園城郭都市構想22

2017年02月17日 | 湖と城郭都市

1.ハワードの田園都市構想
2.田園都市論の現代的意義
日本型田園都市構想
4.和歌山市都市計画と学園城郭都市
5.近代ニュータウンの系譜
       -理想都市像の変遷-
6.世界遺産登録に向けた取り組み
7.街道と湖上交通と都市形成

 

6-1 世界遺産登録制度
6-2 世界遺産登録と国内事例
6-3 「白川郷」の場合
6-3-2 「白川郷」における景観保全の現場 
6-3-3 世界遺産登録の影響―
           規制強化の考察を中心に

世界遺産登録の影響としては、やはり真っ先に観光客の急
増と
それに付随する変化をあげるべきかもしれない。しか
し、本節では,そうした変化ではなく、登録にともなって
行われた規制強化について見ていく。なぜなら、この規制強
化もまた世界遺産登録後の荻町地区の人々の生
活に大ぎな
影響を与えているものの一つであるにもかかわらず、〈景
観の「改善」〉という名目で
行われているためか、これま
でほとんど問われてこなかったからである。

① 明文化された規制内容の変化

「伝建地区」選定後に荻町地区に課せられた規制について
は先述した(表1)が、
ここでは、それが世界遺産登録に
ともなってどのように変化したのかを見ていきたい。

表1(前回に掲載) にあるように、「白川郷」が世界遺産
の暫定リストに載った(1992年) 後の1994 年には、世界
遺産登録を見越して、「白川村荻町伝統的建造物群保存地
区保存計画」が改訂された。この改訂の最も注目すべき点
は、「3.保存地区内における建造物及びその他の物件の
保存整備計画」の「(4 )建造物の移転,除却,新築,増
築,改築」の項の最後に、「ただし、かってあった家屋を
科学的根拠に基づいて復原するもの以外は、合掌造り家屋
に似せたものを造ることはできない」という文章が加筆さ
れたことである。

このような「伝統的様式を用いての修景の禁止」は、「日
本の伝統的建造物群保存地区の修景基準としては初めての
規定で、他に例がないもの」(斎藤,2001: 92)だという

このことは今後重要な意味を持ってくると思われる(その
理由については後術言及)。

そして,世界遺産登録後の1999年には「自川村荻町伝統的
建造物群保存地区景観保存基準」
が改正され、 同時に「景
観保存基準におけるガイドライン」がつくられた。「白川
村荻町伝統的
建造物群保存地区景観保存基準」の改正では,
伝統的建造物の保存・修理に関する基準や伝統的
建造物以
外の建築物外観修景の基準が一
層厳密になった。

また、「景観保存基準におけるガイド
ライン」では、住宅
等の新築・増築・改築の際の建築面積や,土地の形質の変
更および駐車場の
造成に関するガイドラインが定められた。
特に,右料駐車場の造成を食いIEめるのが,「景観保
存基
準におけるガイドライン」作成の目的だったという。本稿
では個々の条文を詳述することは
できないが,これらの規
制が今までのもの以上に細部まで具体的に規制する内容で
あることは確
かである。

以下、明文化された規制内容の変化を見てぎたが、規制強
化はこれらだけに止まらない。以下の項では、まず、景観
保全の促進とともに規制強化にも繋がっている財団法人世
界遺産白川郷合掌造り保存財団(以下「財団」)の創設と
事業内容について概観する。次に、白川村教育委員会予算
(1998年度)および「財団」の1999年度の調査・普及事業
によって行われた調査で、その結果が直接荻町地区の人々
に報告され、反響が大きかった$例を紹介したい。

②「財団」の創設と規制強化

「則団」は、「白川村荻町伝統的建造物群保存地区保存条
例(昭和51年自川村条例第15号)に基づき、世界遺産に登
録された自川村荻町伝統的建造物群保存地区(以ド「世界
遺産集落」という)とそれらをとりまく地域の環境を保全
するとともに,住民の生活環境を向トさせることにより、
匿界遺産集落の価値を永く後世に継承し、もってわが国の
文化の向上と自川村の振興発展に寄ケすること」(財団法
人世界遺産白川郷合掌造り保存財団 online : gaiyou .html
を目的に1997年に設立された。職員は現在4人で、他に白
川村役場職員が兼任している事務局長がいる。また、職員
の1人は文化財技師である。

