殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
みりこんでスリリングな毎日をどうぞ!

通販生活

2009年05月27日 13時53分29秒 | みりこんぐらし
通販サプリメントのテレビCM。

「家事で一日中立ちっぱなし…48才…主婦」

さもしんどそうに額に手を当て

これ見よがしにため息をつく主婦。


そりゃ、たいへんではないか!

経験豊かな専業主婦が、一日中立ちっぱなしで家事をし続けるなんて。


ごはんも立って食べるのか?

14時間労働くらいしているのか?

これは、相当な嘘つきか

よっぽど要領の悪い女にちがいない…。


私は彼女の半生がとても心配になり、思わずつぶやく…

あんた、○酢ニン○ク飲む前に

嘘つきを直すか、ばあやを雇うかしたほうがいいぞ。


いやいや…もしかしたら、子だくさんかもしれない…

と、一応考えを巡らせる。

愚痴が出るほどしんどいなら、生まなきゃよかったのだ。

サプリより避妊だな。


あ、旦那や姑が厳しいのかも…

だったら、サプリより先に離婚だな。

この年になって、口答えひとつできずに働かされるだけなら

無理して一緒に暮らしても、恨みが残るだけじゃん…。


とまあ、テレビショッピングには比較的冷ややかな私だが

これは本来の姿ではない。

女に生まれた以上、通販・店販かかわらず

決して買物が嫌いなわけではないのだ。


しかし、身近にモニターがいて

たいていの商品を網羅していたとしたらどうか。

良い、悪い、宣伝文句ほどではなかった…

そんな情報をいち早くキャッチでき

お試しまで可能な環境ならどうだろう。


わざわざ電話して買い求めるまでもない…と事前にわかるので

いきおい通販とは無縁になってくる。

そのモニターとは誰か…義母である。


よくCMしている、泡立ちのよさそうな石鹸。

「あれ、どうだった?」

「ダメダメ!あんなに立派な泡なんか立ちゃせん」


これもしょっちゅう流れている

初回に限り優待価格で買えるというサプリメント。

「効果あった?」

「はん!どこも!なんとも!」


30代から使うという、これもたびたびたび流れている某化粧品だけは

いっときお気に入りだった。

効能効果の方面…ではない。


「いつも担当の先生が電話してくれて、注文聞いてくれて

 いろいろ相談にのってくれる…」

「何の先生?」

「薬の先生」

「薬学博士?薬剤師?」

「なんかよくわからんけど、資格のあるえらい先生らしい。

 化粧品でも医薬部外なんとかだから、詳しくないといけないんだって。 

 若い娘さんなのに、人は見かけによらないわねぇ」

…見かけって…見たんか…?


博士や薬剤師が、通販の営業電話なんてするものか…と言ってやりたいが

先生、先生とすっかり信頼して、顔のみならず病気のことまで相談し

「私には先生がついてる」とまで得意げに豪語するのだから

関わらないに限る。


罪なことをするものだ…とも思うが

このように御(ぎょ)しやすい消費者がいるから

経営が成り立つのであろう。

ま、そのうち「先生」にも飽きて、別の化粧品に乗り換え現在に至る。


各種健康食品、健康器具、衣類に魚焼き器…

テレビで再三目にし、耳にしたあげく

どうなのかな?と思い始めた頃には、とっくに手に入れ

飽きてそこらへんに放置してある。

よって、一度使ってみたいものはいただくことにしている。


そこまで宣伝するからには

商品代金には、原価を大きく上回る広告宣伝費がたっぷりと含まれているのだ。

お好きな人はせっせと買って、せいぜい宣伝費を出資してやるがいい。


代金は確かに安いが、送料が変に高いのもある。

ごく小さな品物なのに、送料が900円なんて

小さい字で下の方にこっそり書いてある。


指定宅配業者が、こんなに高い見積もりを出すわけがない。

人間の頭というのは、項目が異なると別物…と認識してしまうので

大変都合がよろしいようである。


冷たい私は、今日もテレビCMに一人突っ込む。

「そんなもん飲むより、病院行けよ…」

そして、病院行きながらそんなもん飲む人のお下がりを待つ。
  
コメント (12)
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