啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「来てね、ヤマガラ」

2023-04-27 21:32:47 | 山野草
「フデリンドウ」
 冬の戸神山での感動体験を友人にも体験を、と願い、再び訪れた沼田。前回は12月中旬。山はすっかり様変わり。登山道には、ジュウニヒトエ、ハルジオン、チゴユリ、コバノガマズミ、ヤマツツジ・・どの草花も冬を耐え、芽を出し花を咲かせる。山は淡い新緑から、少しずつ緑が濃くなり、緑色の素敵なグラデーション。野鳥のさえずりをききながら、山の美味しい空気をいっぱい吸い込み深呼吸。「あ~、幸せだな~」と。少し大袈裟かも知れないが、「生きててよかった」と思える瞬間だ。
 登山口までの山道で見つけたフデリンドウ。草丈、10cm足らず。暖かい陽ざしをたっぷり受け、上向きに青紫色の可愛らしい花をつけている。とても乾燥している山道なのに、よくぞ咲いていてくれたと心が動く。
 歩き始めて20分ほど、足も慣れ、いよいよ急登の登山口。岩に這いつくばりながらではあったが、2回目なので疲労感は少ない。山頂、771m。晴天であるが、遠くの山はかすみがかかり、暑い。低山は、やはり冬がいい。
 昼食をとっていると、ヤマガラ1羽、チャンス到来。あの感動体験を彼女にも‼やりました~。どこからともなく飛んできて、餌をくわえ姿をかくす。再び飛んできては、餌をねだる。自然環境として、いいかどうかは疑問もあるが、なかなかできない体験かと。彼女に喜んでもらえただろうか。

初めての本格的なタケノコ堀り。大きなスコップを持ち、タケノコの掘り方を教えてもらったが、力がないのか、要領が悪いのか、手間がかかる。
 とりたて新鮮、湯がいて調理。 煮つけ、ステーキ、お味噌汁、まぜご飯、天ぷら・・疲れたけれど、美味しくいただきました。
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「山の幸」

2023-04-18 21:43:23 | その他
 里では、葉桜になっているのに、まだ桜が咲いている県北の山。タラの芽を採りに出かけた。若い頃は、それほど興味がなかったけれど、歳を重ねるごとに、あの少しほろ苦く、そしてやわらかいタラの芽は、「山の王様」と呼ばれるにふさわしい。天ぷらにすれば最高‼ 何しろ、初めての経験なので、意気揚々と出かけた。おろしたての、デニムパンツをはいて・・。
 「あそこを行くんだよ」と言われた場所は、かなりの斜面で、日当たりが良く、まだ桜が咲いて春爛漫といった情景で、長閑な牧歌的な雰囲気。ルンルン気分で斜面を下っていくと、凄い茨の連続。何が何だか分からない細いツルが、縦横無尽に靴に絡みつき、何度転んだことか。さらに、枯れた葦が中途半端に横倒しになり、歩きづらいこと、この上もない。踏んだり蹴ったり、ひどい目にあってしまった。ズボンはとげが刺さり、ボロボロ。皮膚は、悪戦苦闘の跡が・・痛い‼
 茨のトゲも強烈だけれど、タラの木のトゲも手ごわく、すさまじい。手に刺さらないように、特別厚い皮の手袋をつけ、いざ収穫。足元の悪い斜面を登ったり下ったり。とっても疲れました。
 かなりの収穫。早速天ぷらでいただく。とりたて新鮮、絶品。あの辛さも忘れてしまうほどの美味しさ。最高の春の味覚!ズボンはボロボロだけれど・・・。
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「竹沼の春」

2023-04-15 18:52:30 | 山野草
 「センボンヤリ」  キク科
 寂しそうだった竹沼(藤岡市)も、キブシはいち早く春を告げ、樹木が芽生え、淡い新緑が春のやわらかい陽ざしを受け、光っている。一年で一番素敵な季節。いつもの散歩コース。雑木林の、のり面には、ジュウニヒトエ、タンポポ、スミレ、へびイチゴなどの花々が咲き、冬の味気ない散歩から、花を愛でながら出来るようになり、これからがますます楽しみとなった。何と言っても、ここは多様なお花が咲き、周囲4kmという距離は、心を満たすのにはちょうど良い。沼なので、勿論「魚」もいる。鯉も恋の季節なのか、よく見れば10匹ほどの鯉が集団見合い(?)。お気に入りの相手を見つけるのだろうが、私から見れば、どれも同じ顔に見えるけれど・・。鯉にも好みがあるのでしょう・・。
 一方、驚いたことに、カメが沼の倒木の上で甲羅干し。子亀を入れて12匹‼木の上で、全員真っすぐに整列し、じっと動かず。ミドリガメ?かと。こんなにたくさんのカメ、初めてみました。
 そして、そして見つけましたセンボンヤリ。草丈、10cmあるだろうか、ほんとに、ちっちゃい白い花をつけ、気を付けていないと、ほとんど見過ごしてしまう。「センボンヤリ」(千本槍)なんて、興味深い名で、花からどうしてこんな名前がついたのかと思うが、実は秋の花は開かず、たくさん並んだ槍に見立てての命名という。
 余談だが、NHK朝ドラ「らんまん」。植物学者、牧野富太郎が主人公。毎回、どんな花が紹介されるのか、楽しみにしている。
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「榛名 鬢櫛山 ・ ニリンソウ」