「財団」の主なな事業としては、世界遺産集落の保存のた
めの修理事業、修景事業、地域活性化事業、調査・普及事
業、受託事業、文化財建造物修理設計監理受託事業(伝統
的建造物修理事業設計監理受託、現状変更申請書のチェッ
ク及び遺産地区内修景指導受託) などがあげられている
(財団法人匹界遺産白川郷合掌造り保存財団 online : jigyo. 
hutml
)。これによって、文化財保護法に基づいた「伝建
地区」への補助制度では対象とならなかった修理や修景に
対しても助成金が出るようになり、荻町地区の人々に、規
制に則した形での修理・修景を行ってもらいやすくなった
(規制に則した形でしか助成金を出さないため)。

また、特筆すべきなのは,文化財建造物修理設計監理受託
事業として、文化財技師が中心となって、「守る会」委員
会にかけられる「現状変更行為許可申請書」を「白川村荻
町伝統的建造物群保存地区景観保存基準」に照らし合わせ
てチェックし、チェック表を申請書に添付して「守る会」
委員会に提出している上に,文化財技師と他の職員の2 名
が「守る会」委員会での審議の場にも参加していることで
ある。さらに、地域活性化事業として、「守る会」の活動
費も助成している。

なぜこうした「財団」の事業が重要かというと、これらに
よって、「守る会」という荻町地区の住民組織によって行
われてぎた。いわば住民の住民による住民のための審議に
外部の視角一しかも文化財の専門家という視角一が持ち込
まれることになったからである。このことが「白川村荻町
伝統的建造物群保存地区景保存基準」をはじめとした規制
の遵守に発揮する効果はかなり大ぎいものと思われる。

③ 「白川村荻町伝統的建造物群保存地区の景観
 評価に関
する調査・研究」報告会

白川村と「財団」に依頼された前東京芸大教授〔現筑波大
学大学院人間総合科学研究科世界遺産専攻・教授)の斎藤
英俊と修十課程の学生だった松井乃生(現黒田乃生,筑波
大学大学院人間
総合科学研究科世界遺産専攻・助教授)ら
が行った「白川村荻町伝統的建造物群保存地区の景観
評価
に関する調査・研究」の報告会は,2000年7 月14日に荻町
多目的集会施設で行われた。彼
らの報告の内容は,以下の
ようなものだった。

まず、報告会の前半では、松井が、荻町地区の「景観」を
構成する要素を特定し、それらが
「価値となる景観要素」
と「価値を阻害する景観要素」の二つに分類できることを
示した(表2)。
そして,荻町地区内で撮影したそれぞれ
の要素に該当するものの写真をスライドで見せながら、

町地区の人々に「価値となる景観要素」を守り、「価値を
阻害する景観要素」を取り除くよう
助言したのである。た
とえば、「価値となる景観要素」としては, 写真1 のよ
うなものが紹介さ
れた。

これには表2でいう「建造物」欄の「明快で多様な妻面」・
「大きな規模」・「急勾配の切妻
造り」・「茅葺き屋根の質感」,
「植栽」欄の「独立樹・家屋に添うように」・「イチイの
低い生垣」などの要素が含まれていると考えられる。また,
「価値を阻害する景観要素」としては、写真2、3のよう
なものが示された。写真2は、表2 「その他」の欄の「
合掌を真似たデザイン」に該当し、写真3は、「水路」の
欄の「違和感のある素材」に該当する。写真3の「違和感」
は、一見わかりにくいと思われる。
コンクリートと形のそろっ
た玉石という水路の素材が,「伝統的な」空石積みのもの一不
揃いの石のみで積まれたもの一と比べて,違和感があるという
指摘なのである。



                    この項つづく

【エピソード】

 

