啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「花曇り」

2022-03-28 16:43:41 | 庭の花木
「アミガサユリ」 ユリ科
 植物は、どうして春が来るのがわかるのか?陽の光、温度などいろいろな要因があると思うが、その季節をキャッチする特別な感覚があるのだろうか。
 当家の庭の草花も春の訪れを待ちわび、植物がようやく花を咲かせた。鮮やかな紫色のムスカリ、黄色の姫リュウキンカ、イカリソウ、スイセン、ピンク色のヒマラヤユキノシタ、タンチョウソウも茎の先に、毬のような可愛い花をつけ始め、ジュウニヒトエは今にも咲きそう。鉢の中では、シュンランも咲き、雑草にまじって、あちこちに咲く可憐なスミレもまた愛らしいものだ。今まで、土の中でじっとしていた草花も、葉を出し始め、暖かさとともにグングン成長し、庭は春の花で満ちるのではないかと、勝手に想像している。
 ここ数日間、風が強く、ぼんやりと曇った空模様。雨は降らないが、かといって快晴ということでもなく、桜の季節は春の喜びを感じるのだが、何となくすっきりしない。
 アップしたのはアミガサユリ(編笠百合)、別名バイモ。草丈50cm程度。淡い黄緑色で、内側は紫色の網目の模様があり、‟編み笠”に連想してつけられた名前、と図鑑に記されていた。下を向いて咲くので、撮影者泣かせ。
 草花もそれぞれ名前があり、なかなか覚えられないけれど、認識さえすれば、何度か繰り返しているうちに覚えられるし、散歩道に咲いていると愛着も感じる。ボロギクやホトケノザやあの美しいコバルトブルーのオオイヌノフグリといった雑草さえ、一旦名前を覚えると、除草剤がかけられない、と言っていた人もいた。名前を覚えると、散歩も楽しくなり、知識は確実に身につくのではないでしょうか。

アミガサユリの内側
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「長野県  飯盛山」

2022-03-24 10:59:28 | 登山
 長野県南佐久郡南牧村にある飯盛山(めしもりやま)は、標高1643m。当家から車で約3時間、野辺山高原、平沢峠の駐車場到着。飯盛山は、お茶碗にごはんをもったような形の山、登山口の案内板に記されていた。登山道はダラダラした緩やかなコースで、つらい階段があるわけでなく、どちらかといえばハイキングのように気軽に楽しめる。3月半ばといえば、里は春の陽気だけれど、山はまだまだ冬。登山道はかなりの雪。気を抜くと足をとられそうで怖い。雲一つない青空のもと、緊張感と運動量もあり、寒さの中でも汗ばむ。汗をかく前に、上着で調節するよう教えられる。時折、心地よい風が吹き、山は静寂の世界。夏になれば、たくさんの高山植物が咲くのだろう・・と楽しい想像をしながら、休まず歩くこと1時間強、ついに登頂。
 天気予報どおり、小雨がパラパラ、時間の経過とともに雲が広がり、風も強まる。頂上での展望はいま一つ。本来ならば、八ヶ岳連峰、南アルプス、奥秩父、西上州の山々、そして富士山までも360度の大展望というのだが・・。「あっちを見てごらん」と指さされた方角を、よ~くよ~く目を凝らすと、うっすらと富士山が・・。わぁ~きれい!やっぱり富士山は、日本一の山と実感する。
 雲行きが徐々に怪しくなり、急いで下山。初めてのアイゼン。しっかりと登山靴に装着し準備完了。通常通り歩くと、「そんな歩き方じゃ」とダメだし。氷や雪の上での歩き方を教えていただいた。凄い、アイゼンの効力抜群!下りなのに全然怖くない。ザクッザクッと、氷の上を歩く自分の足音が、妙に心地いい。子供が薄氷を靴で割る楽しさのように、私はわざと氷のある場所を探して歩く。この楽しさと言ったら・・。同行者は、たぶんハラハラしていたと思うが、初めての体験の為か、別の世界感と同時に、アイゼンは山登りの必須アイテムと実感する。
 飯盛山、昼食を含め3時間半ほどの山登り。澄んだ美味しい空気、冷たい風も気持ちよく、登山道も緩やかで、飯盛山はやすらぎの山。花が咲く頃もう一度登ってみたい。

