啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「イチゴ」の花

2012-02-29 08:18:52 | 山野草

雪が降っている。2-3センチは積もったのだろうか。風もなく静かだ。道路が凍結しない程度にもう少し降っても良いのだが・・・。まだまだ寒いが、天気は周期的に変わるようになっており、もう春がそこまで来ているのを実感する。イチゴハウスの入り口に農家の方がいた。写真を撮ることをお願いすると、快く応じてくれた。

「イチゴ」はバラ科の多年草。果実、キイチゴやヘビイチゴ属など総称をイチゴと呼ぶこともある。栽培されているものの多くは栽培種のオランダイチゴ属。温室の中のイチゴは草丈が20-25センチ程度。真っ赤に実った実やバラ科から派手な花を連想するが、花径で2センチほどの真っ白で清楚な花。中央の子房の部分がオシベや花粉で淡い黄色。

お隣栃木県のブランド「女峰」が有名。九州の「とよのか」に対抗する品種として開発されたものという。ケーキ用など業務用でトップブランドとなった。群馬には「やよい姫」という種が開発されており“とねほっぺ”と栃木の“トチオトメ”を交配させたものだという。写真の花はやよい姫だろうか。

露地栽培で実が実るのは5-6月。ハウス栽培などで秋から春に実を収穫するには苗を「低温処理」や「休眠処理」など調整が必要で大変。冷蔵庫で処理したり、高原で育てたりするのだそうだ。そういえば、女峰山の近くの日光の高原で苗を育て、出荷している映像を見たことがある。

ハウスの入り口付近しか見られなかったが、一杯花がさき実がなっていた。

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「ヒメオドリコソウ」

2012-02-28 08:46:33 | 山野草

寒風を避けて歩いた上信越自動車道の東南側の側道沿い。ホトケノザと混じって別の種が咲いているのをカミさんが見つけた。もう、ヒメオドリコソウが咲いている。

「ヒメオドリコソウ」はシソ科オドリコソウ属の越年草。草丈は10-20センチほど。寒いせいか、今の時期は背が低く10センチあるか無いか。葉は先が細くなっており皺のように広がる葉脈が目立つ。互生しているというが間隔が狭いため上部に集まっているように見える。ヨーロッパ原産種で、明治時代に入り本州に広がっている。

花は3-5月に咲く。赤紫色の小さな唇形花(1センチ弱)が先の葉脇につく。名前が可愛らしいのに比べ、花は目立たない。この寒さのためか葉の色が赤紫がかっており、その分目立たないのかもしれない。私にとっては凍てつく寒さの中で果敢?に咲く小さな花は愛らしい。道端、土手、畑のクロなどで見かけるが盛期に肥沃な場所で見ると葉が緑で草丈も高く、オドリコソウらしく?なる。ホトケノザと混じって生えていることも多いというが、今の時期には見分けがつかないくらい似ているような気がする。

オドリコソウが20-50センチほどと草丈が高く、これに対し小型のことからヒメオドリコソウと呼ばれる。トキの島にはオドリコソウが多いが、花が乳白色ものが多く、葉脇に数段咲いている様子などと比べるとそんなに似ていないような気もするが・・。
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「キンカン」

2012-02-27 08:40:10 | 山野草

みずみずしさはなくなってきたが、まだキンカンが美味しそうな実をつけていた。当家の庭のものは実が寒さで凍ってしまったようで、もう白く変色している。色彩が不足気味のなかで、可愛らしい黄色の実は冬の間中、目を楽しませてくれた。

「キンカン」はミカン科キンカン属の常緑低木。中国が原産地だという。高さはせいぜい1-2メートルで、ミカンの木を小さくした感じ。実もミカンとそっくりで直径が1・5センチほどの小さく、6-7個の袋も入っているという。見た目には美味しそうに見えるので、ためしに生のままで食べたことがあるが、私の口には合わなかった。見ている方が価値がある。

用途は多いようだ。薬用としては咳や咽喉の痛みに有効。キンカン咽喉飴はCMなどでお馴染み。食用では砂糖や蜂蜜などで甘い甘露煮にしたり、ドライフルーツなどにされる。庭木としても人気が有る。

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「訂正」

2012-02-26 11:06:07 | 山野草
「ヤブツバキ」の記載中で、タマツバキというダービー馬がとありましたが間違いでした。以下に訂正します。タマツバキは“アラブ系の名馬”です。
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「ヤブツバキ」

2012-02-26 09:37:32 | 山野草

実家に電話を入れると母はいつも「どうかしたか」と第一声。こっちの台詞だと思うが幾つになっても子は子なのだろう。トキの島は今日(26日)も雪が降っているという。父が私に(剪定の)手を入れさせない椿の幼木にも雪が積っているだろう。変わった椿で“新種の可能性がある”と言いながら、何年も植えたままになっている。高崎自然歩道の根子屋城址ではヤブツバキがポツポツと咲いていた。

「ヤブツバキ」はツバキ科ツバキ属の常緑高木。日本原産種だという。ユキツバキ、ワビスケなどは変種になる。葉は日陰では黒っぽく見えるほど濃いグリーンで表面に光沢がある典型的な照葉樹。花は冬から早春にかけて花径で5-6センチの大型で、5枚の赤い花弁の中央に黄色の花粉をつけたオシベが目立つ。

人との係わり合いも多い木で木材は印材(ハンコ)や将棋の駒など。木炭になっても最高級。葉は止血剤に使われる。種子から採る椿油は和製のオリーブオイルとも言える存在。ヤブツバキから取れるものは特に高級オイルとして定評がある。庭木としても人気で改良種も多い。

花がガクを残し“丸ごと落ちる”様子から、嫌われることもあるのだそうだ。病人のお見舞いにはこの花は避けられる。競馬の世界でも・・・。タマツバキというアラブ系名馬はいたのだが、36回日本ダービーで大本命だった「タカツバキ」が落馬。それ以降はツバキを使わなくなっているのだそうだ。
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「カントウタンポポ」

2012-02-25 09:52:11 | 山野草

日当たりの良い土手などでは昨年末から咲いていたタンポポだが“春になってから”と思い、写真は撮ってもブログには使ってこなかった。久し振りで歩いた高崎自然歩道。「山の上の碑」に登る階段の手前の陽だまり。落ち葉から短い花茎をようやく出し、めいっぱい咲いているのを見つけた。

「タンポポ」はキク科タンポポ属の総称。カントウ、トウカイ、エゾなど古い地名を冠した日本タンポポのほか、最近は外来種のセイヨウタンポポが勢力を急拡大している。平地に分布しているもののかなりの部分がセイヨウタンポポだという。見分け方は花の付け根の部分=総包片が反り返っているのが外来種。また、夏の頃まで咲き続けているのは大概が外来種だそうだ。

黄色いタンポポの花ーーこれは小さな花が円盤状に集合しひとつの花を形成しているのだと言う。キク科の植物の特徴だそうだ。先が細い舌状花1つに5枚の花びらがひとつにまとまっており、これがいくつも集まって“花”を構成している。

効用も多い。薬草として健胃・利尿・催乳などに使われてきた他、C型肺炎のウィルス抑制効果などあるのだという。欧米ではサラダに使われる。根や葉は乾燥してコーヒーやお茶として飲まれる。

ついでにもうひとつネット知識を・・。英名の「ダンディライオン」は格好いいライオンと言う意味ではない??!!フランス語の「ライオンの歯」に由来。ダン=ド=リオン→ギザギザとした切れ込みのある葉からライオンの牙を連想したものだそうだ。大夫???

市民の森の陽だまりでは花茎を伸ばしたタンポポも咲いていました。花芽もいっぱい付いていました。



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「メジロ」

2012-02-24 10:20:28 | 野鳥

暖かくなったからだろう。野鳥の動きが活発になってきた。カメラで捕らえられるのは、昨年と同じ鳥ばかりなのが悔しいが、それでも目の前に現れると嬉しくなる。散歩コースの竹沼で、目の前にメジロが現れた。2,3メートルの距離にに接近したチャンスもあったのだが、ピントが脇の枝にあってしまい残念。

「メジロ」は12センチ弱の小型の野鳥。淡いグリーンの羽が可愛い。笹薮の中などでチョコチョコと飛び回っていることが多く、ウグイスか?と思って待っているとメジロが飛び出してきたりする。歩いていると梅や桜の花で蜜を吸っているのを見ることもある。ウグイスと似ているが、ウグイスが人前に姿を出すことがめったに無いのに比べると、こちらは良く見かける。

図鑑に鳴き声を♪チーチュルピー、チュルチーチュルと囀る♪と書いてあった。可愛く、良く鳴くので「鳴き合わせ」という遊びが江戸時代などに流行ったのだと言う。囀りの優劣を競うのだそうだ。捕獲も飼育も禁止されており、知事の許可が無いとできないが、今でも密漁が行われているという。

桜の花見に行ったときに、花の蜜を吸う淡いグリーンの可愛い小鳥を見つけ、ウグイスと間違っていることが多い。大概はそんな場所にいるのはメジロ。また目白押しと言う慣用句があるが、メジロが群れを作って寄り沿い、木の枝に止まっている様子から由来しているそうだ。
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「鍋割やま」(1332メートル)

2012-02-23 08:59:24 | 低山歩き

そろそろ山が歩きたくなったが、雪が残っているところが多く、ターゲットが絞りにくい。そんな時は一番好きな赤城山。南側の国立青少年ふれあい館(?)から鍋割山に登って見ようと思った。遠くから見る限り、アイゼンは必要無さそうだ。

「鍋割山」は赤城の南側にせり出している山。赤城県道の姫百合駐車場からは比較的簡単に登れ、植物の種類も豊富でこれまで8回ほど登った好きな山。南側の旧・国立青年の家を登山口とした。周辺に遊歩道があり、登山道がわからない。舗装された林道に出たがそのまま鍋割りの方向に歩く。野鳥の多い林道を楽しみながら歩くが、なかなか登山口が見つからないのでやや不安。3-4キロ歩いたところでT字路。右方向の矢印で“森林公園南登山口”。ホッとして歩き出す。ところが、登山口がなかなか見つからない。15分?ほど歩いてようやく表示があったが登山口まで3・9キロ”には参った。引き返すのはいやだし、もう行くしかない。

オートレース場など越え、ひたすら歩くと、ようやく森林公園南面登山口に到着し、ひと安心。すぐ登り始める。緩い快適な登りが続く。しばらくすると雪が残っている。ッ傾斜が緩くなってくると両サイドはツツジに囲まれる。シーズンになったらたまらなく見事だろう。棚上峠までくると雪がたっぷり。荒山高原まで1時間。ここから鍋割への尾根道は、雪が解けておらず快適。尾根の東、南側には雪がなく、登山道から西・北側にはかなり残っていた。軽アイゼンを持参していたが、今日は使う予定をしていなかった。30分ほどで見慣れた鍋割山に到着。


帰路は、登ってくる予定だった道を下る。山頂で出会った70代に見える人と降りる。途中から、岩が多くロープが張られている急坂となるが、この人は猛スピード。ついていくのが大変だった。そのかわり、あっという間に林道に出てしまった。林道に出て気付いたのは、行きにT字路だった場所。表示を良く見ると左に矢印で鍋割コースとあった。登山口を探していたので、文字に躍らされてしまったようだ。慣れた山でも地図は持参しないと!!
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「雪割草(オオミスミソウ)」

2012-02-21 09:03:02 | 山野草

雪割草の名は何となく優美な響きがある。特定な種を指すのではなく、雪融けと同時に咲き出す花をそう呼んでいるようだ。ウィキぺディアで“ユキワリソウ”を検索すると、サクラソウ科の高山植物がメインとなっている。別の種もあるようだ。トキの島ではこの花が子供の頃からユキワリソウだった。写真の個体は実家が耕作していた山の中の田んぼの近くで自生していたものを持ち帰ったもの。乾燥地帯の群馬に来てもう5-6年になるが、元気で毎年花を咲かしている。

「オオミスミソウ」はキンポウゲ科ミスミソウ属の多年草。調べてみるとミスミソウ属には3種類ありミスミソウ、スハマソウ、ケスハマソウ。このうち新潟県を中心に日本海側に自生する大型のものをオオミスミソウと呼んでいる。3枚の先が尖った葉の形から三角(ミスミ)草と呼ぶのだろう。

花びらの枚数や色などで多彩な変化があり、そのうえ丈夫なこともあり、交配して新しい形や色を作り出す楽しみがあることから、良く栽培されている。“八重咲で独特の色”“特殊な花の形や色”をしたものは3万円とか5万円で販売されている。今の時期、山野草の専門誌ではメインの扱いにすることもあるし専門誌まであるとか。それゆえに自生しているものは“盗掘”され続け、個体数が減っている。トキの島でキクザキイチゲとユキワリソウの群生地で楽しみにしていた場所からは3年前に一株も無くなった。写真の花の古里にはまだ残っているが、ダム造成の残土でかなり埋められてしまった。
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「セツブンソウ」

2012-02-20 09:25:17 | 山野草

梅の開花が遅れているようだ。昨日、鮎川沿いに堤防を歩いたが、日差しが柔らかく、風もなくようやく春の予感。旅から戻ると庭にセツブンソウとユキワリソウが1,2輪ひっそりと開花していた。雪の中で咲いている姿を・・と思ったのだが、あっという間に雪は消えていた。

「セツブンソウ」はキンポウゲ科セツブンソウ属の多年草。関東以西の石灰質の雑木林に多いという。可憐な花で春一番に咲くことから人気も高く、盗掘に自然環境の変化が加わり急速に数を減らしてきた。草丈は10センチほど。花径は2センチほど。白く花弁に見える部分はガク片が変化したもの。節分の頃には咲き始めるということでこの名がついている。秩父の小鹿野町の自生地で保護している野草園を見に行ったが、関東では2月後半カラ3月上旬が見頃かもしれない。

当家の庭に咲くセツブンソウは小鹿野町のセツブンソウ園で販売していたもの。当家に来てもう5年ぐらいになろうか。育てるのは簡単と言う話だったが、少し株を増やしながら元気で生きている。セツブンソウ園で見た時は、落ち葉の中から花茎を少しだし可憐に咲いていた。庭で今咲くのは花茎が少ししか伸びず、うっかりすると忘れてしまいそう。もう少し暖かくなると、草丈も伸び花も大きくなってくる。
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