【脚注及びリンク】
-----------------------------------------------------   

  1. 田園都市 Wikipedia
  2. 世界遺産の保全と住民生活-「白川郷」を事例とし
    て-」才津祐美子、福岡工業大学、環境社会学研究
    (12)、 23-40、2006-10-31)
  3. NPO法人 彦根景観フォーラム 第4回世界遺産を目
    指す彦根の課題
     2008.02.29
  4. 世界遺産所在自治体の保全と観光活用に関する取組
    事例集 国交省観光庁 2014.10.24
  5. 世界遺産登録による経済波及効果の分析 えひめ地
    域政策研究センタ 2007.01.11
  6. 世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する一
    考察『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)
    新井直樹 第11巻,第2号,2008年9月
  7. 世界遺産を活用した観光振興のあり方に関する研究
    運輸政策研究所 第35回 研究報告会 小室充弘
    2015.08.05
  8. 世界遺産登録に向けた取り組み(2014年度)彦根市
  9. 世界遺産に登録されるまで|世界遺産検定 NPO法
    人 世界遺産アカデミー
  10. 高句麗平壌城の都市形態と設計 閔徳植、 国際日本
    文化研究センター学術リポジトリ
  11. 松本市の都市計画 松本市
  12. ひこにゃんがいてもダメ? 彦根城はなぜ世界遺産
    になれないのか 週刊朝日 2013年6月28日号
  13. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー前編 2007.03.02
  14. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー後編 2007.03.09
  15. 第1回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.05
  16. 2回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.07
  17. 第3回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.19
  18. 第4回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.26
  19. 第8次彦根市交通安全計画 2012,03.22
  20. Core Strategy (2013) - Milton Keynes Council
  21. "The New Towns: There Problems and the Future
    Department for Communities and Local Government,
    2002.11.21
  22. 日本エシカル推進協議会Japan Ethical Initiative-
    エシカル日本
  23. 明治期廃絶城郭の公園化について ―史跡の保存
    活用の前史として― 佐々木孝文
     2015.06.26
  24. 都市とは何か 都市計画なぜ必要か - 東北大学
    奥村誠  2015.10.15
  25. 和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市
    2017.01.12
  26. 和歌山市立地適正化計画 2016.12.22
  27. 日本型田園都市構想―イギリス田園都市と比較し
    京田辺市を見直す―2001.12.11 西村利也
  28. 田園都市とエソテリシズム 吉村正和 2004.03.05
  29. 田園都市論の現代的意義 中井検裕 家とまちなみ
    45、2003.7.8
  30. 住宅地計画論 1.ハワードの田園都市構想園都市
  31. 都市思想の二人の巨人、ジェイコブズとハワード:
    宮﨑洋司市
  32. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.06 28
  33. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  34. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  35. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 03
  36. 平成 28年度 主要事業 彦根市
  37. 都市づくりの基本方針(全体構想) 彦根市 橋梁長寿
    命化修繕計画による対策橋梁について
    滋賀県
  38. 彦根市都市計画道路網見直し検討調査
  39. 「まちづくりはひとづくり」をめざし 市民主
    のまち創る-近世城下町彦根市本町地区の2
    例の
    場合-(これからの都市づくりと都市計画
    制度全
    国市長会) 中島一 2005.05.09
  40. 中国城郭都市社会史研究 川勝守 著 汲古書院
  41. 都市計画の世界史、日端康雄 講談社現代新書
  42. ドイツ流 街づくり読本  水島信
  43. 続・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  44. 完・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  45. 都市計画1 日本の都市計画制度の概要 大谷英一
  46. 都市計画2 都市の歴史と都市計画 大谷英一
  47. 都市計画の理論 系譜と課題 高見沢実編集
  48. 道路をどうするのか 五十嵐敬喜・小川明雄 岩
    波新書
  49. 日本の道路史 武部健一 中公新書
  50. 道のユニバーサルデザイン 鈴木敏 技報堂
  51. 道路が一番わかる 窪田陽一 技術評論社
  52. 「道路」についての国際比較 藤井聡 2010.3.14
  53. 彦根市都市計画道路網見直し指針 
  54. 地域別のまちづくり方針(地域別構想)-彦根市
  55. 彦根市新市民体育センタ整備基本計画 2016.10.31 
  56. 彦根市立図書館|簡易検索
  57. 中心市街地の活性化に関する法律 Wikipedia
  58. 富山市におけるコンパクトなまちづくりの進捗と展望
    2014.11.26
  59. アウガ Wikipedia
  60. 富山市 人と環境に優しいまち 公式HP
  61. 青森市 都市計画マスタープラン 公式HP
  62. コンパクトシティはなぜ失敗 するのか 富山、
    青森から見る居住の自由 2016.11.08, Yahoo!ニュー
  63. <アウガ>2副市長辞任 青森市政混迷増す 河北
    新聞 2016.01.28
     
