啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ぐんま百名山  迦葉山」

2022-06-28 17:16:17 | 登山
 ガイドブックには、山頂まで1時間20分と記されていたので、そのタイムに魅力を感じ、登山に選んだ山は迦葉山(1322m)。大天狗で知られる迦葉山は、沼田市街地の北方に位置している。
 どこが登山口?僧に尋ねると、何と本堂右側の渡り廊下をくぐるとのこと。低い廊下の下を屈んでくぐると、正面に標柱。登山道はそれなりに歩きやすい・・と思ったのもつかの間。急登も急登!いい加減にしてほしい、と言いたくなる。木の根っこだらけ、おまけに岩場、ロープにつかまり・・気が抜けるところがない。喘ぎあえぎ、ようやく和尚台。ここは、胎内くぐりがあり危険の看板。そこを避けて巻き道をとおる。きつい・・つらい・・何度下山しようと思ったことか!さすが、修行の山ということなのでしょう。そんな中でも、ふと目をやれば、森林の中にギンリョウソウ。透明感のある白色の花(?)が群生していた。泣きたくなるほど辛い山だったけれど、同行者に励まされ、一歩一歩足を前へ運べば、必ず頂上に着くものだ。そのうち、樹木の間から青空がみえた。山頂についたときは、充実感、そしてぐったり・・。
 昼食をとっていると・・上下ジャージ、頭から手拭いをかぶり、カンカン帽、手には軍手、普通の運動靴、使い込んだ木の杖の男性が・・? ?。私たちはフル装備をしているのに、あまりの軽装に唖然。昨日は谷川へ・・いつもはサンダルで登山とのこと。見るからに常人と違う(失礼)かも?昼食も、そこそこに、その彼より一足早く下山。かなりの時間歩いたような感覚で、ふっと後ろを振り返ると・・その彼が!足音もなく・・いつからいたのかしら?まるで天狗のように。勿論、こともなく追い越されてしまった。山登りの達人は、足音を立てないというが、それは本当かも。
 迦葉山は今年登った山で、きつい、辛い山ベスト3。
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「榛名・・鐘原ガ岳から天狗山への縦走」

2022-06-24 17:06:45 | 登山
 榛名歴史資料館に駐車し、榛名神社の参道を進み、随神門の手前を右に入り、沢沿いにしばらく歩くと、左折すれば地蔵峠方面、直進すると天狗山へ行く登山道の標柱。メジャーでない地蔵峠へと歩くこと1時間。ようやく、大鐘原ガ岳への登山口。天狗山への往復だけでは面白くないから、と選んだ鐘原ガ岳は大と小があり、正直この山だけでも充分に登りがいがある。何といっても、1252mもあるのだから。それに急登!場所によっては、崖のようなところもあり、登山道の脇は樹木が茂り、直接下を見ることが少ないが、それでも時には枝の隙間から覗けば、ゾッとする急斜面。下は、見ない見ないと自分に言い聞かせる。
 鐘原ガ岳を下ると、そこは天狗山の八合目。ラッキー‼ すでに歩行2時間30分以上。ここからまた登り。石がごろごろして登りにくい。九合目を過ぎたとたんに山頂。(1179m)「天狗が舞う山」と言われていたらしく、至る所に石像がみられる。頂上の展望は少し霞みがかかっていたが、日差しもあり、思いっきり深呼吸。何気に振り返り、祠を見ると、ギョッ、ギョ~!ギャァ~!そこになんと蛇が。大きいのが2匹。私達には全く気が付かず熟睡。私の身体はたちどころに固まってしまった。何といっても大の苦手。目を閉じ走って頂上から退散。天狗山は生涯忘れられない山となった。
 この時季、花が少ないが、バイカウツギや可愛いヤマアジサイ、そして清楚なショウマが目を愉しませてくれた。

 大鐘原ガ岳山頂

バイカウツギ
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「富弘美術館にて」

2022-06-20 09:15:38 | その他
 何度か訪れた美術館。今度もまた涙してしまった。当美術館は、群馬県みどり市東町に位置し、草木ダムに面している。星野富弘氏は、口に筆をくわえ、絵を描き、そこに文字をかく詩画作家。訪れるたびに、いつも優しい気持ちに包まれる。絵が素敵なのは勿論のこと、そこに添えられている言葉に深く感動する。どうしたらこんなふうに飾り気のない言葉が・・決して押しつけがましくなく、シンプルでありながら温かさを、そして生きることの尊さを教えてくれる。そこには、まやかしでない、本当のことがあるから。本当のことは隠れて見えないけれど、心の声に耳を傾ける愛の言葉があふれている。
 館内には、ロビー、休憩室、カフェなど・・外に出て、草木湖を眺め、美しい自然を愉しめるよう工夫してある。課外活動の一環かもしれないが、都内からバスできた小学生達。手には教科書くらいのノートを持ち、熱心に作品をメモし、さらにビデオルームでは、星野氏の言葉に耳を傾けていた。教育はすぐに数字となって表れないけれど、目に見えない数字、心にたくさん種をまき、そして栄養を蓄え、将来きっと大きく成長することだろう。生きることの素晴らしさ、命の大切さ・・きっときっと心に刻まれることに違いない。
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「榛名・・榛名富士」

