啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「文月」

2020-07-01 13:40:49 | 山野草
「ゲンノショウコ」  フウロ科
 7月の異名、文月は七夕にちなんでいるという。牽牛と織女の恋を祝福し詩歌を作り、二つの星に捧げたり、書物を開いて夜気にさらすので、文月という説があるという。そして、この月は暑中見舞いの季節。”元気でいるかしら?”と、相手の顔を思い浮かべながらしたためた「文」は、今となっては遠い昔になってしまった。スマホのアプリで、伝えたい用件だけを、ボタン1つで送信すると、あっという間に相手に届くという早わざ。それはそれで非常に便利ではあるけれど、どこか味気ない気がする。文月に因んで、誰かに手紙をしたためてみようか?誰か・・・。

 高崎市染料植物園の一角で、一輪だけ咲いていたゲンノショウコ。この草を乾燥して煎じて飲むと、腹痛などにすぐ効くことから、「現の証拠」の名がついたと、図鑑に記されてあった。花の後にできるロケット型の果実が、はじけてまきあがった時の形が、神輿の屋根に見えることから、「ミコシグサ」の名もあるというが、自身は実際、見た記憶がない。図鑑で確認すると、確かにおもしろい形をしている。山野の道ばたに生えているらしいが、あまりお目にかかれない。
 花言葉「心の強さ」


  当家のフウロ。
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「以前 カッパピア 、 現在 観音山公園」

2020-06-28 13:43:57 | 山野草
「ゴマナ」 キク科
 高崎、白衣大観音山近辺に、以前、カッパピアという名称の遊園地があり、流れるプールは大人気。最盛期は、年間60万人以上の来客というから驚きだ。しかしその後、入場者の減少、施設の老朽化が著しく、2003年に閉鎖。十数年後、その跡地に出来たのが、観音山公園。そのなかで、ケルナ広場は、ドイツのケルナーステイック社の遊具がたくさん設置されている。デザイン性、色彩の組み合わせ、使い方の工夫、見たことがない遊具・・。過去の自分自身が抱いていた、遊具の固定観念から解放された。25mプール、幼児プールなどの施設も設置され、広々とした芝生公園は家族で楽しめる。訪れた日は平日で曇天。ほとんど人はいなかったけれど、休日ともなれば、ワイワイ賑やかな子供たちの声が響くだろう。カッパピアには想い出も詰まっているが、生まれ変わった観音山公園、次回は孫と共に。

 ケルナー広場は丘陵地であり、そこは尾根道の遊歩道がある。洞窟観音、白衣観音、ひびき橋から染料植物園と続いている。再び来ることはないだろう、と思っていた道なので懐かしい。その道ばたで見つけたゴマナ。草丈1m程、開花にはまだ早いが、小さな蕾をたくさんつけている。葉が胡麻の葉に似ていて、食べられることにより「胡麻菜」の名前がつけられたという。姿勢の良い立ち姿は目だつ。

 白衣観音から染色工芸館へ続く”ひびき橋”
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「そっと咲く花  :ギンラン」

2020-05-19 11:36:38 | 山野草
 朝から雨。激しい雨音で目が覚めた。基本的に、雨は嫌いではない。枕元でラジオを聴きながら、うっつらうっつら、心行くまで雨音を愉しむ。制限時間はないのだから。
 日曜日、群馬県立観音山ファミリーパークへ。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、一輪車、自転車といった健康遊具や滑り台、ふあふあドームなど、いわゆる共有物は使えない。さらに、ウワミズザクラが咲いているという”自然の森”を散策したかったのに、ここもクローズ。オープンしていたのは、芝生広場とその周辺。ベンチでチョコ食べたり、おせんべい、それに飴も。エネルギーを充分に補い、散歩の”はしご”。行先はお馴染竹沼。
 「ギンラン」  ラン科
 「やっぱり知っているんだね~、それ、ギンランだいねぇ~、きれいだいねぇ~、あともう1か所咲いているところがあるよ~」、おじちゃんに声をかけられたのは10日程前、一人で散歩している時の事だった。あと、もう1か所・・あれから気をつけてみているが、いまだ分からない。
 「おっ、見つけた!」。個体に会うと、つい足を止めてしまう。新緑に目を奪われながらも、やや乾いた雑木林沿道には、思いもかけない花と出会うものだ。足もとに、そっと咲く花。白い花がギンラン、黄色がキンラン。滅多に見ない花だけに、出会えた時の喜びは大きい。直立した上品な花姿、全開しない花びら、何と美しい! きれいだいねぇ~。もう1か所、今回は3人の目で探したが、やっぱり見つからなかった。
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「五月晴れ  ”センボンヤリ”」