     

-------------------------;--------------------------                   

 


田園城郭都市構想21

2017年02月15日 | 湖と城郭都市

1.ハワードの田園都市構想
2.田園都市論の現代的意義
日本型田園都市構想
4.和歌山市都市計画と学園城郭都市
5.近代ニュータウンの系譜
       -理想都市像の変遷-
6.世界遺産登録に向けた取り組み
7.街道と湖上交通と都市形成

6-1 世界遺産登録制度
6-2 世界遺産登録と国内事例
6-2-1 「白川郷」の場合

②「合掌造り」保存運動と
    荻町地区の「文化遺産」化

この準備には、保存しようとする地区の学術的な調査(伝
統的
建造物群保存対策調査)だけでなく、
荻町地区の住民
の合意を得ることも含まれていた。この伝統的建造物群保
地区制度は、従来の文化財の指定制度のように文化庁の
判断によって指定されるものではなく、当該地区住民
の保
存への合意に基づいて市町村が保存地区を決定した後、文
部大臣に重要伝統的建造物群保存地区選定の申請書を提出
し、文化財保護審議会の諮問を経て選定されるという形を
とるものだったからである(白川村史編さん委員会編、19
98;文化庁,2001)。住民の合意形成は、近隣組織である
7つの組ごとに行われた。板谷静夫さん所蔵の当時の資料
「伝統的建造物群保存地区指定(選定)に関して荻町区民
との懇談会経過報告」によれば、選定後にかけられる規制
によって生活が不便になることを懸念しつつも、観光客の
増加による地域経済の向上に期待して、合意に達したよう
である
 

こうして荻町地区は,1975年の文化財保護法の改正で導入
されたぼかりの伝統的建造物群保
存地区制度によって、76
年に最初の重要伝統的建造物群保存地区(以ド「伝建地区
」)の一つと
して選定された。「伝建地区」としての名称
は,「白川村荻町」である。世界遺産になるには国内
法規
で管理されていることが前提条件となっており、基本的に
は国指定レベルの文化財でなけれ
ば世界遺産に推薦される
ことはない。よって、この選定が,荻町地区が95年に世界
遺産に登録
される契機の一つとなったといえる。

③ 「守る会」委員会における「現状変更行為」の審議

「伝建地区」に選定されて以来、荻町地区の人々には「現
状変更行為」に関する様々な規制が
課せられるようになっ
た。荻町地区の人々が「現状変更行為」を行おうとする際
には、「現状変
更行為許可申請書」を「守る会」委員に提
出し、「守る会」委員会での審議を受けて,白川村教
育委
員会から許可をもらわなければならない
。ただし、白川村
教育委員会は「守る会」委員会で
の審議結果をほとんどそ
のまま採用することになっているので、実質的に許可/不
許可の判断を
下しているのは、「守る会」委員会というこ
とになる。

「守る会」委員会は、毎月1回、平日の午後7時もしくは
7時半から、荻町多目的集会施設で行われる。終了時刻は
決まっておらず、討議が白熱した場合には、深夜まで及ぶ
こともある。この実際の審議の場では、「景観」という言
葉を非常に頻繁に耳にする。ほとんどの「現状変更行為」
において、景観に合うか否かが許可を与えるかどうかの重
要な指標の一つになっているからである。ただし、景観に
合うか否かという議論は、しばしば個々人の感覚的なもの
に頼ってしまいがちである。しかし、「守る会」委員会に
おいては、討議を繰り返す中で、委員各々の感覚的なもの
から発せられたイメージが重なり合い、共有されることに
よって、一つの明確な像一すなわち、最も景観に合うもの
一が導き出されている。