飯盛山

登山道
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ぐんま百名山 大桁山  天狗山」

2022-03-20 11:46:26 | 低山歩き
 目の痒み、くしゃみ、鼻水が止まらない。テッシュは役に立たないほど、鼻はくしゃくしゃ。それもそのはず、大桁山(おおげたさん)、836mは杉林。
 当家から国道254号を妙義山方面へ車を進め、下に田から大桁緑地公園に向かい駐車。ここから、舗装道を40分程度歩くと、ようやく登山道。山歩きの始まりだ。固いアスファルトの道路から急に林の中の土の道に入るとテンションが上がる。大桁山は危険な箇所もなく、ダラダラ続く木の階段を登る忍耐さえあれば、愉しめる山。女の子(?)3人、「あ~でもない、こ~でもない」とおしゃべりすること1時間30分。頂上はベンチが設置され、のんび~り昼食。山登りの楽しみは、たとえ低山であっても、頂上まで登ったという満足感と充実感は勿論のこと、山々の風景を眺めながらの食事は最高だ。真っ青な空と澄んだ空気・・誰かさんはこれを「スカンピンの青空」と言っている。これが忘れられないから、また登る。下山は、1時間強。体力が余っているらしく(女子は強いです)Tさんから、もう1つ天狗山に登ろうと提案、勿論賛成。駐車場から車を走らせること30分、甘楽町。「あの山が天狗山」と指さされた山は、全体がもや~としている。もしかして?ゾッとした。なんてったって、猛烈な花粉の中に突入していくのだから‼
 宝積寺の脇の車道を、ひたすら山へ山へ・・。天狗山667m。いつもの省エネコース。けれど、それなりに体力を使う。本日、2つ目の山。近くの白倉神社には、赤鳥居もあったが、自然災害の為か倒壊していた。書物によれば、4月第3日曜日の例祭には、人出でにぎわうという。杉、スギ、すぎ・・下山する頃には、ティッシュ・・ハンカチ・・ガーゼタオルはくしゃくしゃ。鼻もひりひり・・それでもまた登りたい。

天狗山
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「ぐんま百名山 西御荷鉾山・オドケ山」

2022-03-16 11:06:07 | 登山
 当ブログに何度か名前をアップしている御荷鉾山(みかぼやま)は西上州の名山で、西御荷鉾山、東御荷鉾山が並んでいる。さらに、オドケ山を加え、これらを御荷鉾山系というのだと、同行者から教えられた。
 今回は、西御荷鉾山(1289m)とオドケ山(1191m)への登山。当家から車でおよそ1時間半。西御荷鉾山の登山口に到着。ここからつづら折りに、テクテク登ってゆく。土はふかふかして足にやさしく歩きやすい。森林間伐の為の道路は広く、整備されており、そのルートを登ることも可能だが、今回は従来通りの登山道。風もなく、春のうららかな暖かい陽を受け、少し汗ばむ。さらに、つづら折りの木の階段を、「もう少し・・もう少し・・」と自分にいいきかせ、後方からは「ここを登ると8合目・・はい9合目。もう少し頑張れ!」と気合を入れられる。階段は苦手、自分の歩幅に合わないし、足を高くあげなくてはならないので疲れる。それよりも、階段の脇を歩いたほうがよほど楽だが、これを作ってくれた人がいるから、登山が出来るわけで、勿論ありがたいと思う。頂上についてみれば、頂には不動明王の大きな石像。地元の人たちが担いで山頂まで運んだのだと思うが、その信仰心に圧倒される。頂上からの展望は良く、遠く秩父の峰々は、少し霞んで、まるで墨絵のように美しい。時々、心地よい春のかぜが身を包む。こんな幸せな時間がこれからも続きますように・・。のんびり昼食をとり下山。
 オドケ山は、西御荷鉾登山口から西へ車を走らせること10分程度。標高1191mと言っても、ほとんど散策程度。展望は良いとは言えないが、石の祠があり、やはり信仰の山。何故「オドケ山」という名が付いたのか興味があるが、書物で調べてもよく分からない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「春霞」