2020-05-01 17:38:54 | 山野草
 一年のうちで、最も爽やかな季節。青空が広がり、春の色もしだいにうすらぎ、本日はもはや向暑というべきか。
 久方ぶりに竹沼の散歩。周囲4.2㎞。薄い黄緑色の若葉は、陽の光をうけ、美しい葉脈をきわだたせている。時折、吹きわたる風に、葉と葉の間からこぼれくる光は、まばゆく、何とも言えない心地よさがある。心も身体もリラックス・・これってα波?
 「センボンヤリ」 キク科
 うっかりすると、見過ごしてしまいそうな春の花。草丈15cmほどの白色の可憐な花。竹沼で、1か所だけ咲いている場所があるが、ほとんど足を止める人はいない。花期は2回。春の花と秋の花。秋の花は閉鎖花。センボンヤリの名前は、連なって立つ閉鎖花を、たくさん並んだ槍(千本槍)に見立てたものと、図鑑に記されてあった。別名、ムラサキタンポポとも。春の花より秋の閉鎖花は、草丈50cmほどになるという。
 花言葉「神秘、希望、辛抱強さ」。  今年の連休は、辛抱強く Stay home。



友人のkさんから、彼女手づくりの籠をプレゼントしていただきました。1本さらに1本と、編んでいくのは、大変な時間と労力がかかったと思います。編んでいる時は、たぶんあげる人の事を思いながらの時間なので、その時間を頂いたことやその気持ちに心から感謝です。大切に使わせて頂きます。
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「Stay home]

2020-04-10 14:28:51 | 山野草
「ムラサキケマン」 ケシ科
 日常の生活が奪われ、友人と会うことも、会食することもない。散歩も一人散歩。すれ違う人との会話もない。外出といえば、生活必需品の買い物のみ。お茶のお稽古も、2月中旬からお休み。これから先の見当もつかない。プールも閉館したまま。ライフスタイルが一変してしまった。報道によれば、世界で死者が9万人を超えている現実。感染者はいったい何万人いるのだろうか?発熱や自覚症状がないのに、感染している人もいるという。目にみえない厄介なウイルス。他人からは、神経質過ぎると思われるかもしれないが、このくらいの認識が、今はちょうどいいと考えている。ただただ、ひたすらStay home。
 のどかな里に、ムラサキケマンの紅紫色の花はあざやかだ。いわゆる雑草の類に入るかもしれないが、半日陰を好む2年草。草丈、20cmほど。最近いく散歩道に、1か所だけ生えていた。小さい筒状の花が可憐。花言葉「喜び、あなたの助けになる」
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「早春のクリスマスローズガーデンの花々」

2020-03-21 18:00:08 | 山野草
 クリスマスローズガーデン、高崎里見にオープン中。友人と訪れたこの場所は、夫と何度か行った山の斜面。その当時より遊歩道がきれいに整備され、珍しい花が咲いている。原種スイセンのひとつ、バルボコジウム(アップした植物)。草丈10cm位、ラッパのように開き、可愛らしい。また、原種シクラメンのひとつであるコウムも、あちこちに点在。この植物は、寒さに強く、何と-15℃近くまで耐えられるというから驚きだ。そもそも原種○○という植物は、当家では適応力が弱く、育てるには自信がないと、勝手に自分で決め付けているが、今になれば、直売所で買えばよかったと、後悔しきり。その他、スノードロップは1株のみ咲いていたが、白い花色は清楚で美しかった。マンサク、サンシュユ、キブシ、トサミズキなどが冬から目覚め、早春の山を彩っている。まさに、自然と時がおりなす”美”。クリスマスローズも多種の花色があり、華やかな姿に目を奪われる。
 久方ぶりに訪れたクリスマスローズガーデン、春の香りに包まれた幸せな空間。懐かしく想い出された。直売所ハウスでは、1ケース11個入りのお買い得クリスマスローズをゲット。3人で仲良良く分けるようにと、店員のお姉さんが1株プレゼント。うれし~い!美女3人、こちらの花(?)もなかなかのもんだ。写真をお見せできないのが残念!!