2023-04-09 17:44:05 | 登山
 頭から脳みそが出るんじゃないか?と思うほど、夢中で木をたたいているキツツキ。森はようやく目覚めようとしている静寂の中、その音はあまりに大きく鈍い。その啄木鳥の歓迎を受け、登山口を出発。歩くこと、およそ20分で尾根。右に行けば烏帽子岳、左は鬢櫛山の標識。鬢櫛山の標識は烏帽子に比べれば小ぶり。登山者は圧倒的に烏帽子が多く、自身も昨年登った。縦走することは、勿論可能だ。
 鬢櫛山は、1350m。岩もなく、根っこも少なく、いつもの山登りを考えると、ちょっと拍子抜けしてしまう。ゆっくり歩を進めると、野鳥の可愛らしいさえずりに足を止める。すると、突然目の前に2羽の鳥。シジュウカラに似て頬が白いが、羽が茶色。身体はスマート。一見ヤマガラのように見えるが、どこか違うような、同じのような・・。2羽はとてもラブラブで、様々な表情を見せてくれるので、見ていて飽きない。いつも、登ることに懸命になっていたが、こんな山歩きも楽しい。
 アップダウンを繰り返しながら山頂到着。展望はあまり良くなく、特徴の少ない山だが、あえて言うなら、山頂に祠がない。単調で祠がない山は珍しく、それが記憶に残りそうだ。山はまだ花はなく、写真も撮れないので、さっさと登ってしまったが、ランチタイムハイキングにはおすすめです。何といっても、山でのランチは美味しい空気がご馳走だから。

 ニリンソウはキンポウゲ科。代表的な春の花で、山地のやや湿ったところに群れて咲く。通常2個の花を、順番に咲かすので、その名がついた。五弁の白い花は可憐で、美しさは格別。
 昨年いただいたものは全滅。今年も頂戴したのだが、鉢と地植えの2つに分けて植えたけれど、生育させる自信が全くない。お花にはかわいそうな思いをさせてしまう。
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夜桜見物とクサノオウ」

2023-04-07 15:29:39 | その他
 群馬県、甘楽町、小幡、ここは江戸時代250年あまり続いた城下町。古い街並みは昔の面影を残し、特に桜のシーズンともなれば、街をとおる川沿いの桜並木は、落ち着いた街並みに、一層趣を添える。花風に誘われながら、そぞろ歩くには恰好のところだ。街から少し離れた雄川。「せせらぎの路」と名のついた遊歩道もあり、ここも素敵な桜並木。「アブラハヤがいるよ」表面がぬるぬるしていて、油がついたような感触が名の由来という。川の淵などに生息しているらしい。川岸には紫色や黄色の春の花が咲いて目を愉しませてくれる。
 2日は恒例の「武者行列」が開催された。約4万人の賑わいがあったとのこと。以前、何度か見物に行ったけれど、なかなか勇ましい武者が街を練り歩く。今回、私が訪れたのは3日。祭りの後の寂しさか、街は閑散としていたが、ゆっくり散歩を楽しむことが出来た。
 アップしたのは、高崎城址公園の夜桜。お堀の水面に映える花筏を楽しみにしていたが、残念ながら少し遅かったようだ。けれど、上を見上げれば月夜。花びらの間から見る美しい月は、何という言葉で表現したらいいのやら・・。こんな時、日本人に生まれてよかった・・と幸せを感じる。

 茎を切ると黄色い汁が出ることから「草の黄」という名がついたという。有毒植物。道端などに生えていて、明るい黄色の花は、心をウキウキさせる。
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「花王」

2023-04-01 17:37:11 | その他
 待って、待って、待ちわびた桜の花も、もはや見納めの頃でしょうか。アップしたのは、藤岡市本動堂(もとゆるぎどう)にある、鮎川サイクリングロード沿いにある桜並木。河川沿いにあるこの桜は、毎年楽しみにしている。立派な並木なのに、人があまりいなく、そぞろ歩きにはちょうど良い。その他にも、「七輿山古墳」や「竹沼」、「藤の咲く丘公園」など、名所がたくさんある。
 そもそも、河川沿いに桜がなぜ多いのか。例えば、アップした鮎川サイクリングロードの例ですと、その樹齢はどのくらいか分からないけれど、幹の太さから、相当な年月が経っているのではないかと想像する。現代のように、いろいろな設備が整っていなかった時代、大雨が降ることで、河川が氾濫することが多く、土手に桜を植えれば、多くの人が集まり、自然と地盤が固まるため、防災的な理由から、河川沿いに桜が植えられるようになったということを、何かの書物で読んだ。
 そういえば、桜は日本人にとって、特別な存在。恐らく、日本人のもつ、独特な感性に大きくふれるからだろう。そういう、自身も例外ではない。さらに、夜桜もなかなか風情がある。ぼんやり霞んだ朧月夜に、ライトアップされた桜花、水面には花筏・・・。美しい春の宵。
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