党首討論は役者が違った。民主党内の左派の神輿に乗る海江田は代表交代論いわゆる、海江田降ろしの右派にもご機嫌を損ねてもいけない。両者のご機嫌取りに終始しているから、党の見解ははっきりしない。首相が「民主党の立場を説明して貰ったが、果たして立場がどこにあるのか判らない。近隣諸国でもし紛争が起こって、逃れようとする邦人を輸送する米国船が襲われた時に、能力があるのに自衛隊が守らなくてもいいのか・・・」との問いに、海江田は「日本が戦闘行為に加担するのは、戦争が始まるということだ・・・」と戦争になる、若者が血を流すなどとの常套句の感情論だから噛み合わない。特に海江田は声を張り上げ、絶叫したが内容が伴わない。党首討論をボクシングにたとえれば挑戦者海江田が、チャンピオンに軽くジャブでいなされた図だ。翌日、首相は自民党当選同期の衆院議員との会食で「安全保障は海江田さんの得意分野じゃないから気の毒だった。民主党からの拍手も少なかった」と同情したそうだ。これじゃ、勝負にならない。一方与党の公明党だが山口、北側が「公明党内の意見が十分ではない。国民の理解を求めていくことが大事だ」などと引き延ばし戦術をしている。12日の参院農林水産委員会で首相は「与党で集中的に議論して決めるべき時は決めるのが責任与党のあり方だ」と答弁、強い決意を述べた。世論調査では賛成が6割に達している。一般国民の方が一部の与野党議員より、国際情勢を理解しているようだ。公明党は創価学会の政治部だから学会の意見で動いている。共産党と同類で選挙演説は『金太郎飴』で皆同じだ。号令一下で動き、議員数も少ない公明党が意見統一に時間が掛かるとの言い訳は、公明党の存在価値を高め、先延ばしする魂胆だ。みんな、維新などは賛成の意向だ。そうなると公明党の立場はどうなる。先延ばし戦術の転換に出るようだ。