2022-06-16 21:24:50 | 登山
   アップしたのは烏帽子岳からみた「榛名富士」

 ♪  榛名 スズラン 朝が来る 町も灯りを 消したやら・・・・榛名高原学校の歌。
中学生の頃の体験学習での宿泊。榛名湖でのカッター、キャンプファイヤー、どきどきしながらのフォークダンス・・なかでも榛名富士の登山は懐かしく想い出す。高原学校の歌は、今でもしっかり歌えるから不思議‼ 中学校の校歌は忘れているのに。
 榛名富士は1391m。「富士」と名が付いているように、その姿は小さいけれど、美しく整った型。ビジターセンターの登山口から、つづら折りの山道を歩く。階段もなく、歩きやすいが、見栄を張って、少し大きく歩幅をとっては、木の根っこにつまづきそうになる。登山道はササが多く、草花は見当たらない。いや・・ヤマツツジがちらほら・・。人気があり家族向けの山でもあるので、それなりに登山者に出会う。結構な年配の方も多い。途中、小学生の高学年と思われる団体に出会う。元気な声で挨拶をしてくれ、気持ちがいい。
 榛名富士はやさしさの感じられる山。榛名湖畔での放送が、風にのって耳に届く。おまけにハルゼミの声も。歩くこと、およそ1時間、下から上がってくるロープウェイの山頂駅。さらに、そこから階段を登り神社へ。展望も良く美しい富士山も。この時季、富士山がみられるのはラッキーとのこと。懐かしい榛名富士。中学生の頃の記憶がよみがえる。

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「心の中のアルバム」  イワウチワ  タムシバ

2022-06-10 18:06:14 | 山野草
 今年も「この日」が来てしまった。生涯、忘れることがないあの日。そして、あの日の出来事は、決して逃げてゆかない。当ブログ「啄木鳥の詩」は、夫が3年間、自身がそれを引き継いで9年も経とうとしているのに、今でも彼のブログに訪問してくださっている方が、たくさんいらしてくれる。彼の趣味は山歩き、山野草に触れることを楽しみにしていた。退職後は、毎日のように山に行っていたと記憶している。パソコンに向かい、頭を傾げたり、物思いにふけったり、花を図鑑で調べたり・・楽しそうに文章を書いている背中が、今も心の中にやきついている。思い出はどこへも行かないし、温もりもどこへも行かない。いつも心の中に広がっている。そしてそれは、いつでも心の中のアルバムから引き出せる。
 夫の登った山を一つでも多く登りたいと思い、今年から山歩きを始めた。1月から数えたら、今まで19の山を登った。一緒にいけなかった反省もあり、彼が帰宅してから、私に話してくれた山や草花を、一緒に楽しみたいと考えるようになった。
 人生は短編だ。様々な人と糸でつながり、よられながらこれからも歩み続けたいと思っている。
 奥利根に咲いていたイワウチワ(岩団扇)。丸い団扇型の葉っぱから、10cm位の茎をのばし、その先に淡いピンク色の花を咲かせる。岩陰や岩場に咲く花なので、イワの名前が付いたようだが、個体は、雑木林の木の陰に、かなり群生していた。清楚でとっても可愛い花だ。

タムシバ (モクレン科)
  標高の高い山に生える。コブシによく似ているが、花がやや細長い。
  
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「榛名・・烏帽子岳  ユキザサ

2022-06-06 17:26:00 | 登山
 久方ぶりに、ようやくブログをアップできました。先日の雹被害にあい、固定電話は不通、ネットもできず。本日、NTTの高所作業車2台来宅。きけば、電柱に設置してある箱が衝撃を受け、コネクターが壊れていたとのこと。それにしても、あの雹の大きさと言ったら‼ ゴルフボール大が凄い勢いで、車を襲い、家々をたたきつけた。我が愛車もボコボコ、フロントガラスはきれいな放射線状のひびが数か所・・見るに忍びない姿に変わり果ててしまった。仕方なく新車購入。屋根瓦は一部かけ、ガラスは被害を受けなかったものの、網戸やアルミ、門扉もかなりの衝撃。ショック、超ショック‼災害は忘れたころにやってくるというけれど、これはどうしたらいいのでしょう。
 あの、あのとんがった相馬山を登った日「梯子も岩もない登りやすい山があるから、もう一ついこう、簡単に行けるよ」と言われ快く承諾。榛名湖温泉 ゆうすげ の近くが烏帽子岳の登山口。鳥居をくぐると、確かに歩きやすい登山道。群生していたムラサキケマンが目を愉しませる。どれほどの時間がたったか、頂上らしき気配はどこにも感じない。木の階段の連続・・そのうち急登。さっきは1411mの相馬山に登ったばかり。省エネコースもなく・・青息吐息。なんたって、烏帽子岳は1368m。「ついでにのぼる山じゃないよぉ~」。急登で息が苦しくなった時の呼吸法を心掛けてはみたが・・まぁ、一日で2つの山を登るのはきつい。ぶつぶつ言いながらも、我慢して一歩一歩進んでゆけば必ず頂につく。
 ついに、その時が‼ クマザザに覆われた平坦な山頂。少し南方に歩いた岩の上からは、榛名富士の美しい姿が目の前に広がる。きれいだ、疲れがとれる。次回はあの山へGO!

登山道にぽつぽつ咲いている清楚な花。葉っぱが笹に似ているけれど・・名前が思い出せない。知っているのに・・あ~この花の名前?気にかかる・・。ユキザサだ‼ 清涼感があり、初夏の茶花にぴったり。
 
コメント (2)
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