原種シクラメンのコウム

 スノードロップ  少しピントが・・失礼。
 クリスマスローズガーデンに行ったのに、肝心の花が・・。以前アップ済みなので。
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「スプリング・エフェメラル」

2020-03-18 16:23:48 | 山野草
「カタクリ」  ユリ科
 花粉、ウイルス、PM2.5をブロック! 顔、髪用、メイクの上からも使えるスプレータイプ。○○というこの商品、我が町の大手ドラッグストアチェーン、A店やK店に何度も求めに行ったけれど、いつも品切れ。店員さんによれば、あまりに入荷しないので、花粉コーナーから外してしまったとのこと。情報に疎い私は、事の顛末を友人に話すと・・○○なら、あるかもしれない、連れていくよ、とEちゃんの有り難いお言葉。車を走らせること小一時間。なんと、なんと、ありました!しかも、たくさん。なんだろう・・この差。規模の違い?嬉しくて、早速顔全体にプシューツ! プシューツ!  そんなに、かけなくても・・。イオンの透明ベールが、微粒子吸着を防止するという。さて、効果のほどは?なんか、いいかんじ!友に感謝です。
 自宅からほど近い距離に、カタクリの群生地がある。満開には少しばかり早いようだが、ぽつぽつ咲きはじめた。花は何とも可憐な姿。種が落ちて花が咲くまで、8年もかかるという。昔は球根から片栗粉をとったのだから、どこにでも咲いていたのだろう。木の葉の茂る前の一時、春の光を全身に浴びて咲いている。芽生えから姿を消すまで2か月ほど。春先のはかない命。
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「待ってました!」

2020-02-01 13:17:33 | 山野草
「セツブンソウ」  キンポウゲ科
 咲いた! 咲いた、セツブンソウ!! 待ってました、この花を。まるで、恋人に会えたかのように、待ち遠しく嬉しい。どこにでもある花ではなく、石灰岩地に多く群生していることが多いので、それは、それは大事に大事に育てていた。鉢に植え、水加減に心配り、夏には木陰の風とおしの良い場所に移したり....ようやく咲いたセツブンソウ。節分の頃に花を咲かせることからの命名。草丈、15cm程度。スプリング・エフェメラル(春のはかない命)。他の植物がやっと芽生えたころには、地上部は枯れてしまう。淡い花色、小さく可憐、この花をめでるのに、言葉はいらない。
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「葉見ず花見ず」

2019-09-24 16:12:48 | 山野草
 「ヒガンバナ」 ヒガンバナ科
 ”うちの方じゃ、葉みず花みずって言うんだよ”と夫から教えられたその名は、ヒガンバナ。花が咲く頃に葉はなく、葉が伸びる頃に花はなし。ヒガンバナは、秋のお彼岸の頃に咲く、ことからの命名。田の畔などに、群生して咲くあざやかな赤い花は、まさに秋の風景。別名、曼珠沙華の名もあるが、その他、毒花、幽霊花、地獄花、仏花・・・多数あり。個人的に、嫌いな花があるわけではないが、個体はあまり好まない。怖い思いをしたとか、嫌な思いをしたわけではないが、そこはかとなく不吉なイメージがある。花は豪華に咲いているのに、葉がないというアンバランスの感覚に、目が慣れないからか?
草丈50cm程、花径、約5cm。白い花もある。球根は有毒。
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「見えないけれど」

2019-09-01 18:55:22 | 山野草
 「ウバユリ」  ユリ科
 9月とはいえ、昼間は夏の空気。しかし、朝晩は多少涼しくなり、夜のエアコン終了宣言をしたいのだけれど、まだまだむし暑く寝苦しい。
 8月下旬、藤岡市制施行65周年記念花火大会が、神流川河川敷で開催された。久方ぶりに兄弟集合し、楽しんだ。夜空一面に咲くカラフルな花火に魅了。パッと咲き、パッと散る儚さといさぎよさ。勿論、迫力あの音にも心が高揚する。花火は夏の風物詩。その帰り道、耳を澄ませば、どこからともなく聴こえてきた虫の鳴き声。コオロギ・・かな?わたる風も、肌に優しい。最近では、雲も秋の表情を見せている。
 一度みたら、忘れられないネーミングを持つ植物、ウバユリ(姥百合)。花が咲く頃。葉が落ちてなくなる。”葉”がないのを”歯”がないことに置き換え、姥(年老いた女性)にたとえてつけた名という。
花は淡い緑色で爽やかな色合いだが、名前が強烈。草丈1m程。花の長さは10cm位、その先端が、おちょぼ口のように、ちょこっと開く。インパクトのある花だ。
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