啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「氷の芸術」

2022-02-27 19:03:38 | その他
 氷瀑が見たい‼ 一年で一番寒い時期だからこそみられる、自然の景色。目的地は、赤城大滝。赤城随一の滝だ。交通のアクセスはあまり良くなく、滝を見るにはマイカーかタクシー。本来ならば、駐車場から尾根を進み、登山口から歩きづらい道を、登ったり下りたりしながら、さらに沢の水が登山道に流れ込み、凍っている場所を歩かなければならないとのことだが、いつもの‟ものぐさコース”を選択。防寒対策をしっかりし、きれいな澄んだ青空を眺めながら、ぶらぶら歩いていると、どこからともなく、カキーン・・カコーン・・パリーンなどのサウンド。見れば、岩壁には見たことのない、大きなたくさんの‟つらら”のカーテン!その重さに耐えかねてか、岩にぶつかり、氷にぶつかりながら、落ちてくるその音は、四方から聞こえてくる。まるで氷の合唱だ。人工でない、自然の景色を見るのも初めてだが、つららの割れる音を聞いたのも初めて。
 その音を愉しみながら、歩を進めれば、やがて滝の音。すべる足元に注意しながら、滝つぼに近づく。落下した水が氷結し続け、どんどん盛り上がる。力強く、迫力満点。自然が織りなす躍動の世界。その瞬間に立ち会っている感動。暫し、滝を眺める。高さ約50m。厳冬の時季もいいけれど、新緑の春も、そして、もみじの色ずく秋も楽しめそう。
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「自然が生み出す絶景」

2022-02-24 07:43:02 | その他
 「今、この時季しか見られないから、見に行こう」と誘われ、訪れた山は純白に輝き、静かで雄大な姿を見せてくれた。数十年もの間、当家から毎日見ている浅間山は、いつも変わらない美しい姿。雄大な自然が生み出す絶景。美しい稜線に息をのむ。ただただ、美しいとしか言いようがない。初恋の人が、何十年経とうと色あせないように、雪化粧した浅間山も昔と少しも変わらない。当日は快晴であったにもかかわらず、山頂は少し雲がかかってしまったけれど、これはこれで「すばらしい」の一言に尽きる。日本百名山にもあげられ、自身も大好きなやすらぎの山。写真は、二度上峠から写したもの。深く積もった雪の中を、いい写真を撮ろうと、がむしゃらに歩いて・・。
 「残念だなぁ~、手前に見える山の向こうが、四阿山(あずまやさん)だよ」。標高、2354mの四阿山は、すっかり雲に隠れて、ぼんやりとした山姿。晴れていれば綺麗に見えるだろうに、と多少悔やまれるが、「もう一度おいでよ」と言われているかのよう。麓のバラギ湖では色とりどりのテントを張り、ワカサギ釣りを愉しむ家族ずれ。氷上で寒いんじゃないかと思ってしまうが、あにはからずや、テントの中はぽかぽかなのだとか。
 夫から何度もきいた記憶のある四阿山。登ってみたい‼ 勿論、日本百名山の一つ。
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「縁の下の力持ち・・連石山」

2022-02-19 18:52:07 | 低山歩き
 冬は寒いし、山で花を愛でることは望めないし、多少の億劫もあり、わざわざ重いザックやストック、それに防寒着を身にまとい、‟冬山に登ろう”なんて根性は今までなかったけれど、せめて自宅から見える山々を歩いてみたいと、最近は何かにせかされているかのようになった。友人には「貴女、そんなに急いで寿命を縮めるよ」と言われる始末。やりたいことは今のうちに・・決して老いを恨まず、それを受け入れながら、今しかできない、今ならできることを大事にしながら、人生を豊かに過ごしたいと願っている。そして、毎朝、山々には「おはよう」と挨拶することが、一つの癖になってしまった。
 自宅から車で小1時間、目的の連石山(れんせきざん)、標高265mの低山。トレイルコースもあり、山歩きを楽しむには最適。駐車場から展望台まで、わずか350m。熟知しているTさんは、登りやすいコースを選んでくれる。当日は、あいにくの曇り空。しかし、眼下には甘楽町が広がり、国指定名勝‟楽山園”、もちろん西上州の山々も。
 やわらぎの道、無心の道などと、連石山をぐるっと歩くと、およそ1時間。「こんなもの?」と思うことなかれ。この山は、特別な山。というのも、世界遺産の富岡製糸場の建設に、この山から土台石の牛伏砂岩の石材が切り出されたとのこと。この石「御用石」というそうだが、大きいのなんのって‼どのような方法で遠方まで運ばれたのか、先人の知恵には舌を巻く。
 また、山の麓にあるのは長厳寺。多くの修験僧が修行を積んだ特別な場所とか。境内には大きな銀杏の木。とくれば、ぎんなん拾い。「拾うの、もういいんじゃないの?」と数度、同行者に声をかけたが、熟女3人は誰も応答なし。
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「権力の象徴 大室古墳群」

2022-02-15 19:34:02 | その他
 前橋市赤城山の南麓に位置する、大室古墳群。4基が国の史跡に指定され、なかでも3基は大型前方後円墳。承知のとおり、前方とは古墳の前が四角形、後円とは後ろが円形をしている。いうまでもなく、古墳は、権力者がその権力にものをいわせてつくらせたものであり、大きな墓は、そこに埋葬されている人の、権力や富をおのずと証明している。従って、ここには、とてつもない大豪族が、周辺地域を支配していたことが明らかであり、その勢いの強さというものもわかる。ということは、当時は支配するものと、支配される立場の民の生活が、明確化されていた時代。古墳の周辺には広大な住居跡もあり、単に、生活の場というだけでなく、その他、政治の場でもあったはずだ。
 また、古墳の盛り土には復元した埴輪、円筒埴輪、人物、動物などが並べられている。一つの考え方として、土留め、殉死、葬列を模したものなどと、書物に記載されていたが、諸説あるようだ。他方、古墳の周囲には、濠がめぐらされていて、ただ単に「墓」という領域から一歩踏み出し、ある種の「聖なる場」ということも考えられるかも知れない。
 古墳の大きさにも驚かされる一方、大掛かりな工事を進めたり、石室の大石をどのように組んだのだろうか、副葬品を作ったり、立ち並ぶ土器、埴輪を焼いたり・・・当時の技術力の高さに驚く。
 公園は整備され、散歩は勿論、野鳥のさえずりには心癒される。「おっ、あれは啄木鳥か」シジュウカラにまじり、小枝を縦に登ってゆく。間違いない、キツツキだ‼ 可愛いなぁ~。
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「ぐんま百名山 小沢岳」

2022-02-11 18:25:27 | 登山
 登山口林道を沢沿いに、テクテク・・20分以上は歩いたかと思い、いつものガイドのTさんに「もう半分位登ったの?」と尋ねたら「まだ、登山口までには半分も歩いていないよ~」だって!その沢は水がとてもきれいで、流れに沿い、色々な形をした氷が張って、目を愉しませ、川のせせらぎが耳に心地よい。と、「あれっ、カモシカ‼」お互い、しばらく見つめあっていたが、彼はそそくさと山の斜面を登って行ってしまった。でも、出会えてラッキー。エネルギーを補給し、気を取り直し、さらに歩くこと約30分。ようやく道標のある登山口に到着。ここから稜線を登って、登って、登って・・。雑木林、スギ林で展望は良くない。けれど、たとえ展望が開けていたとしても、景色を見る余裕などもなく、ひたすら木の根っこに足をとられないように、下ばっかり見て「まだかなぁ~」と。
「あそこが頂上だよ。あと1回降りて登れば山頂、がんばれー」とTさんは檄を飛ばす。熟女3名、「赤城のさっ、黒檜に登ったんだから、なんてことないよ~」とお互い励ましあうが、私は、正直なんてことある。頂上付近は緩やかに下り、もう1度登ると小沢岳山頂、1089m。登頂で~す。頂上には、大日如来像。当日は快晴。絶好の登山日和。見渡せば、西上州の名山、浅間山、八ヶ岳、先日登った稲含山などは目の前。素晴らしい展望。空はどこまでも澄み、山は白く輝いている。両手で空をつかんで、ポケットにしまいたい・・そんな気分になった。

道標には徒歩50分と示されていたが、実際は休憩をしながら、1時間20分位かかったかしら。


カモシカ、偶然の出会い。
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「十両のヤブコウジ」

2022-02-08 20:04:25 | 庭の花木
「ヤブコウジ」 ヤブコウジ科
 清楚な白侘助椿の花が終わり、それに少し遅れてピンク色の侘助椿が、冬枯れの庭に彩を添えている。明日こそは、藪柑子(ヤブコウジ)の赤い実を、花入れに生けようと楽しみにしていたのに、一夜明けてみれば、一粒の実さえ残っていない。ガッカリ! 誰の仕業?・・ヒヨドリ? ムクドリ? それとも・・?。果実は葉っぱに隠れるように、下向きにつけているし、それに木の丈も20cm程。人間だって、注意していないと、その植物にさえ気が付かないのに、あんなに小さな野鳥が、そしてその目の確かさに驚かされる。彼らは、どのように識別しているのだろうか?
 マンリョウ(茎の高さは30cm~1m)やセンリョウ(茎の高さ50cm~80cm)も、つややかに真っ赤に熟し、縁起の良い植物として知られているが、茶花として使うには、少し賑やかすぎる感がある。一方、ヤブコウジは一本に2~3個程度の果実であり、控えめながら存在感を持つ姿に、心惹かれる。夏には、白色の花が下向きに咲く常緑小低木。マンリョウやセンリョウに対し、草丈の順でヤブコウジは十両の名も。
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「ぐんま百名山 稲含山」

2022-02-05 16:06:24 | 登山
 「あの山のねっ、あの山のてっぺんに登るんだよ」と指さした山は、稲含山(いなふくみやま)、1370m。「稲」と「含」というその名に興味を持ち、登りたいと強く思った。林道に駐車し、しばらく歩くと、登山口に案内図の看板。そこには「熊います。注意!」「アイゼン用意!」の貼紙。「オ~熊かい!出会ったらどうしよう・・」すると「冬眠中だよォ~」と後ろから声。山頂まで1㎞、50分と書かれていたが、登山道はずっとず~っと急な階段。親切でつくった階段だと思うけれど、コンパスの短い私には歩幅が合わない。ということで、階段の横を右に左に歩く羽目に。
 北面には雪があり、頑丈なクサリも設置されている。クサリだけは絶対放さないようにと注意された。滑落しないようフェンスも設置され、ストックをつきながら、ゆっくり慎重に登ること、およそ1時間、稲含神社に到着!「これからも、ずっと登山が出来ますように!」と願う。その神社の横を通り、さらにしばらく歩くと・・・急に開けた展望!!思わず、両手広げて、バンザ~イ!すっごい、すっごいんです‼ 360度の展望。遠く連なる山並み。新鮮な空気を胸いっぱい吸う。この山の、この山の魅力は凄いこの展望だったのかと。群馬の名山の山並み、何と美しいことか。こんな景色、今まで見たことない。双眼鏡でみると、荒々しい山肌までくっきり見える、まさに絶景。当日は風もなく、快晴。空の色が山に溶けていく感じすら覚えた。山々を見ていると、心が豊かになり、日常生活の細々したことは、どっかに吹っ飛んでしまう。そして、「山カフェ」。何を食べても美味しい、最高‼
 ところで、山の名の由来。「昔から農耕の神をまつる信仰の山」とのこと。「稲」という文字がそれを語っていますよね。本当にいい山でした。
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「ぐんま百名山  太田金山」

2022-02-02 17:32:43 | 低山歩き
 太田金山は、標高239mの低山。金龍寺の駐車場に駐車し、「さて、どこから登るのか?」。同行者5人、地図を頼りに「何とかなるだろう」と軽い気持ちでいたが、金山には一度も登った経験がなく、登山口を探していると、下山中のおじちゃん達に出会う。彼らは地図を指さしながら、どのコースを行ったらいいのか、どこのコースが景色がいいのか、それはそれは丁寧に教えてくれた。勧められたのは、金龍寺の裏手の林道を登り、西山ハイキングコースから金山城跡のある山頂へでるコース。
 昨日は快晴、無風状態、絶好のハイキング日和。よく整備された美しいマツ林では、野鳥のさえずりが耳に心地良い。鼻歌の一つでも、彼らと一緒に歌いたい気分だ。東屋で一服、ここから木の階段。急登と聞いていたけれど、その幅は歩きやすい。その階段の脇に、「振り返って感動」の札。確かに、感動。市街地がキラキラ光って輝いていた。そのすぐ上が展望台。遠方には、スカイツリーや富士山が見えるはず・・見えない。さらに、物見台を目指す。ここからの展望が素晴らしい。ぐんまの名山と肩を並べ、さらに群を抜いてそびえているのは男体山!日光連山を代表する山。見ているだけで神々しい。何度「すご~い」と言ったことか。同行者はやや呆れ気味。お楽しみは昼食。陽だまりの中で、手作りのお弁当を広げ、おしゃべりをし・・どんな高級なレストランで食べるより、自然の澄んだ空気と、気の合った仲間で食べる食事は最高のご馳走!もう少し頑張って山頂へ。そこには、新田義貞をまつる新田神社。
 標高、200m程の低山であり、少し侮った感は否めないが、低山であろうと、高山であろうと、行かなければ分からないところがたくさんある。金山は関東平野を中心に、360度の展望、関東一の山城として有名な金山城の遺構。登山道も良く整備されて、心地良いハイキングが楽しめた。

男体山
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