
尾瀬に行くとなると、色々な高山植物の写真をいっぱい撮れると思ってしまうのだが、似たような時期に同じような場所に行ってしまうのか、同じような花しか咲いていないこともある。富士見下から富士見峠経由でアヤメ平へ・・・。初めてのコースだけに期待した。峠の山小屋まで1時間40分。緩い登りの整備された林道歩き。誰一人いない静かな歩きに大満足。登っていく時には花の種類が少なかったが、帰路にノビネチドリを発見。茎の太さが小指大と丸々太ったサンカヨウの芽など、植性が豊なことを改めて実感した。
「ノビネチドリ」はラン科テガタチドリ属の多年草。富士見峠への歩きで、登りは山側、下りは谷川を中心に注意をしながら植物を探した。下る頃には小雨が振り出していたが、樹木の陰で雨具は要らない。駐車場まで半分ほど下った辺りでシットリと雨に濡れた可愛い花を見つけた。“未だ写真に撮ったことのない植物”と思うだけで嬉しくなる。
戻って名前を調べた。図鑑で花色や季節から、ネットで尾瀬に咲く花など調べてみたがなかなかヒットしない。もう一度図鑑で「ラン科の花」を探すとノビネチドリがあった。玉原湿原の入り口の水場の辺りに「ノビネチドリが自生しており、大切に保護しましょう」という趣旨の案内板があったのを見て名だけ覚えていた。
草丈は30-60センチで、淡い赤紫色の花を穂状にたくさんつける。仲間のテガタチドリの根茎が手形をしているのに対し、こちらは伸びているので名がついたという。写真の個体は草丈が25センチほどで小さかったが、濡れた姿は清楚で美しい花だった。
葉がエビネに似ていたことがラン科を調べるきっかけとなった。ネットで調べる際に何気なく“エビネチドリ”で検索。似たような花=エビネチドリがいっぱいある。園芸店などの情報も多いが、何だか違うような気がして仕方なかった。「ハクサンチドリ、テガタチドリ、エビネチドリを間違えた」という書き込みも多い。ファイルを確認すると“ノビネ”と“エビネ”の間違いに気付き、改めて検索=確認し直した。
ノビネチドリとエビネチドリがあり、その違いについて「葉が広いのがエビネ」と言う書き込みがあったが正しいかどうかは不明。
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