例えば、世界遺産登録後に行われた電線の地下埋設に伴っ
て新しくつくられた街灯についても、支柱の材質や色から
電球の種類や色・形・大きさまで、「守る会」委員会にお
いて何時間もかけて討議された結果,ようやく設置された
のである。

その審議の際に参照されるのが、表1のような規制である。
ただし、審議がこのような明文化された基準にしたがって
杓子定規に行われるかというと、そうではない。例えば、
公共物と私有物では、「守る会」委員会の対応は全く違う。
公共物に関する申請書に対しては、「白川村荻町伝統的建
造物群保存地区景観保存基準」などの明文化された基準や
「守る会」委員の景観に合うか否かの感覚に照らし合わせ
て、厳しく吟味される。

一方、私有物に対しては、申請者それぞれの個人的事情や
過去の経緯、人間関係に対する配慮なども加味され、時に
は明文化された基準が脇
に置かれる形で、許可/不許可が
判断されることもある。

「守る会」委員会が、特に私有物に対してこのような柔軟
性を示すのは、「守る会」委員会が基
本的に「住民生活重
」という立場に立っているからである。この基本的スタ
ンスは、「合掌造
り」を観光資源として活用しつつ残して
いこうと考えた「守る会」発足時から変わっていない。

だ、こうした柔軟性は,時として不公平感に繋がり、住民
の不満の対象となることもある。し
かし同時に、住民間の
不平等感を是正したり,住民問の軋轢に繋がりかねない問
題を解決したり
することにも役立っている。そしてそれが
結果的に,多少逸脱した形かもしれないが,景観の「保全」」

に繋がっているのである。

1971年に「守る会」が発足し、76年に「伝建地区」に選定
されて以来、荻町地区の人々は、
景観保全に腐心してきた。
「伝建地区」になる前にある程度予想されていたこととは
いえ、自ら
の生活の場に数多くの規制があることの困難さ
は想像に難くない
。そのため、世界遺産登録に向けた住民
への説明会が行われた時、荻町地区の人々の間からは規制
が強くなることを心配する声
があがったという。もちろん
その際は、世界遺産への登録は国内法規によって守られて
いるもの
が対象であり、世界遺産になっても今まで以上に
規制が厳しくなることはないという説明がなさ
れた。しか
し、 実際は違ったのである。

                             この項つづく

【エピソード】



湖上に長さ30間の大船を浮かべた織田信長は直ちに小さな
船に解体してしまった。その理由は何だったのか?滋賀県
立琵琶湖博物館専門学芸員の著者が、発掘資料をもとに新
たな視点から琵琶湖の古代・中世の湖上交通史を再整理。