2022-03-12 11:57:04 | 庭の花木
「梅の花」
 ブルーの色の絵の具を、たくさんの水に溶きすぎてしまったように、西上州の山々は淡く、もやもや~としてかすんでいる。群馬を代表する名山である赤城山、榛名山も、冬は優美な姿を見せていたのに、、連日4月並みの暖かい晴天が続き、ポカポカ陽気で、個人的には幸せ度急上昇というところだが、いつも楽しみにしている山は全く見えない。まさに春霞。やはり、気温が上がると、空気中にたくさんの水蒸気が含まれ、それが原因で白っぽくしているらしいが、どうもそれだけではなさそう。例えば、黄砂、そして春の大敵、花粉。花粉飛散状況が連日報じられているが、この先も「非常に多い」が続きそう。春の5K・・乾燥、花粉、黄砂、強風、気温差。春は木々が芽吹き、命が輝きを見せ、待ちわびた季節ではあるけれど、寒暖の差が激しく、体調を崩しやすい。
 梅の花・・大好きな花。他の花に先駆けて咲くので、春の到来を告げる。当家の梅が、ようやく見頃を迎えた。そ~っと花に顔を寄せると、ほのかに甘くかぐわしい香り。人工的でない自然な香りは心を和ませる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「はだれの上で・・雨降山」

2022-03-07 19:34:26 | 登山
 せめて、自宅から見える山は登りたい! 西上州の名山といえば、御荷鉾山(みかぼやま)。その山から続く、稜線のいちばん東に位置するのは、雨降山(あめふりやま)、1013m。当日は、典型的な冬型の気圧配置。‟風が強く真冬の寒さ”との情報を得ていたが、快晴ならば展望が望めると登山決行。
 一般的には東の登山口からのコースのようだが、私たちは逆コース、すなわち山の西からの登山口を選択。ともすれば、枯れ葉に足をとられそうになるが、それでも比較的歩きやすい道。時折、野鳥のさえずりを聴きながら、春の日差しを愉しむ。もうすぐ頂上というあたりから、ものすごい風!天気予報、大当たり。ようやく登頂したものの、強風のため5分といられない。頂上の標識は思いのほかシンプル。そそくさと下山。これが問題。少しの岩場はあるが、それは大したことない。怖かったのは、道幅30cmにも満たない、長く続くつづら折りの道。なんといっても、残雪はあるし、しかも凍っている箇所もあり、油断して足を滑らせようものなら、下まで・・・。ストックをしっかりついて、つかまれるものには、しっかりつかまり、決して手を離さない。北からの風は強いわ、怖いわ・・自然には抗えない。ようやくその場所をクリアしたかと思えば、どこまでも続く深い杉林。歩いても歩いても・・トホホの感じ。さらにスーパー林道を駐車場まで、歩いて歩いて・・ヘトヘト。子供の様に駄々をこねたくなってしまった。
 今回は雨降山を西から東への縦走、およそ4時間。誰がつけたか素敵な名前。夫が登った山を1つでも多く登りたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「春が来て」

2022-03-03 10:06:40 | 庭の花木
「フクジュソウ」 キンポウゲ科
 「ちょっと、チクッとしますよ~」 「あっ、痛っ」。本当に、かなりチクッとした。若い頃からアレルギー性鼻炎に悩まされ、春と秋には症状がかなり厳しい。その緩和の為、「騙されたと思って一度注射してみてよ」との助言を受け、診察に行ったクリニックの玄関に、何と立派な茶壷がおかれ、誰かお茶をたしなんでいたのかなと。今年は花粉の飛散量も多そうだし、注射の効果を期待したいのだが・・。
 連日4月上旬並みの暖かさ。家の中より戸外がよほど暖かい。気温が上昇すると、草花もわずかながらも成長する。庭の陽だまりでは、暖かい光をたくさん受けて、フクジュソウが満開。朝開いて夕方には閉じてしまう。お日様を欲しがる花で、曇りの日は開くことはない。名前も福寿と記すので、大変おめでたい花。こんな素敵な名前を付けてもらい、花もきっと喜んでいるかも知れない。金属的な光沢のある花びらは、春にお似合いの花で、気持ちも明るくしてくれる。花がパラボナアンテナのように開くのは、光を集めて、その中心を高め、花粉を運んでくれる虫たちを集めるためだとか。
 草花といえば、自身で求めたものもあるが、友人知人から頂いたものもある。それらが開花すると、‟その人”を思い浮かべる。花はただ単に、そこに咲いている、ということだけでなく、視覚的なものから精神的なものまでも映し出す。フクジュソウは、母との想いで深い花。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする