啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「榛名湖の花火と花々・・フシグロセンノウ」

2024-08-04 17:09:32 | 高山植物
「フスグロセンノウ」
 色鮮やかな花火、次から次へと打ち上げられ、榛名の真夏の夜空を華やかに彩る。それは、湖面にも映し出され、その美しさは抜群。何といっても見どころは、水中花火だ。あの広い湖をボートが走り、そこから玉を次から次へと湖に放り込む。迫力満点‼、湖のほとりに座っていると、すぐ近くで水中から花火が上がり、少し恐いような感もするが、それが真っ暗な夜空から、星が降ってくるような凄さでした。そして、その音は山々にこだまして、ますます迫力を増し、心に余韻を残す。
水中花火、初めてみたので感動しました。写真がとれず残念でした。・・ところで、湖に住んでいるお魚さん、大丈夫だっただろうか。約1500発。さぞ、驚いていたことだろう。「早く終わってよ」とじっと息をひそめて・・。
 湖畔には、夏の花がたくさん咲いている。カラマツソウ、ソバナ、ウバユリ、オタカラコウ、ホタルブクロ、クルマバナ、オトギリソウ…アップした花は、フシグロセンノウ。
「あっ、ここに咲いていた」と気づかせるオレンジ色の鮮やかな花色のフシグロセンノウ。緑の多い林の縁で、よく目立つ花。フシグロセンノウは、名前のとおり、茎の節が黒褐色になっている。当家に、マツモトセンノウがあった、つい先日まで。草むしり中、雑草と一緒に抜いてしまった。もう、ガッカリ。
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「池の平湿原に咲く花々 ②」

2021-08-07 18:21:11 | 高山植物
「シモツケソウ」
 似て非なる植物、見分けるのに悩ましい植物。湿原を歩いて、所々咲いていたシモツケソウ。似ている名で、シモツケという植物がある。こちらを見分けるには容易。シモツケは木であり、他方は草。「シモツケソウに似た花でキョウカノコがあるのよ」と言ったばっかりに、「どこが違うの?」と。さぁ~困ったわ・・私もわからない。「じゃぁ、宿題ね」と、いとも簡単に言う同行者。宿題出されたら、やるっきゃない。ここは、ちょっとした意地もある。
 シモツケソウ・・頂小葉が大きく、葉は掌状に切れ込む。側小葉は4~7対。果実に毛が無い。
 キョウカノコ・・果実(見た記憶ない)に毛がある。側小葉はごく小さく1~2対。
当家にも、花は終わっているが、どちらだか明確にわからない(キョウカノコと勝手に思っている)ので、茎を観察したが、側小葉が多いのもあれば少ないものもあり、種子は見た記憶ないし・・。結局どっち?やはり、実物を実際に並べて比較しないと、素人の自身には判断できない。
 一方、所々に咲いていた可愛いオレンジ色のユリ。オニユリかコオニユリか、あるいはクルマユリか。オニユリは当家にあり、葉の付け根にムカゴが出来る。コオニユリはムカゴなし。そして、クルマユリの特徴は葉。茎に葉っぱが輪生しているので、容易。どれもユリなので、一括りにユリでいいのだけれど、知っていると見方も違い、植物に対しての思い入れが深くなるかも知れない。

可愛い鮮やかなクルマユリ


葉っぱが丸く、フキに似ていて、高い山に生えることからの命名。草丈、およそ1m。
  マルバダケブキです。
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「池の平湿原に咲く花々 ①」

2021-08-04 20:37:33 | 高山植物
「コマクサ」 ケシ科
 「コマクサが見たい!」友人とスケジュールを合わせ、ようやく決行。国道18号、軽井沢方面に車を進め、浅間サンライン、さらに高峰温泉方面に進み、湯ノ丸高峰林道をひた走り、当家を出発してからおよそ2時間30分、到着したのは池の平湿原。早朝の高原は、やや強めの風が吹いており少し寒い。
 標高2000mの高層湿原は、高山植物の宝庫。身支度を整え、花々を愛で写真を撮り、見晴歩道をゆっくり歩くこと1時間。この頃になると、うっすら汗をかき、「雷の丘」で一休み。「雷の丘は、その名のとおり、雷の通り道にあたっています。雷が鳴り始めたら、すぐに移動したほうがいいですよ」と通りがかった人。空はまさに夏空。雷が来そうになかったけれど、何だか気持ちがざわつき、早々に出発。さらに、雲上の丘広場、涼やかな風と空気を感じながら、ピグミーの森を抜け、ようやく見晴コマクサ園。勿論、柵内立ち入り禁止。
 コマクサは❝高山植物の女王❞。他の植物が育たないような、殺風景な場所に点々と咲いている。草丈は低く、花は美しく可憐で、悪条件のもとで咲いている姿に心打たれる。どの花にも、咲く時季があり、8月に入ってからのコマクサは、見られるかどうか、期待は半分くらいしかしていなかつたけれど、その期待に応えてくれた可憐な花に、一層の風情を感じる。

山頂付近からの眺望。写真では、素晴らしい眺めをお伝え出来ないので残念です。登った人にだけ送られるプレゼントでしょうか。この美しい景色を、何に例えたらよいか言葉を失う。
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「苔の森」

2021-07-13 16:41:06 | 高山植物
 チャツボミゴケは、国指定天然記念物。野反湖へ向かう国道405号を、品木ダム方面へ進み、さらに西へと進んだ中之条の最奥部に位置する場所に、チャツボミゴケ公園がある。
 駐車場に到着、ここからは一般車両は進入禁止。園内巡回バス、坂道をおよそ1km。バスを降り、ここからは遊歩道。およそ300mほど歩くと、チャツボミゴケの群生地。
 個体は、酸性水域を好む特別な苔で、ここは国内最大規模の群生地という。もとは、白根火山の爆発でできたすり鉢状の大きな穴で、鉱泉が湧出し、動物が落ちると出られなくなり、死んでしまうところから「穴地獄」と呼ばれたと、看板に説明があった。
 「穴地獄」を囲むように、一周できる木道が整えられ、多方向からのビューポイントがある。自身が勝手に想像していたよりずっと広く、見ごたえ十分。
 当日は、たまたま某新聞記者が取材に訪れており、村長さんがガイドをしていたので、「チャンス」と、図々しくも同行をお願いすると、快諾してくださり、記者さんとともに説明を伺った。「あ~でもない、こ~でもない」とやかましい質問にも丁寧に答えてくださり、感謝しています。
  初夏の新緑に包まれた美しい苔、春には春の、秋には秋の、冬には雪とともに、一段と美しい景色を見せてくれることでしょう。
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「野反湖の花々・・②」

2021-07-10 12:46:47 | 高山植物
「イブキトラノオ、フウロ、カラマツソウ、ウスユキソウ、ウラジロ・・何だっけ?」。時々思い出しては、何度も繰り返し暗唱する同行者。
 草花の名前を常識として、どれくらい知っておけばよいのか分からないけれど、植物を愛でるには、やはり対象となる名前を知ることは大切だと思う。自身でも、名前を覚えてもらえば嬉しいし、コミュニケーションを図る第一歩かと。「あなた」より「○○さん」と言われるほうが、グッと距離感が縮まるのではないだろうか。高山植物は、平地ではなかなかお目にかかれないが、せめて身近な草花は知っておきたい。なぜなら、それらが日常生活を豊かにしてくれると思うから。
 ところで、あれから数日がたつけれど、まだ名前覚えているかしら?そうそう・・最後の名前は、ウラジロヨウラクでしたね。ところどころに咲いていた青紫色のアヤメが、高原にアクセントを添えていた。
 高山では、6月中頃から8月初めの、ほんの短い夏の間に、一斉に花を咲かせ、その美しさを競い合う。そして、それらの魅力は何といっても、❝可憐さ❞だろうか。高山の7月初旬の樹木の葉は、まだ黄緑色。柔らかくさした日を反射し、生き生きと輝いている。細い山道を走り、時々聞こえてくる野鳥の声は名調子。美しい景色を見ていると、悩みも悲しみもみんな抱きとめてくれる優しさが、山にはある。

 イブキトラノオ

ハクサンフウロ

カラマツソウ

ウスユキソウ

ウラジロヨウラク
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「野反湖の花々・・①」

2021-07-07 11:30:33 | 高山植物
「ノゾリキスゲ」 ユリ科
 ノゾリキスゲが見たい! 計画を立てたのは、ちょうど一年前。しかし、大雨のため、その時はやむなくあきらめることになった。昨日は、梅雨の合間を縫い、友人Yさんのご主人が、快く運転を引き受けてくださり、Kさんとともに4名で、いざ、野反湖へ。
 野反湖は別天地!八間山、弁天山、エビ山、三壁山などに囲まれ、山頂に開けた湖だ。今、見頃の花といえば、なんといっても代表はノゾリキスゲ。(日光の山に多いので、ニッコウキスゲの名で知られているが、同じ花)。大群落を見るには少し早いかも、との情報を得ていたが、行ってみれば、キャンプ場、バンガロー付近の斜面一帯に花が咲き乱れ、一度はみておきたい花の風景だ。
朝咲いて夕方には閉じる一日花。茎の頂には、3~4個の花が順々に咲く。橙色が少し強い黄色の花で、草丈は60cm程。緑の絨毯に丈のある花は美しく、野反湖に夏を告げていた。
 よく似た花といえば、同じユリ科のユウスゲ。こちらは夕方花を開き、翌日午前中にしぼむ一日花。その花は、淡い黄色で、こちらも美しい。
 野反湖は、シラネアオイを見たさに、夫とともに数回いった場所。八間山登山口を少し登ると、淡紫色の美しく上品な花が、斜面一面に咲いていた風景が、強く心に残っている。昨日は、あの時と同じ涼やかな風が吹いていた。
 
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「思いがけず」

2020-10-10 11:29:32 | 高山植物
 冷たい雨が降り続き、土はたっぷり水分を含み、庭には水たまりが所々出来ている。台風は今夜あたり、関東に接近すると気象庁は予報している。
 早朝、新聞をとりに玄関をあけると、門扉には雨に濡れた大きなレジ袋。そこには、見たことのない店名が書かれている。恐る恐る中を覗くと、黒いポットに入った草花。ハンゴンソウに似た黄色の花、アキノキリンソウに似た花、フウロの葉っぱに似て種をもった植物・・・ん?この葉っぱ・・腐葉土たっぷりふわふわした土と苔・・イチヤクソウだ。袋には、草花以外何も入っていなかったが、イチヤクソウをみて、持ってきてくれた主が分かった。お礼の電話をすると、昨夜、乗鞍高原からの帰宅途中、当家の門扉につるしておいたとのこと。
 花好きな事を知っていて、それぞれの草花ごとに、一つひとつ大事にポットに分けて持ってきてくれたのだ。高山植物なので、おそらく来年、花をみることは叶いそうもないが、雨の中早速、鉢に植え替えた。アキノキリンソウに似た花、(アップした個体)その人は、ハクサンオミナエシかもしれないというが、ご存知の方は名前を教えてください。複数本あったので、1本手折って、花入れに生けて愉しんでいる。
 お疲れのところ、遠方より届けてくれたやさしい気持ちに感謝します。
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「ミネウスユキソウ」 「モウセンゴケ」

2016-08-10 18:08:30 | 高山植物
 「ミネウスユキソウ」 キク科
 学問的には、相違点は多々あると思うが、いわゆる一般的にウスユキソウは、ヨーロッパでいうところの、エーデルワイスかな、と簡単に記憶している。低山に生えるのが、ウスユキソウ、高山に生えると、ミネウスユキソウ。花びらのように見えるのは、苞葉、頭花は数個まとまってついている。名の由来は、高山に生え、葉や花が雪のように白い毛におおわれ、まるで雪が積もったように見えるところから、峰薄雪草。連日、凄まじく、猛烈な暑さ。こんな日は、せめて雪のような花を愛で、涼をとりたい。

「モウセンゴケ」 モウセンゴケ科
 高さ、10cm位。虫を捕らえ栄養にする食虫植物。モウセンゴケの仲間は、毛の先に強い粘着力があり、これに虫がくっつくと、それを包み込むように曲がり、虫を食べてしまう。葉の先についた水玉から、甘いかおりを漂わせて、虫を寄せ付けるようだ。モウセンゴケは、葉の形で、「丸葉」と「長葉」、その中間を「さし葉」というように分類されるという。共に、尾瀬には存在するといい、愛好家も多いようだ。大変、興味深い植物であるが、虫の羽が、しずくの先につかまり、丸めて食べられる事を想像すると、虫が哀れ。しかし、苔でないのに、モウセンゴケとはいかに?
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「ヒオウギアヤメ」  「タテヤマリンドウ」

2016-08-08 09:43:56 | 高山植物
 「ヒオウギアヤメ」  アヤメ科
 「僕、花には全然興味がねぇ~んですけど、あれはアヤメですか?」と同行者。確かに、“いずれが、アヤメかカキツバタ”といわれるように、共に良く似て区別が難しい。少々、あやしいのだが、個人的には、花びらで判断している。花びらのつけねが、ネット状になっているのがアヤメ、花びらに1本のすじが入っているのがカキツバタと。学問的には、葉の大きさ、葉の中央に脈があるかなしか、苞葉などいろいろな点で判断するのかもしれない。
しかし、あざやかな紫色の花が群生している姿は、目が覚めるようだ。個体は、たぶん、ヒオウギアヤメ。

「タテヤマリンドウ」  
 草丈、10cm位。青紫色の花に気品を感じる。茎の先に1個だけの花。強い日差しの中で、小さな背丈を精一杯、真っ直ぐに上に向け、まるで、太陽のひかりに恋しているかのよう。
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「ワタスゲ」 「オゼソウ」 「ミヤマシシウド」

2016-08-05 09:11:59 | 高山植物
 「ワタスゲ」 カヤツリグサ科
 綿菅。早春に、黄緑色の花を咲かせるというが、残念ながら一度もみたことがない。草丈、40cm位。白い綿毛は花穂。フワフワした種を、遠くへ、遠くへと飛ばし、エリアを拡大してゆく。湿原の尾瀬ケ原では、ワタスゲが群生し、幻想的な景色を、楽しむことができるのだろうが、登山道では、ところどころで、頼りなげに、風に揺れ佇む。真っ白な花穂、綿菓子のようにフワッ〜として、見るからに美味しそうなのだけれど、実際、どんな味がするのかしら?花言葉「揺れる思い」

「オゼソウ」 ユリ科
 今回、一番見たかった花。「尾瀬草」と記すが、尾瀬では、至仏山にしか生息しない。小至仏山の岩場に登るあたりから、ぽつぽつ見かける。草丈、15cm位で、花も非常に地味な為、意識していないと見過ごしてしまう。植物保護のため、しっかり侵入禁止のロープが張られていて近づけない。何枚もシャッターを切ったのだが、納得する一枚が撮れなかった。蛇紋岩の、限られたエリアにしか生息せず、日本では、至仏山、谷川岳、北海道の天塩山のみ。オゼソウの、小さく、淡い黄色の花は、目立つことがないけれど、とっても貴重な植物。みることができ、心が満たされた。

「ミヤマシシウド」 セリ科
 深山猪独活。何という存在感! ドーンと花火を打ち上げ、パーッと開いたような美しさが印象的。真っ青な空に、真っ白な花が何とも清らか。茎も太く、草丈、2m位あり、その大きさは圧巻!花を見るとき、いろんな方面から観察するけれど、見上げた方が、より美しい花があるのだと実感した。とにかく背丈が大きく、雨が降れば、ここで、雨宿りができそうだ。まさに、ウドの大木。
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