【脚注及びリンク】
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  1. 田園都市 Wikipedia
  2. 世界遺産の保全と住民生活-「白川郷」を事例とし
    て-」才津祐美子、福岡工業大学、環境社会学研究
    (12)、 23-40、2006-10-31)
  3. NPO法人 彦根景観フォーラム 第4回世界遺産を目
    指す彦根の課題
     2008.02.29
  4. 世界遺産所在自治体の保全と観光活用に関する取組
    事例集 国交省観光庁 2014.10.24
  5. 世界遺産登録による経済波及効果の分析 えひめ地
    域政策研究センタ 2007.01.11
  6. 世界遺産登録と持続可能な観光地づくりに関する一
    考察『地域政策研究』(高崎経済大学地域政策学会)
    新井直樹 第11巻,第2号,2008年9月
  7. 世界遺産を活用した観光振興のあり方に関する研究
    運輸政策研究所 第35回 研究報告会 小室充弘
    2015.08.05
  8. 世界遺産登録に向けた取り組み(2014年度)彦根市
  9. 世界遺産に登録されるまで|世界遺産検定 NPO法
    人 世界遺産アカデミー
  10. 高句麗平壌城の都市形態と設計 閔徳植、 国際日本
    文化研究センター学術リポジトリ
  11. 松本市の都市計画 松本市
  12. ひこにゃんがいてもダメ? 彦根城はなぜ世界遺産
    になれないのか 週刊朝日 2013年6月28日号
  13. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー前編 2007.03.02
  14. 利用者が“便利”だと思えるパーク&ライド ECO
    JAPAN インタビュー後編 2007.03.09
  15. 第1回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.05
  16. 2回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.07
  17. 第3回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.19
  18. 第4回 ポストケインズ派経済学とは何か 佐々
    木啓明 2011.10.26
  19. 第8次彦根市交通安全計画 2012,03.22
  20. Core Strategy (2013) - Milton Keynes Council
  21. "The New Towns: There Problems and the Future
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    2002.11.21
  22. 日本エシカル推進協議会Japan Ethical Initiative-
    エシカル日本
  23. 明治期廃絶城郭の公園化について ―史跡の保存
    活用の前史として― 佐々木孝文
     2015.06.26
  24. 都市とは何か 都市計画なぜ必要か - 東北大学
    奥村誠  2015.10.15
  25. 和歌山市都市計画マスタープラン 和歌山市
    2017.01.12
  26. 和歌山市立地適正化計画 2016.12.22
  27. 日本型田園都市構想―イギリス田園都市と比較し
    京田辺市を見直す―2001.12.11 西村利也
  28. 田園都市とエソテリシズム 吉村正和 2004.03.05
  29. 田園都市論の現代的意義 中井検裕 家とまちなみ
    45、2003.7.8
  30. 住宅地計画論 1.ハワードの田園都市構想園都市
  31. 都市思想の二人の巨人、ジェイコブズとハワード:
    宮﨑洋司市
  32. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.06 28
  33. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  34. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 26
  35. 近代ニュータウンの系譜―理想都市像の変遷-、
    佐藤健正、2016.07 03
  36. 平成 28年度 主要事業 彦根市
  37. 都市づくりの基本方針(全体構想) 彦根市 橋梁長寿
    命化修繕計画による対策橋梁について
    滋賀県
  38. 彦根市都市計画道路網見直し検討調査
  39. 「まちづくりはひとづくり」をめざし 市民主
    のまち創る-近世城下町彦根市本町地区の2
    例の
    場合-(これからの都市づくりと都市計画
    制度全
    国市長会) 中島一 2005.05.09
  40. 中国城郭都市社会史研究 川勝守 著 汲古書院
  41. 都市計画の世界史、日端康雄 講談社現代新書
  42. ドイツ流 街づくり読本  水島信
  43. 続・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  44. 完・ドイツ流 街づくり読本 水島信
  45. 都市計画1 日本の都市計画制度の概要 大谷英一
  46. 都市計画2 都市の歴史と都市計画 大谷英一
  47. 都市計画の理論 系譜と課題 高見沢実編集
  48. 道路をどうするのか 五十嵐敬喜・小川明雄 岩
    波新書
  49. 日本の道路史 武部健一 中公新書
  50. 道のユニバーサルデザイン 鈴木敏 技報堂
  51. 道路が一番わかる 窪田陽一 技術評論社
  52. 「道路」についての国際比較 藤井聡 2010.3.14
  53. 彦根市都市計画道路網見直し指針 
  54. 地域別のまちづくり方針(地域別構想)-彦根市
  55. 彦根市新市民体育センタ整備基本計画 2016.10.31 
  56. 彦根市立図書館|簡易検索
  57. 中心市街地の活性化に関する法律 Wikipedia
  58. 富山市におけるコンパクトなまちづくりの進捗と展望
    2014.11.26
  59. アウガ Wikipedia
  60. 富山市 人と環境に優しいまち 公式HP
  61. 青森市 都市計画マスタープラン 公式HP
  62. コンパクトシティはなぜ失敗 するのか 富山、
    青森から見る居住の自由 2016.11.08, Yahoo!ニュー
  63. <アウガ>2副市長辞任 青森市政混迷増す 河北
    新聞 2016.01.28
     
            

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